1. 誕生当初は大きさが世界一だった?

世界一は、青森県の試験場において、母親がデリシャス、父親がゴールデンデリシャスで誕生した品種のりんごであり、昭和49年に学会において紹介された。また販売に際して、弘前市の對馬竹五郎氏によって「世界一大きいりんごである」という宣伝文句で販売されたことから、世界一という品種名になったといわれている。しかし現在では、世界一よりも大きなりんごが存在しているので、実際に世界一大きいというわけではない。
青森県が生産量1位
世界一は、誕生の地である青森県で最も多く栽培されている。その生産量は、青森県が約97%を占める。そしてわずかではあるが、岩手県や山形県でも少量の生産がされているのが特徴である。果皮は全体的に鮮やかな赤で染まっており、ピンク色の果点と縦じまが入る。
存在感バツグンの大きさが特徴
世界一の1番の特徴は、その大きさである。果実は平均で約500g前後あるといわれているが、中には、1kg超えるものもある。形は円から円錐形をしており、比較的綺麗にそろっている。
2. 世界一の味わい

爽やかな味わいのりんご・世界一
どうしても見た目のインパクトが強く、大きいので、味が薄いのではと思われがちである。全体的に酸味も甘みもあまり強くはないので、淡泊であっさりしているが、味のバランスはとれているので美味しく食べられる。また、果肉が少し硬めであるので、サクサクとした食感を楽しむこともできる。
10月頃から手に入る世界一
世界一の収穫は、10月中旬から下旬頃である。しかし、収穫されたものがそのまますぐに出荷されるわけではなく、一部は保存されて、順次市場に出回るので、4月頃までは購入する機会に恵まれる。その中でも1番美味しく食べることができる旬の時期は、10月下旬頃から1月までのものといわれている。
3. 世界一の選び方と食べ方

大きさより色づきに注目
世界一は、基本的に大きなサイズが特徴のりんごであり、あまり大きすぎると、逆に甘みが落ちたりや日持ちが悪くなったりする場合があるので、大きさにこだわる必要はない。果皮の色がしっかりと全体が赤色に着色しており、お尻の方が緑色でないものを選ぶのがよいだろう。また、同じ大きさのもので比較した場合に、ずっしりとした重みをしっかりと感じることができるものが美味いサインでもある。
上手な保存方法
世界一を家庭で保存する場合には1個ずつ新聞紙などで包み、ビニール袋に入れて冷暗所や冷蔵庫、野菜室で保存するのがよい。また保存性で考えると、中玉くらいの大きさの方が日持ちはしやすいといわれているので、複数ある場合にはできるだけ大きいものから食べていくというのも上手な保存の方法である。
加熱すると美味しく食べられる
世界一は大玉のりんごであるので、生で食べるのは大変という場合も多いだろう。そんな時におすすめなのが、ジャムやコンポート、りんごバター、アップルパイのフィリングなど、加熱して食べることである。加熱することで甘みが増すとともに、カサが減るので、たくさん食べることができる。新鮮なものの方が美味しいので、大きなものから消費していくことも心がけるとよいだろう。
結論
その存在感バツグンの大きさから、世界一と名づけられたりんご。見た目のインパクトが強いことから贈答品として利用されることも多いりんごではあるが、甘さと酸味のバランスがよく、美味しく食べられる。ぜひ、一度手に入れて食べてみるのもよいだろう。
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