1. ごぼうのアク抜きをするメリット

一般的にごぼうを調理する際には「アク抜き」をするようにおすすめされている。この理由はポリフェノールによる変色を防いだり、えぐみや苦味を抑えたりする働きがあるからだ。そこでまずはごぼうのアク抜きをするメリットについて詳しく確認しておこう。
メリット1.ごぼうの変色を防げる
ごぼうは、カットした途端に茶色く変色が始める。この理由は、ごぼうが酸化しやすいポリフェノール(タンニン)を多く含んでおり、ごぼう中の酸化酵素が働いたり、切り口が空気に触れたりして酸化を起こしてしまうからだ。そのため、ポリフェノールを取り除く「アク抜き」することで酸化、変色を防げるようになる。色味がキレイなので料理の見た目もアップする。
メリット2.えぐみや苦味が減る
ごぼうに含まれるえぐみ・苦味成分のポリフェノール(タンニン)は、料理の味わいを損なう原因になってしまう可能性もある。しかし、アク抜きをすることでこれらの雑味を取り除くことが可能になる。調理前にひと手間を加えることで、料理を美味しく仕上げられるようになる。
2. ごぼうの基本的なアク抜き方法

ごぼうのアク抜き方法はいくつかある。ここでは「水に浸けてアク抜きする方法」と「電子レンジで加熱してアク抜きする方法」の2種類について紹介しておこう。
やり方1.水でアク抜きをする方法
- ボウルに水を張っておく
- カットしたごぼうをすぐに水につける
- 水が黒く濁った場合は水を入れ替える
- 2~3分水に浸けたらザルに上げて水を切って完了
やり方2.電子レンジでアク抜きする方法
- 耐熱容器にカットしたごぼうを並べる
※ごぼうは2~4cm幅の輪切りにする - ラップをしないで600Wで2分程度加熱する
3. ごぼうのアク抜きのテクニック

ごぼうの基本的なアク抜き方法は前述のとおりだが、ごぼうのアク抜きを行う際のテクニックがいくつかある。「白く仕上げたい」「早く終わらせたい」などの目的に合わせて以下のテクニックを取り入れてみよう。
テクニック1.酢水に浸ける
ごぼうを白色に仕上げたいなら、酢水に浸けるのがおすすめだ。酢水は変色を抑える働きが強いため、キレイな白色のごぼうに仕上げることが可能だ。やり方は簡単で、水1Lに対して酢小さじ1/2程度を加えた酢水に浸けるだけ。あとは2~3分浸して水洗いし、水をよく切ってから料理に使おう。
テクニック2.熱湯にくぐらせる
ごぼうを素早くアク抜きしたいなら熱湯にくぐらせるのがおすすめだ。鍋にお湯を沸かしておき、そこにごぼうを数秒くぐらせればアク抜きが完了する。なお、ごぼうをお湯にくぐらせすぎると食感が悪くなってしまう可能性があるので気を付けよう。
4. ごぼうのアク抜きする際の注意点

ごぼうのアク抜きは色味や味わいをよくするために必要なことだが、アク抜きをしすぎると抗酸化作用を持つポリフェノール(タンニン)が流出したり、風味が悪くなったりする可能性がある。そのため、これらのアク抜きする際の注意点についても確認しておこう。
注意点1.ポリフェノールが流出する
ごぼうに含まれるポリフェノール(タンニン)はえぐみ・苦味成分であるが、同時に強い抗酸化作用を持つ成分である。そんなポリフェノールは長時間アク抜きしてしまうと流出してしまうので注意しよう。水は茶色く濁っているかもしれないが、水に浸けるのは2~3分程度にしておこう。
注意点2.風味や美味しさが低下する
ごぼうのアク抜きすることでえぐみや苦味は抑えられるが、その一方でアク抜きをすることでごぼう特有の風味や味わいも悪くなってしまう。ごぼうの風味は、料理の味を決める大切な要素のひとつである。そのため、美味しい料理を作るためにも、アク抜きのしすぎには注意をしよう。
結論
ごぼうを調理する際には、色味や味わいを大切にするためにもすぐに水に浸けてアク抜きをしよう。ただし、水に長く浸けすぎるとかえってポリフェノールが流失してしまう可能性がある。水に浸けてアク抜きする場合は2~3分程度にしておき、手早くアク抜きを行うようにしよう。なお、きんぴらごぼうなどのように色味が濃い料理なら、アク抜きをしないでも美味しく作ることができる。
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