1. 餃子が完全食ってどんな意味?
「餃子は完全食」というのは、栄養バランスで見た場合のことを指すのだが、具体的にはどういうことだろうか。
基本的な餃子の材料には、餃子の皮、豚ひき肉、白菜やにら・ねぎなどの野菜を使う事が多い。栄養バランスを簡単に整えるには、エネルギー源である炭水化物、筋肉などの元となるたんぱく質、体内でさまざまな調節をするビタミン・ミネラルをそろえることを考える。炭水化物は米や麦などの穀類、たんぱく質は肉や魚、ビタミン・ミネラルは野菜類だ。
つまり、餃子は皮の部分が炭水化物、餃子のあんには、たんぱく質である豚肉、ビタミン・ミネラルの供給源である野菜が豊富に含まれているのである。そのため、餃子を一皿食べるだけで食事バランスが取れるといった観点から、「餃子は完全食」という考え方ができるのだ。
さらに餃子の形態にも、注目すべき点がある。豚肉は体力回復にも役立つのだが、肉に含まれるたんぱく質は、消化吸収するのに時間もかかり、少なからず体に負担をかけてしまう。しかし、ひき肉にすることで、消化液に触れやすく、消化の負担を減らす事ができるのである。
そして、風味付けに使われるにんにくやしょうがなどの香味野菜は食欲を増進させたり代謝をアップさせたりするなどの効果があるとされている。
基本的な餃子の材料には、餃子の皮、豚ひき肉、白菜やにら・ねぎなどの野菜を使う事が多い。栄養バランスを簡単に整えるには、エネルギー源である炭水化物、筋肉などの元となるたんぱく質、体内でさまざまな調節をするビタミン・ミネラルをそろえることを考える。炭水化物は米や麦などの穀類、たんぱく質は肉や魚、ビタミン・ミネラルは野菜類だ。
つまり、餃子は皮の部分が炭水化物、餃子のあんには、たんぱく質である豚肉、ビタミン・ミネラルの供給源である野菜が豊富に含まれているのである。そのため、餃子を一皿食べるだけで食事バランスが取れるといった観点から、「餃子は完全食」という考え方ができるのだ。
さらに餃子の形態にも、注目すべき点がある。豚肉は体力回復にも役立つのだが、肉に含まれるたんぱく質は、消化吸収するのに時間もかかり、少なからず体に負担をかけてしまう。しかし、ひき肉にすることで、消化液に触れやすく、消化の負担を減らす事ができるのである。
そして、風味付けに使われるにんにくやしょうがなどの香味野菜は食欲を増進させたり代謝をアップさせたりするなどの効果があるとされている。
2. 餃子の栄養成分
餃子に含まれる栄養成分をみてみよう。
以下のように餃子(1人前・10個分)の一般的な材料で「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より算出した。
以下のように餃子(1人前・10個分)の一般的な材料で「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より算出した。
<餃子1人前・10個の栄養成分>
エネルギー:335kcal
たんぱく質:17.3g
脂質:11.3g
炭水化物:37.7g
ナトリウム:457㎎
カリウム:414㎎
カルシウム:44㎎
マグネシウム:34㎎
リン:140㎎
鉄:1.4㎎
亜鉛:2.2㎎
銅:0.14㎎
ビタミンA:445μg
レチノール活性当量:42μgRAE
ビタミンD:0.2μg
ビタミンE:0.8㎎
ビタミンK:54μg
ビタミンB1:0.49㎎
ビタミンB2:0.2㎎
ナイアシン:4.2㎎
ビタミンB6:0.34㎎
ビタミンB12:0.4μg
葉酸:56μg
パントテン酸:1.32㎎
ビタミンC:13㎎
飽和脂肪酸:3.95g
n-3系多価不飽和脂肪酸:0.10g
n-6系多価不飽和脂肪酸:1.33g
コレステロール:44㎎
食物繊維(総量)2.4g
食塩相当量:1.1g
栄養の質を評価する指標の1つである「エネルギー産生栄養素バランス」は、エネルギー量を、たんぱく質から全体エネルギー量13~20%、脂質から全体エネルギー量の20~30%、炭水化物から全体エネルギー量50~65%のバランスで摂取するとよいとしているが、餃子は、たんぱく質から全体エネルギー量の21%、脂質から全体エネルギー量の30%、炭水化物から全体エネルギー量45%と、目標値に限りなく近くなっている。
たんぱく質:17.3g
脂質:11.3g
炭水化物:37.7g
ナトリウム:457㎎
カリウム:414㎎
カルシウム:44㎎
マグネシウム:34㎎
リン:140㎎
鉄:1.4㎎
亜鉛:2.2㎎
銅:0.14㎎
ビタミンA:445μg
レチノール活性当量:42μgRAE
ビタミンD:0.2μg
ビタミンE:0.8㎎
ビタミンK:54μg
ビタミンB1:0.49㎎
ビタミンB2:0.2㎎
ナイアシン:4.2㎎
ビタミンB6:0.34㎎
ビタミンB12:0.4μg
葉酸:56μg
パントテン酸:1.32㎎
ビタミンC:13㎎
飽和脂肪酸:3.95g
n-3系多価不飽和脂肪酸:0.10g
n-6系多価不飽和脂肪酸:1.33g
コレステロール:44㎎
食物繊維(総量)2.4g
食塩相当量:1.1g
栄養の質を評価する指標の1つである「エネルギー産生栄養素バランス」は、エネルギー量を、たんぱく質から全体エネルギー量13~20%、脂質から全体エネルギー量の20~30%、炭水化物から全体エネルギー量50~65%のバランスで摂取するとよいとしているが、餃子は、たんぱく質から全体エネルギー量の21%、脂質から全体エネルギー量の30%、炭水化物から全体エネルギー量45%と、目標値に限りなく近くなっている。
参考:餃子(1人前・10個分)
餃子の皮:60g
豚ひき肉:50g
白菜:50g
にら:10g
ねぎ:3g
しょうが:1g
にんにく:1g
しょうゆ:4g
酒:2g
ごま油:2g
鶏ガラスープの素:1g
豚ひき肉:50g
白菜:50g
にら:10g
ねぎ:3g
しょうが:1g
にんにく:1g
しょうゆ:4g
酒:2g
ごま油:2g
鶏ガラスープの素:1g
3. 餃子の栄養成分と1日に必要な栄養成分の比較
餃子の栄養成分を、成人男性の1日に必要な栄養素量と比べてみよう。「日本人の食事摂取基準」(2015年版)により、30~49歳男性の1日の食事摂取基準と比較して充足率を算出した。
エネルギー:2650kcal:13%
たんぱく質:60g:29%
脂質:59g~88g:19%
炭水化物:331g~431g:11%
カリウム:2500㎎:17%
カルシウム:650㎎:7%
マグネシウム:370㎎:9%
リン:1000㎎:14%
鉄: 7.5㎎:19%
亜鉛:10㎎:22%
銅:1.0㎎:14%
レチノール活性当量:900μgRAE:5%
ビタミンD:5.5μg:4%
ビタミンE:6.5㎎:12%
ビタミンK:150μg:36%
ビタミンB1:1.4㎎:35%
ビタミンB2:1.6㎎:13%
ナイアシン:15㎎:28%
ビタミンB6:1.4mg:24%
ビタミンB12:2.4μg:17%
葉酸:240μg:23%
パントテン酸:5㎎:26%
ビタミンC:100㎎:13%
飽和脂肪酸:3.95g
n-3系多価不飽和脂肪酸:2.1g:5%
n-6系多価不飽和脂肪酸:10g:13%
コレステロール:44㎎
食物繊維(総量)20g以上:12%
食塩相当量:8g未満
1食分を1日の3分の1とすると、たんぱく質、ビタミンB1は栄養量を満たしているといえる。炭水化物は低めであるため、軽めによそったごはんと、充足率が低いビタミン・ミネラル・食物繊維補給のため、野菜の和え物やサラダなどをプラスするとよいだろう。
エネルギー:2650kcal:13%
たんぱく質:60g:29%
脂質:59g~88g:19%
炭水化物:331g~431g:11%
カリウム:2500㎎:17%
カルシウム:650㎎:7%
マグネシウム:370㎎:9%
リン:1000㎎:14%
鉄: 7.5㎎:19%
亜鉛:10㎎:22%
銅:1.0㎎:14%
レチノール活性当量:900μgRAE:5%
ビタミンD:5.5μg:4%
ビタミンE:6.5㎎:12%
ビタミンK:150μg:36%
ビタミンB1:1.4㎎:35%
ビタミンB2:1.6㎎:13%
ナイアシン:15㎎:28%
ビタミンB6:1.4mg:24%
ビタミンB12:2.4μg:17%
葉酸:240μg:23%
パントテン酸:5㎎:26%
ビタミンC:100㎎:13%
飽和脂肪酸:3.95g
n-3系多価不飽和脂肪酸:2.1g:5%
n-6系多価不飽和脂肪酸:10g:13%
コレステロール:44㎎
食物繊維(総量)20g以上:12%
食塩相当量:8g未満
1食分を1日の3分の1とすると、たんぱく質、ビタミンB1は栄養量を満たしているといえる。炭水化物は低めであるため、軽めによそったごはんと、充足率が低いビタミン・ミネラル・食物繊維補給のため、野菜の和え物やサラダなどをプラスするとよいだろう。
結論
餃子は栄養バランスが取れているようにみえるものの、栄養成分を細かくチェックすると、充足していない栄養素も多い。しかし、にらやにんにくに含まれるアリシンという成分は、エネルギー代謝に関わるビタミンB群の働きを高める作用があるといわれ、豚肉との相性のよさは見逃せない。ちなみに、焼く時に油を使うと算出した数値よりもエネルギーが跳ね上がり、餃子のたれを使うと塩分量も増えるため注意しよう。