1. 鮮度のよいぶりの選び方
美味しいぶりを食べるには、まずは鮮度のよいぶりを手に入れることが重要だ。ぶりの選び方としては、身に張りのあるものでエラが鮮紅色のものがよいとされる。ただ、スーパーなどではほとんどが刺身や切り身の状態で販売されているため、切り身の状態のぶりの選び方を覚えておこう。
鮮度の見極め方
ぶり以外の魚にもあてはまることだが、鮮度を見分けるには血合いの色を見る選び方がわかりやすい。血合いの色が鮮やかな紅色で黒ずんでいないものがよい。さらに身に張りがあってツヤがあるかどうか、切り口が鋭角を保っているかもチェックしてみよう。ツヤがなく色が沈んでいるもの、切り口がヘタってきているものは加工から時間が経過しているので避けたいところだ。
2. ぶりの部位別美味しい食べ方
魚体の大きなぶりは切り身にすると、部位によって脂ののり具合や赤身の占める割合などに差が出てくる。ぶりの美味しい食べ方はいろいろあるが、美味しく調理するためには調理方法と相性のよい部位を選ぶのがポイントだ。
切り身から部位や脂ののり具合を見分ける
ぶりの切り身を見るときには、最初に皮に注目してほしい。よく見ると、切り身によって皮の色が異なっているのがわかるだろう。皮の色が濃くはっきりしているものは背側の身で、赤身中心のため脂は少ない。反対に皮の色が白っぽく身も桜色のものは腹側の身で、脂のの乗りがよい。ぶりの脂の乗り具合には好みもあると思うが、好みに合わせて選ぶだけでなく調理方法に合わせて部位を選ぶとさらに美味しさが増すので試してもらいたい。
ぶりの部位別おすすめの調理方法
背側の赤身中心の部位は脂が少ないため、煮たり焼いたりすると脂とともに風味が失われやすく、パサついた食感になってしまいがちだ。赤身の中心部位の美味しい食べ方は、脂を残すことがポイントになる。脂を減らさないよう意識して、ソテーや揚げ物などの油を足す調理方法を選ぶのがよい。一方の腹側の脂が多い部位は適度に脂を落とすことで、香りが立ちふっくらジューシーに仕上がる。脂の多い部位の美味しい食べ方としては、塩焼きや照り焼き、ムニエルや煮付けなどの調理方法をおすすめしたい。
3. ぶりを塩焼きで食べるならカマもおすすめ
脂ののった部位を塩焼きにすると、ほどよくジューシーな焼き上がりが楽しめるが、なかでも「カマ」の塩焼きは格別の味わいなので一度挑戦してみてはいかがだろうか。ぶりカマは、ぶりの身の中でもとくに脂の多い部位。ぶり自身から出る脂でパリパリに焼きあがった皮と、その下でふっくら仕上がる身の部分の味わいが絶妙な一品だ。
塩焼きのレシピはシンプルなので、ぶりカマが手に入ればとりあえず試してほしい。カマの血合いを洗って水気を拭いたら、皮に切り込みを入れ、粗塩をふって20分ほど置いたものをグリルで10~15分ほど焼けば完成だ。
塩焼きのレシピはシンプルなので、ぶりカマが手に入ればとりあえず試してほしい。カマの血合いを洗って水気を拭いたら、皮に切り込みを入れ、粗塩をふって20分ほど置いたものをグリルで10~15分ほど焼けば完成だ。
4. ぶりの照り焼きアレンジレシピ
ぶりの定番料理ともいえる照り焼き。そのまま食べるのもよいが、作りぎたときにはアレンジしてみよう。アレンジしやすいレシピを紹介するので参考にしていただきたい。
ぶり照り混ぜごはん
いつも通りの作り方で照り焼きを調理し、調味料を絡めて味を付ける過程まで済んだら皮を取り除いて身をほぐし、ごはんにタレごと加えて混ぜ合。わせる(すでに調理済のぶりの照り焼きなら、レンジで温めてからごはんと合わせよう)器に盛りつけて千切りにした大葉と白ごまをふれば完成だ。
ぶり照りグラタンアレンジ
スライスした玉ねぎと3cmほどの長さにカットした小松菜を炒め、ぶりの照り焼きをレンジで温め直したらグラタン皿にすべてを並べ、ピザ用チーズをふりかけてトースターやオーブンでチーズに焦げ目が付くまで加熱してできあがり。
結論
脂ののっているところ、少ないところなど各部位に合わせた調理方法で、ぐっと旨みを引き出せるぶり。旬は12~2月頃だが、養殖のぶりは年中手に入れることができるので、鮮度のよいものを見つけたら、ぜひ美味しい食べ方で味わっていただきたい。