1. サラミと生ハムの特徴

サラミとは
イタリア生まれのサラミは、牛や豚のひき肉にスパイスや塩を調合し、腸詰にして、乾燥させたもの。すなわち、ソーセージを乾燥させたものとも言い換えることができる。非加熱で乾燥させる、ドライソーセージのひとつに数えられている。そもそもは食肉保存の知恵から生まれた食品で、イタリアの隣、スペインでも古くから食べられてきた。ひとくちにサラミと言ってもさまざまな種類があり、ミラノサラミやナポリサラミのように、都市名がついたものも多い。スパイスや塩加減、熟成期間など、アレンジバリエーションが多く、味もさまざまである。
生ハムとは
生ハムも保存食として生まれたもので、塊の肉を塩漬けして乾燥させ、燻製または加熱したもの。本来は、豚のモモ肉を使ったものを指すが、日本ではロースハムなど、別の部位を使ったものもハムと呼んでいる。塩の効果で水分が抜け、代わりに塩が浸透することで、豊かな旨みと、腐敗を防ぐ効果をもたらす。海外でハムと言うと、そのほとんどが非加熱である。日本では、燻製したのちにボイルしたものが広く出回っており、そちらと区別するために生ハムと呼ばれるようになった。
2. サラミと生ハムの違い

ひき肉か塊肉か
最大の違いは、使われている肉の種類である。サラミは基本的に、ひき肉を使用したもの。対して生ハムは、豚のモモ肉を使ったものが基本である。この違いは、風味や食感など、多くに作用する。
水分量の違い
サラミは極限まで水分を抜いているので、表面はとても固く、身も詰まった印象。対して生ハムは、サラミほど水分量が少ないわけでないので、柔らかさとフレッシュさが感じられる。薄く切ると、ふわふわととろけるような食感に。
ベーコンやパンチェッタは?
サラミや生ハムと同等として捉えられているのが、ベーコンだ。ベーコンは、豚のバラ肉を塩漬けにして燻製させたもの。生ハムと製造工程は近いが、豚肉の部位に違いがある。パンチェッタやグアンチャーレも、同じように脂身の多いバラ肉を使った塩漬け肉である。
3. サラミと生ハムの選び方

原材料をチェック
サラミや生ハムの歴史は、非常に古い。今から3000年以上前から、食べられてきたと言われているのだ。無論、その時代に添加物などは存在しない。それでも長持ちさせるような工夫がなされて、今に至る。すなわち、本来のサラミや生ハムには、添加物は必要ないのである。現在販売されているサラミや生ハムには、本来必要のないものが添加されている場合がある。必ず原材料を確認して、シンプルなものを選ぶことが重要だ。ちなみに、添加物不使用のサラミや生ハムは、少々値段が高く、塩気も強い。しかしその分、旨みもたっぷり感じられ、少量でも満足できる。
通販もあり
サラミや生ハムは、やはり本場イタリアの方が美味しいものが揃う。そんなイタリア産のサラミや生ハムを各種揃えているショップも、探してみると存在する。また国産であっても、こだわって作っているところは多く存在する。この機会に、きちんと作られた安全なサラミや生ハムを食べて、本来の旨さを認識したい。
結論
サラミと生ハム、最大の違いは、使われている肉の状態にあった。製造工程も異なり、サラミは乾燥のみ、生ハムは燻製されているものが多く、この点も違いに通ずる。どちらも、シンプルな材料で作られた本物の味を、まずは一度味わってみるべし。しっかりと塩気が効いており、そのまま食べるのはもちろん、調味料としても使うことができるので、重宝すること間違いなしだ。
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