1. 桃薫ってどんないちご?
桃薫とは、北海道生まれのいちごである。独立行政法人農業食品産業技術総合研究機構と、北海道農業研究センターによって開発された。北海道浦河町のふるさと納税の返礼品としても人気が高い。
桃の香りをもつ希少ないちご
日本のいちごの種類は多く、農林水産省に登録される品種だけでも約300種と言われている。そのほとんどのものは、一般的ないちごのフレーバーをもつが、桃薫はどんなに探しても、いちごの香りはしない。まさに桃の香りなのだ。こんないちごは、ほかにはないだろう。
もともと強い桃の香りをもつ、「久留米IH1号」という品種は昔から作られていた。これは「とよのか」と「Fragaria・nilgerrensis(フラガリア・ニルゲルレンシス)」という、白く桃に似た香りを持つ野生種のベリーとのかけ合わせだった。
ただ、見た目がよくないうえに収穫量を増やすのが難しいとされ、一般に流通することはほとんどなかった。「もも香」「ピーチベリー」の商品名で、家庭菜園用に販売される程度だったのだ。
もともと強い桃の香りをもつ、「久留米IH1号」という品種は昔から作られていた。これは「とよのか」と「Fragaria・nilgerrensis(フラガリア・ニルゲルレンシス)」という、白く桃に似た香りを持つ野生種のベリーとのかけ合わせだった。
ただ、見た目がよくないうえに収穫量を増やすのが難しいとされ、一般に流通することはほとんどなかった。「もも香」「ピーチベリー」の商品名で、家庭菜園用に販売される程度だったのだ。
試行錯誤のうえに桃薫が誕生
そんな個性的ないちごを、なんとか一般にも届けたいと試行錯誤し、平成23年に完成したのが桃薫なのだ。
桃薫という名は、「桃のような甘い香りが、隅々まで薫る」という様子を想像し、香りが広がるように各地に普及していくことを願って命名された。
香気成分は、モモの香りを残したまま、さらにココナツ様の香りとカラメル様の香りが、もとの久留米IH1号よりも多く含まれるようになった。官能的な桃の香りが、今までのいちごとはまったく異なる魅力となっているのだ。
桃薫という名は、「桃のような甘い香りが、隅々まで薫る」という様子を想像し、香りが広がるように各地に普及していくことを願って命名された。
香気成分は、モモの香りを残したまま、さらにココナツ様の香りとカラメル様の香りが、もとの久留米IH1号よりも多く含まれるようになった。官能的な桃の香りが、今までのいちごとはまったく異なる魅力となっているのだ。
2. 桃薫ってどんな味?
肝心の桃薫の味はどうかというと、果肉は柔らかくジューシーだ。いちごの種類の中では、特に糖度が高い種類ではないが、甘みの割に酸味が少なく、甘い香りをしているので、甘いと感じられる。
普通のいちごは、より赤いものが甘いので、色の薄いものはすっぱいのではないかと思いがちだ。桃薫は熟しても桃色なので、すっぱいのではないかという心配をよい意味で裏切ってくれ、心理的に甘いという気分が増すようだ。
普通のいちごは、より赤いものが甘いので、色の薄いものはすっぱいのではないかと思いがちだ。桃薫は熟しても桃色なので、すっぱいのではないかという心配をよい意味で裏切ってくれ、心理的に甘いという気分が増すようだ。
見た目や食感も、桃のよう?
桃薫は、香りだけでなく、見た目も少し桃に似ている。短い円錐形でぽってりとしたフォルムと、完熟しても桃色である見た目。ほんのりと黄みがかった白い果肉も、桃っぽい。
先述したFragaria・nilgerrensis(フラガリア・ニルゲルレンシス)、これはアジア原産の、白い野生種のベリーだ。雪見いちごなどの商品名で、家庭菜園用で販売されているのでぜひ見ていただきたい。
この白っぽい見た目と香りを受け継いだが、一般的な流通商品には向かない久留米IH1号と、艶のある美しい外見と、強さを持つ野生種「カレンベリー」を交配したのが、桃薫である。艶があり完熟しても真っ赤にはならない、ピンク色のいちごができあがった。
かじりついた食感はいちごだが、一口でも口にすれば、あまりにも桃っぽくて、衝撃を受けるだろう。後味もよく、口の中にふんわりと官能的な香りが残る。
柔らかいので、ほかのいちごに比べて扱いに気を遣うが、箱を開けたとたんに広がる甘い香りと、大粒で美しい見た目は、贈答用としても人気が高い。
先述したFragaria・nilgerrensis(フラガリア・ニルゲルレンシス)、これはアジア原産の、白い野生種のベリーだ。雪見いちごなどの商品名で、家庭菜園用で販売されているのでぜひ見ていただきたい。
この白っぽい見た目と香りを受け継いだが、一般的な流通商品には向かない久留米IH1号と、艶のある美しい外見と、強さを持つ野生種「カレンベリー」を交配したのが、桃薫である。艶があり完熟しても真っ赤にはならない、ピンク色のいちごができあがった。
かじりついた食感はいちごだが、一口でも口にすれば、あまりにも桃っぽくて、衝撃を受けるだろう。後味もよく、口の中にふんわりと官能的な香りが残る。
柔らかいので、ほかのいちごに比べて扱いに気を遣うが、箱を開けたとたんに広がる甘い香りと、大粒で美しい見た目は、贈答用としても人気が高い。
3. 美味しく食べるには?
桃薫は、普通のいちごより手間がかかり、未だ栽培農家が少ない希少種なので、非常に高価である。贈答用として、箱入りで販売されているものがほとんどだ。
普段用にはなかなか買えないが、手に入ったらぜひ美味しく食べたいものだ。
普段用にはなかなか買えないが、手に入ったらぜひ美味しく食べたいものだ。
工夫次第で食事の一品にも?
もちろん、冷やしてそのままかじり付いて、桃の味わいのいちごを楽しむのもよいが、実は、ぬるい方が香りは強く感じられる。食べる寸前に、常温に少し出しておくのもおすすめだ。
また、ココナツやカラメルの香気もあわせて持つ桃薫は、サラダに添えて食べるのも旨い。生ハムとの相性もよいので、生ハムといちごの彩りサラダなんて贅沢もしてみたい。
香りと、見た目もよいいちごなので、フルーツタルトなど果物をメインにしたケーキが、その魅力を活かせるだろう。柔らかい果肉は、ゼリーにしても食べやすい。
また、ココナツやカラメルの香気もあわせて持つ桃薫は、サラダに添えて食べるのも旨い。生ハムとの相性もよいので、生ハムといちごの彩りサラダなんて贅沢もしてみたい。
香りと、見た目もよいいちごなので、フルーツタルトなど果物をメインにしたケーキが、その魅力を活かせるだろう。柔らかい果肉は、ゼリーにしても食べやすい。
旬の時期は?
桃薫の旬は、1月を過ぎた頃だ。極晩成なので、クリスマス頃はまだ収穫量は少なく間に合わないが、3月頃までは楽しめる。淡い桃色の桃薫には、春が似合う。
条件がそろえば夏まで収穫は可能だが、基本的な旬は1月~3月までと覚えておこう。
家庭菜園用の苗も販売されているので、興味がある方は自分で育ててみるのも面白い。
条件がそろえば夏まで収穫は可能だが、基本的な旬は1月~3月までと覚えておこう。
家庭菜園用の苗も販売されているので、興味がある方は自分で育ててみるのも面白い。
結論
桃薫は品種名で、そのままの名前で販売されているが、「軽井沢貴婦人」など、商品名をつけて販売されている場合もある。桃薫は特徴的な香りでそれとわかるので、香りに注意してみよう。初春の贈答品や、バレンタイン・ホワイトデーの贈り物の選択肢に加えるのもおすすめだ。また、いちご狩りで桃薫を楽しめる場所もあるので、行楽の際にはチェックしてみよう。