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納豆の保存法!本当の正解は常温!?冷蔵庫!?

納豆の保存法!本当の正解は常温!?冷蔵庫!?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:東京農業大学 醸造科学科 教授 前橋健二(まえはしけんじ)

鉛筆アイコン 2021年5月17日

日本を代表する発酵食品、納豆。食卓の定番ともいえる存在だ。皆さんはどのように保存しているだろうか?醤油や味噌と同じ発酵食品だから、常温保存で大丈夫だと思っている人もいるかもしれない。今回は、納豆の基礎知識と正しい保存方法について学んでいこう。

  

1. 納豆の科学

納豆の原料は、大豆である。ただ、大豆の状態ではあのネバネバはない。大豆がなぜ、ネバネバになるか?これは、納豆菌と関係している。納豆は、煮た大豆に納豆菌をつけて作られる。納豆菌とは、微生物のこと。この微生物が煮た大豆の栄養素をエサに成長し、その過程でネバネバのもととなる物質を作り出すのだ。この微生物の働きにより、食品が変化することを「発酵」と呼ぶ。

納豆菌の活躍

容器につめた納豆は、室(ムロ)と呼ばれる温かな部屋に入れられる。これは微生物が活発に動くよう緻密に計算された温度と湿度に管理された部屋。そのなかに置き、半日から1日経過したところで納豆は完成。あとはこれ以上発酵が進まないよう、温度管理がなされ、出荷されている。ちなみに納豆は、煮た大豆の状態よりも栄養素や酵素が多くなる。これも納豆菌、すなわち発酵の効果。ナットウキナーゼはなかでも、特に注目度が高い酵素だ。

2. 納豆の保存

納豆は常温保存が可能であるか?という問いは、OK&NG。納豆の保存に適した温度は、10℃以下。これを上回る温度下に置いておくと再発酵が始まってしまうので、NG。すなわち、冬場の涼しい場所であれば、常温保存ができないこともないというわけ。ただ、実際のところ10℃以下をキープするのは難しいため、冷蔵庫で保存するのが無難。

再発酵の果て

では、再発酵が起こるとどうなるのか?再発酵が起こると、アンモニアが発生する。アンモニアはよく知られているが、悪臭のもと。食べられないことはないが、臭いがきつく、美味しいとは言い難い。そのほか、水分が多くなる、チロシンと呼ばれる白い結晶が浮き上がってくるなどの変化がある。

冷凍保存も可能

実は、納豆は冷凍保存も可能。買ってきたら、できるだけ早く冷凍庫に入れよう。解凍する際は食べる半日くらい前に冷蔵庫に戻しておこう。通常よりやや豆が柔らかくなることがあるが、美味しく食べることができる。電子レンジや湯煎などであたためると品質が悪くなるので、必ず自然解凍で。

3. 納豆の豆知識

納豆は腐っている!?

発酵食品のことをいまだ、腐っていると表現する人がいるが、これは間違い。腐っている=腐敗は、健康に害を与える雑菌の繁殖。対して発酵は、食品がより美味しくなるための微生物の繁殖である。多くの発酵食品は、ちょうどいい塩梅で発酵が留められ、販売されている。発酵は、素材の美味しさを引き出し、栄養価を高めてくれる、日本に古くから伝わる技術。腐っている、という表現には当たらないので注意したい。

賞味期限切れ

賞味期限切れの納豆を食べるとシャリシャリしていた...そんな経験がある人もいるだろう。これは、アミノ酸の結晶でチロシンと呼ばれるもの。白くツブツブとしていて、食べるとシャリシャリとしていて苦味がある。食べられないことはないが、美味しさは半減。できる限り、賞味期限内に食べよう。また、見るからに異変がある、異臭がするなど、賞味期限が切れて長く経ったものは食べないこと。

結論

納豆は、基本的に冷蔵保存がおすすめ。理論的には10℃以下であれば常温保存が可能だが、常温で10℃以下をキープしておくことは、日常ではなかなか難しい。なかには常温保存できる納豆も販売されているので、パッケージをよく確認しよう。

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  • 公開日:

    2019年4月16日

  • 更新日:

    2021年5月17日

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