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毎日を美味しく!米と水の黄金比を知ってお米マスターになろう

毎日を美味しく!米と水の黄金比を知ってお米マスターになろう

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 出口美輪子(でぐちみわこ)

鉛筆アイコン 2020年5月12日

ご飯を炊く際、水加減はどうしているだろうか。多くの人は炊飯器の目盛りを目安に水を入れているのではないだろうか。ではそもそも1合とはどれぐらいの分量なのだろうか。なんとなく分かった気でやっている炊飯を今一度捉え直し、きちんと理解しよう。炊飯器がないキャンプなどの場面でスムーズにご飯が炊けると間違いなくカッコイイ!

  

1. そもそも米を量る単位「合」とは?

尺貫法が完全に廃止されたのは1966年と今からおよそ半世紀も前のことだ。長さも体積もメートル法ですっかりなじんでいる私たちだが、そんな中で根強く尺貫法の名残が残っているのが米を測る際の単位だ。米を炊く際に一般的に使われる「合」という単位は体積を表す単位である。1合は約180ccに当たる。かつて日本人が1食で食べる米の量が1合程度であったことから、今でも炊飯の際は「合」が使われることが多いのだ。
ちなみに日本人1人が1日3合食べると考えると、1年で食べる量はおよそ1000合。10合が1升、10升が1斗、10斗が1石なので1000合は1石となる。戦国時代や江戸時代に「〇万石の□□国」のように領地を石高で表していたのは、それだけの人口を養うことができる領地であることを示しているのだ。
米の量を尺貫法である合数で表す一方で、炊飯の水の量は計量カップのccで量ることから米と水の割合が分かったようで分からない状態になってしまうのだろう。次の項目で現代のメートル法の数値に直して見ていこう。

2. 水の割合の基本は米の体積比1.2倍

・米1合の場合

米1合はおよそ180ccとなる。米1合に対しての水の割合は体積比1.2倍程度。つまり180×1.2=216ccの水を入れるのが基準だ。ただし米の水分量が多い新米の時期は1.1倍、水分量が減ってくる夏場は1.3倍と季節に合わせて調整が必要だ。
注意してほしいのは「合」は体積を表す単位だと言うこと。水の場合、体積と重量の数値は一致するが、水以外の物は異なる。米の場合、含有する水分量により重量は変化するが、概ね180ccで150gとなる。150gの米に対して216gの水であれば重量比1.44である。一般的には重量比1.3~1.5倍と書かれていることが多い。
米の粒が大きいと隙間が多くなるため体積が大きくなりがちである。より厳密に計測したければ重量で量る方が正確だ。大体米の倍量のご飯が炊ける。

・5合までの体積比での水分量

  米の量    水の量1.1    水の量1.3
2合(360cc)    396cc  ~   468cc
3合(540cc)    594cc  ~   702cc
4合(720cc)    792cc  ~   936cc
5合(900cc)    990cc  ~   1170cc

当然ながら米の量が増えるに従い1.1倍時と1.3倍時の水の量の差が大きくなる。5合では約1カップもの差がある。これだけ違えば食感も全く変わるだろう。硬め・軟らかめ、子どもの年齢などを考慮して家庭ごとにベストのご飯の硬さを導き出してほしい。

・無洗米は注意が必要

無洗米を利用する場合は上記より多めの水で炊かなければならない。米は洗米しながら水分を吸収している。無洗米はこの行程が省かれる分、炊飯の際に水の割合を多くしなければならないのだ。普通米で体積比1.2倍の水の量で炊く場合、無洗米であれば1.3倍程度の水が必要と言われる。

3. ゴシゴシは厳禁!お米を美味しく研ぐ

炊飯の水分量にこだわるなら研ぎ方にもこだわってより美味しいご飯を目指したい。

・米を研ぐのに適した水

米は研ぐために水に浸した瞬間からグングン吸水を始める。カルキ臭い水を使えばその匂いも吸収してしまいご飯の味が落ちてしまう。浄水器を通した水やミネラルウォーターが使えればより美味しいご飯を炊くことができる。一番水分を吸収する研ぎ始めの1回目だけでも水を替えれば味が全然違うのでぜひ試してみてほしい。
ただし、ミネラルウォーターを使用する場合は軟水かどうかをチェックしよう。日本の水道水は軟水だがミネラルやカルシウムを多く含んだ硬水では炊きあがりが違ってくるのだ。

・美味しくなる研ぎ方

最近の精米技術は進化していて、昔のようにゴシゴシ研ぐ必要はない。ゴシゴシ研ぐと、逆に米が割れたり旨みが流出したするためデメリットが多い。冷たい水で2、3回サッと手で混ぜるように優しく洗い、濁りが少し残るくらいで十分だ。とぎ汁の濁りはでんぷんだ。このでんぷんはご飯の甘みになる部分なので洗いすぎてはいけない。
ポイントは1回目の水は10秒以内に流すこと。乾燥した米が汚れの付いた水分を吸収することになるからだ。手早く、を心がけよう。
特に新米や精米から日が浅いなど鮮度の高いお米ほどさっと洗うだけで良い。古米や古古米であれば少ししっかり目に研ぐなど、米の鮮度に合わせて研ぎ方も工夫しよう。

・炊飯の際に氷をポン

最後に炊飯のスイッチを入れる前に氷を5、6個入れよう。沸騰するまでの時間をかけることでよりご飯がモチモチとし甘みが増して美味しくなる。もちろん水の量は氷を入れてピッタリになるように調整しよう。

結論

米の炊きあがり具合の好みは個人差が大きい。硬めが好きな人もいれば柔らかめがいいという人もいる。基準となる炊き方を知った上で自分なりのベストのご飯を見つけたい。毎日食べる白いご飯を少しでも美味しく楽しく食べるための工夫は、努力に対する効果の割合が高い。ぜひ試してみて欲しい。
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  • 公開日:

    2018年11月10日

  • 更新日:

    2020年5月12日

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