目次
1. ロイヤルミルクティーとは?

ロイヤルミルクティーとは、日本で誕生した少量のお湯と多量の牛乳で抽出した紅茶のこと。一般的なミルクティーに比べると、ロイヤルミルクティーは牛乳の量が多くて優しい甘みを楽しめる。日本人好みの味わいであるため、カフェチェーンなどではグランドメニューとしてラインナップされていることが多い。また、ロイヤルミルクティーの淹れ方は簡単なので、自宅で作ることも可能である。
2. ロイヤルミルクティーとミルクティーの違い

ロイヤルミルクティーとミルクティーは、使っているものが同じであるため混同しやすい。しかし、この2つは違う飲み物として区別されることが多いので、これらの違いについても理解しておこう。
違い1.発祥地が異なる
一般的なミルクティーは、17世紀頃にヨーロッパで誕生したといわれている。また、現在ではイギリスのミルクティーを指すことが多い。一方、ロイヤルミルクティーは、1965年に京都にカフェを構えていた大手紅茶メーカーのリプトンが、ロイヤルシリーズの一つとして作り出したそうだ。国外でもロイヤルミルクティーは日本の飲み物として紹介されている。
違い2.作り方が異なる
一般的なミルクティーの作り方には「牛乳を先に入れる方法」と「牛乳を後に入れる方法」の2つがあり、基本的には多めに紅茶を作ってから少量の牛乳を入れて作る。一方、ロイヤルミルクティーは「少量のお湯でお茶を濃く抽出してから牛乳を加える」または「少量のお湯と大量の牛乳で紅茶を抽出する」という方法で作る。このようにお湯と牛乳を入れるタイミングや分量が異なる。
違い3.味わいが異なる
一般的なミルクティーは紅茶の味わいが強いため、牛乳のマイルドさを感じながら紅茶の香りやキレを楽しむことができる。一方で、ロイヤルミルクティーはミルク感が強いため、リッチな甘みと紅茶の深い香りを楽しむことが可能である。なお、いずれも甘みをプラスするために、砂糖やシロップを入れることがある。
3. ロイヤルミルクティーの基本的な淹れ方

ロイヤルミルクティーは自宅でも簡単に作ることが可能である。茶葉と牛乳を用意したら、以下の手順に従ってロイヤルミルクティーを作るようにしよう。
ロイヤルミルクティーの淹れ方の手順
- 鍋に水を入れて沸騰させる
- 茶葉を入れて火を止める
- ふたをして2〜4分蒸らす
- 牛乳を入れて軽く混ぜる
- 弱火にかけて全体を温める
- 沸騰する直前に火を止める
- 茶こしでこしながら注ぐ
4. 美味しいロイヤルミルクティーを作るコツ

ロイヤルミルクティーは、前述のとおりお湯とミルクで茶葉を煮出せば作ることが可能だ。また、以下のポイントを意識することでより美味しいロイヤルミルクティーを作れるようになる。
コツ1.茶葉は濃いものを選ぶ
ロイヤルミルクティーはどの茶葉でも作ることが可能だが、一般的には「アッサム」「ダージリン」「ウバ」といった濃い味わいの茶葉がおすすめとなっている。この理由は普通のミルクティーと異なり、ロイヤルミルクティーはミルク感が強いため紅茶の香りが負けてしまうことがあるからだ。そのため「ダージリン」などのような繊細な味わいの茶葉は不向きとなっている。
コツ2.乳脂肪分が多い牛乳を選ぶ
ロイヤルミルクティーを美味しく飲むためには、乳脂肪分が多い牛乳を選ぶのがおすすめだ。一般的に日本の牛乳は乳脂肪分が3.5%程度であるが、中には「しっかり濃厚4.4(メイトー)」「特選よつ葉4.0牛乳(よつ葉)」のように乳脂肪分が4.0%以上のものもある。もしロイヤルミルクティーで牛乳の濃厚な味わいを楽しみたいなら、このような乳脂肪分が多い牛乳を選ぶようにしよう。
5. 市販のおすすめロイヤルミルクティー3選

ロイヤルミルクティーは、さまざまな飲料メーカーから販売されている。市販のものを買うと淹れる必要がないので便利であったり、冷蔵庫で冷やせておけるのでアイスドリンクを楽しめたりする。そこで市販のおすすめロイヤルミルクティーをいくつか紹介しておこう。
その1.コカ・コーラ「紅茶花伝 ロイヤルミルクティー」
「紅茶花伝 ロイヤルミルクティー」は、コカ・コーラから販売されているロイヤルミルクティーである。1992年に誕生した紅茶花伝シリーズの人気商品であり、セイロン茶葉と国産牛乳を使った優しい味わいが人気となっている。サイズには440ml、280ml、270mlなどいくつか種類がある。
その2.キリン「午後の紅茶 芳醇ロイヤルミルクティー」
「午後の紅茶 芳醇ロイヤルミルクティー」は、キリンから販売されているロイヤルミルクティーである。茶葉にはディンブラのクオリティーシーズンを使っていて、紅茶の強い香りとミルクのマイルドな甘みを楽しめる。基本は自動販売機専用だが、Amazonなどで購入することも可能だ。
その3.リプトン「ロイヤルミルクティー用 濃縮紅茶 1L」
「ロイヤルミルクティー用 濃縮紅茶 1L」は、ロイヤルミルクティーを生み出したリプトンが製造しているロイヤルミルクティー用の紅茶である。アッサム茶葉とスリランカ産ハイグロウン茶葉をブレンドしている。牛乳と1:1の割合で混ぜ合わせることで簡単にロイヤルミルクティーが作れる。
6. カフェチェーンのロイヤルミルクティー5種類

日本人好みのロイヤルミルクティーは、一般的なカフェチェーンにラインナップされていることも多い。そこでメジャーなカフェチェーンのロイヤルミルクティーについても紹介しておこう。
その1.タリーズ
シアトル発祥のタリーズコーヒーでは、マラウイとケニア茶葉をブレンドしたロイヤルミルクティーを提供している。まろやかなミルクの甘みとコクを楽しむことができるのが特徴だ。種類はホットとアイスの2つがあり、サイズはShort・Tall・Grandeの3種類となっている。
その2.ドトールコーヒーショップ
1962年に創業した株式会社ドトールコーヒーが運営しているドトールコーヒーでは、「ロイヤルミルクティー」と「アイスロイヤルミルクティー」の2種類を提供している。紅茶の香りとミルクのコクが楽しめることが特徴となっている。いずれもS・M・Lの3サイズから選ぶことが可能だ。
その3.サンマルクカフェ
1989年に創業したサンマルクカフェでは、上品な味わいの「ロイヤルミルクティー」、サッパリした「アイスロイヤルミルクティー」、わらび餅が入った「タピもっち ロイヤルミルクティー」の3種類を提供している。ホットにはSとMの2サイズがあり、アイスにはS・M・Lの3サイズがある。
その4.カフェ・ベローチェ
1965年に創業したシャノアールが運営するカフェ・ベローチェでは、「ロイヤルミルクティー」と「アイスロイヤルミルクティー」の2種類を提供している。アッサム産の茶葉を100%使っているのが特徴で、紅茶本来の香りとミルクのマイルドな味わいを楽しめる。サイズにはMとLの2つがある。
その5.プロント
1988年に創業したプロントコーポレーションが運営しているプロントでは、「ロイヤルミルクティー」と「アイスロイヤルミルクティー」の2種類を提供している。ホットはLサイズのみとなっているが、アイスはRegular・Mサイズ・Lサイズの3種類がある。
7. ロイヤルミルクティーのよくある質問・疑問

ここまでロイヤルミルクティーについて詳しく解説してきた。しかし、中には「チャイやタピオカミルクティーとの違いが知りたい」「ロイヤルミルクティーを使ったスイーツが知りたい」といった人もいるだろう。そこでロイヤルミルクティーに関するよくある質問・疑問に回答しておこう。
Q1.チャイやタピオカミルクティーとの違いとは?
ミルクティーの仲間に「チャイ」や「タピオカミルクティー」などがある。チャイとはインド発祥の甘いミルクティーのことであり、世界的には香辛料を加えた「マサラチャイ」が有名。また、タピオカミルクティーとは台湾発祥のタピオカ入りのミルクティーのことである。ロイヤルミルクティーを含めいずれもミルクティーではあるが、発祥地・作り方・トッピングなどはそれぞれ異なっている。
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Q2.ロイヤルミルクティーを使ったスイーツを教えて!
ロイヤルミルクティーはそのまま飲むことが多いが、ロイヤルミルクティー味のスイーツに使うことも可能だ。プリン・パンナコッタ・ロールケーキ・パンケーキ・マフィンなど使い道はさまざまあるが、手軽に作れるのは「パンナコッタ」。濃い目に作ったロイヤルミルクティーと溶かしたゼラチンを合わせたものを冷蔵庫で冷やせば、冷たくておしゃれなパンナコッタを楽しめる。
結論
日本生まれのロイヤルミルクティーは、紅茶の香りとミルクの甘みが楽しめるドリンクである。茶葉と牛乳があれば簡単に作れるので、ロイヤルミルクティーが好きな人はぜひ試してみよう。また、作る際には茶葉や牛乳の種類にもこだわって、美味しく作るようにしよう。
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