目次
- 1. サワークリームとは?
- 2. サワークリームの歴史とは?
- 3. サワークリームの主な栄養価
- 4. お手軽サワークリームの作り方
- 5. サワークリームの美味しい使い道3選
- 6. 市販のおすすめサワークリーム3選 サワークリームに関するよくある質問
1. サワークリームとは?

サワークリーム(Sour cream)とは、クリームに乳酸菌を加えて発酵させた乳製品である。サワーには英語で「酸っぱい」という意味があり、その名前のとおりほどよい酸味がする。また、生クリームとは異なり、柔らかいクリーム状のものなので食品に塗ったりして使用することも可能だ。市販品の乳脂肪分(脂質量)は40%前後となっており、まろやかさもあってクセになる味わいとなっている。
2. サワークリームの歴史とは?

サワークリームは20世紀前半にロシアやウクライナあたりで誕生し、1960年頃に中沢フーズにより日本に持ち込まれた。そんなサワークリームの誕生や歴史について確認しておこう。
1900年代前半に誕生する
サワークリームの起源は明確にはわかっていないものの、一般的には20世紀前半(1900年代前半)に誕生したとされている。また、ロシア料理やウクライナ料理にサワークリームと似ているものがあることから、そのあたりの伝統料理と関係があるといわれている。当時は乳酸菌で発酵させていなくて、生クリームを自然に発酵させて酸っぱくしたものを「サワークリーム」と呼んでいたようだ。
1960年に日本で発売される
サワークリームが日本で販売されたのは1960年のこと。当時、ロシア大使館に出入りしていた中沢フーズの社員が、ロシア・東欧の伝統的な調味料である「スメタナ」を譲り受けたことが販売のきっかけとなっている。その後、中沢フーズでは、製造特許を取得して「サワークリーム」の本格製造を開始した。その後、少しずつ認知度が高まり、日本でも受け入れられるようになっていく(※1)。
3. サワークリームの主な栄養価

文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」には、サワークリームの栄養価は収録されていない(※2)。そこで中沢フーズの「中沢サワークリーム」を参考に(※3)、100gあたりのサワークリームの栄養価を確認しよう。なお、あくまで一例であるため商品によって栄養価は異なる。
サワークリームの100gあたりの栄養価
・エネルギー:378kcal
・たんぱく質:2.0g
・脂質:40.0g
・炭水化物:2.6g
・食塩相当量:0.06g
・たんぱく質:2.0g
・脂質:40.0g
・炭水化物:2.6g
・食塩相当量:0.06g
4. お手軽サワークリームの作り方

サワークリームは、生クリームとプレーンヨーグルトがあれば家でも簡単に作ることもできる。生クリームの種類は、植物性でも動物性でもどちらでも可能である。また、生クリームのほかにヨーグルトを用意したら、以下の手順で作るようにしよう。
サワークリームの作り方・手順
1.生クリーム100gとヨーグルト大さじ1を合わせる
2.(1)を滑らかになるまでよくかき混ぜておく
3.常温で半日?1日ほど置いておき発酵させる
4.発酵が進み好みの硬さになったら完成
※発酵させ終わったら必ず冷蔵庫で保存する
2.(1)を滑らかになるまでよくかき混ぜておく
3.常温で半日?1日ほど置いておき発酵させる
4.発酵が進み好みの硬さになったら完成
※発酵させ終わったら必ず冷蔵庫で保存する
5. サワークリームの美味しい使い道3選

サワークリームには食塩が使われていないため、お菓子やドレッシングなどさまざまな料理に使うことができる。また、醤油やマヨネーズをミックスすると、まろやかで酸味のある調味料を楽しむこともできる。このようなアレンジ幅の広いサワークリームの美味しい使い道を確認しておこう。
その1.ディップのベースにする
ディップのベースにサワークリームを使ってみよう。塩・ガーリック・レモン汁などを合わせるだけでも美味しいが、ツナや刻んだサーモンなどを加えるとうま味が増してさらに美味しくなる。作ったディップは、野菜スティック、白身魚のフライなどに使ってもいいし、サンドイッチに塗るなどしてもよい。爽やかな酸味が楽しめるようになるので、ぜひサワークリームを購入したら試してみよう。
その2.煮込み料理のトッピングに使う
ロシアや東欧で食べられているように、煮込み料理のトッピングに使うのもおすすめだ。本場ではボルシチやビーフストロガノフなどに使われることが多いが、日本の家庭料理であればカレー・シチュー・ポトフなどにトッピングするのがよい。酸味が加わることで料理にコクが増すだけでなく、見た目のオシャレ感もぐっと上がる。簡単に使えるので、煮込み料理を食べるときには使ってみよう。
その3.肉料理や魚料理のソースに使う
サワークリームの酸味は、肉料理や魚料理などとの相性も抜群だ。そこでサワークリームをソースとして使うのもおすすめだ。ソースの作り方はさまざまあるが、たとえば、サワークリーム・マスタード・スープを混ぜたものはおすすめ。さらにハチミツをプラスして、ハニーマスタードにしても美味しくなる。牛肉・豚肉・鶏肉・サーモンなどのソテーを作るときにぜひ特製ソースを作ってみよう。
6. 市販のおすすめサワークリーム3選

サワークリームは、中沢フーズや協同乳業などさまざまな食品メーカーから販売されている。そこで市販のサワークリームの中から、特に人気のサワークリームを3種類紹介する。
その1.中沢フーズ「中沢サワークリーム」
中沢サワークリームは、日本にサワークリームを持ち込んだ中沢フーズが製造・販売しているサワークリームである。サワークリームらしい爽やかな酸味が特徴であり、お菓子や肉料理、煮込み料理、焼き料理など多くの料理との相性がよくなっている。また、サイズには90mlと180mlの2種類があり、使い勝手がよいことも特徴となっている。
・カロリー:378kcal/100g
・脂質量:40.0g/100g
・脂質量:40.0g/100g
その2.協同乳業「メイトーのサワークリーム」
メイトーのサワークリームは、さまざまな乳製品を手掛けている協同乳業が製造・販売しているサワークリームだ。くちどけが滑らかなのが特徴であり、そのまま食パンに塗ったりして食べても美味しい。また、料理の具材やトッピングとしても使うことも可能だ。こちらもサイズには90gと180gの2種類がある。
・カロリー: 345kcal/90g
・脂質量:36.3g/90g
・脂質量:36.3g/90g
その3.タカナシ「北海道サワークリーム」
北海道サワークリームは、乳製品の製造・販売を行っている高梨乳業のサワークリームだ。北海道産の生クリームを使っていることが特徴で、濃厚なコクと爽やかな酸味が非常に美味しい。そのまま食べても美味しいが、お菓子に混ぜたり、スープに加えたりするのもおすすめだ。なお、こちらのサイズは100gだけとなっている。
・カロリー:394kcal/100g
・脂質量:41.0g/100g
・脂質量:41.0g/100g
7. サワークリームに関するよくある質問

ここまでサワークリームの基本について詳しく解説してきた。しかし、まだ「サワークリームをどう保存したらいいか」「サワークリームは何で代用できるか」などが気になる人もいるだろう。そこで最後に、サワークリームに関するよくある質問・疑問に回答する。
Q1.サワークリームの正しい保存方法とは?
サワークリームは乳製品の一種であり、「冷蔵保存」が基本となっている。商品のパッケージにも「要冷蔵」などと書かれているため、その指示に従って保存するようにしよう。また、未開封のサワークリームは製造日から3か月程度は美味しく食べられるが、開封後は劣化が早いため2~3日以内に食べるのが望ましい。なお、長期保存したいなら「冷凍保存」がおすすめとなっている。
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Q2.サワークリームのおすすめ代用品とは?
サワークリームを切らしているときは、生クリームなどの乳製品とレモン汁で代用できる。生クリームとレモン汁で作る場合は、生クリーム50mlに対してレモン汁小さじ1を加える。あとはよくかき混ぜて、固めたら代用サワークリームの完成だ。このほかにも「生クリーム×ヨーグルト」や「ヨーグルト×レモン汁」などいくつか代用方法がある。
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Q3.クロテッドクリームとの違いとは?
クロテッドクリームとは、イギリス・デボンシャー地方発祥の伝統的な濃厚クリームである。高脂肪の牛乳を煮詰めて、表面にできた脂肪分を集めて作っている。そのため、サワークリームよりも乳脂肪分が多く60%程度になっている。なお、サワークリームとは異なりクロテッドクリームは発酵させていないため、酸味は少なく牛乳由来の濃厚なコクと風味を楽しむことができる。
結論
サワークリームはクリームチーズなどに比べると使われる機会が少ないが、料理に使えば爽やかな酸味とコクを加えてくれて料理がいっそう美味しくなる。近くのスーパーなどで見つからない場合は、Amazonなどのネット通販を利用するとよいだろう。
【参考文献】
※1:中沢フーズ「日本初のサワークリーム」
※2:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
※3:中沢フーズ「中沢サワークリーム(90ml)」
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