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フランス料理の「ファルシ(ファルス)」とは?意味や作り方を紹介!

フランス料理の「ファルシ(ファルス)」とは?意味や作り方を紹介!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2021年2月16日

ファルシとはフランス料理の一種で、ピーマンの肉詰め・ロールキャベツ・ローストチキンのような詰め物料理の総称である。ただ、ファルシは世界中で作られている詰め物料理とは異なる特徴もあるようだ。そこで今回は、ファルシの基本や日本のピーマンの肉詰めとの違いなどについて紹介する。

  

1. ファルシ(ファルス)とは?

ファルシ(ファルス:farci)とはフランス料理の一種で、「ピーマンの肉詰め」のような肉類や魚類などを野菜に詰めた料理である。また、「ローストチキン」のような動物の内臓に具材を詰めた料理もファルシと呼ばれる。そのため、非常にバリエーションが豊富な料理として知られている。なお現在は、ファルシというとフランス料理よりも「茶番劇」などの意味合いで使われることが多い。

ファルシの名前の由来

ファルシは和製フランス語で、正式名称は「ファルス(Farce)」である。ファルスの語源は、フランス語で「詰める」という意味がある「ファルシ(Farcir)」であり、ファルシの語源はラテン語で「詰め物をする」という意味の「Facire」であるという。なお、もともと「Farce」にはさまざまな意味があったそうで、料理名の「ファルス」を意味するのはレシピ本の中だけとなっているという。

ファルシの誕生と歴史

ファルシはフランス料理の一種として知られているが、その歴史は古代ローマ時代よりも古いと考えられている。実際、ローマ帝国時代のレシピ本「アピシウス(Apicius De Re Coquinaria)」にもファルシ(ファルス)が紹介されており、そこには「鶏肉・野ウサギ・豚などの詰め物」として記されているそうだ。なお、世界には日本のピーマンの肉詰めのようにファルスに似た料理が多く存在する。

2. フランスと日本のピーマンの肉詰めの違い

ファルシはフランス料理の「詰め物料理」の総称であるが、代表的なものはピーマンの肉詰め(Poivrons verts farcis)である。そこでフランスと日本のピーマンの肉詰めの違いを紹介しておこう。

フランスのピーマンの肉詰め

ファルシの一種であるピーマンの肉詰めは、レシピによって異なるがヘタの部分を切り落として上から中に具材をつめるのが特徴となっている。また、中に入れる具材は練り混ぜたものではなくて、フライパンで炒め合わせてものを使うことが多い。さらにフレンチであるため味付けには塩コショウ・オリーブオイルなどを使い、トッピングにチーズを乗せてオーブンで焼き上げて作る。

日本のピーマンの肉詰め

日本で作られているピーマンの肉詰めもレシピによって異なるが、基本的にはピーマンを縦半分に切ってから使うことが多い。また、タネには炒めたものではなくて、ひき肉などを練り合わせたものを使う。味付けはウスターソースや醤油などで行うことが多く、フライパンで焼き上げることが特徴となっている。同じピーマンの肉詰めという名前だが、日本とフランスでは作り方がずいぶんと異なる。

3. フランスで定番のファルシの作り方

ファルシにはさまざまなバリエーションがあるが、一番定番なのはピーマンの肉詰め(Poivrons verts farcis)である。そこでピーマンの肉詰めの作り方を以下に紹介しておこう。
  • ピーマンはヘタを切り落とし、種を取り除いておく
    ※ヘタは飾り用に残しておくとよい
  • フライパンにオリーブオイルを引いておく
  • みじん切りにした玉ねぎとニンニクを炒める
  • 色が付いたら、細かくカットしたソーセージを加えて炒める
  • ご飯・チーズ・パセリ・卵を加え、塩コショウをしたら弱火でよく炒める
  • よく炒めたらピーマンの中に詰めて、ピーマンをオーブン皿に並べる
  • 180℃に予熱しておいたオーブンで、ピーマンの肉詰めを25分程度焼く
    ※ピーマンのサイズが大きい場合は最長で40分程度焼くとよい
  • しっかりと焼けたらオーブン皿から取り出して、お皿に並べて完成だ

4. そのほかのファルシのアイデア3選

フランスのファルシにはピーマンの肉詰め以外にも、キャベツ・ナス・ズッキーニ・カボチャなどを使ったものがある。また、日本で定番のシイタケの肉詰めやレンコンの肉詰め(挟み焼き)なども大きく見ればファルシの一種である。そんなバリエーションが豊富なファルシのアイデアを紹介する。

その1.キャベツのファルシ(Chou farcis)

キャベツのファルシとは、日本でいうところの「ロールキャベツ」のことである。フランスでも家庭料理として親しまれており、丸ごとキャベツを使ったものや日本のように千切ったものなど、さまざまなバリエーションが存在する。キャベツを丸ごと使う場合は一旦茹でてから葉っぱを広げて、葉と葉の間に肉ダネを詰め込んで作るようにする。見た目も迫力がある豪華な一品を楽しむことができる。

その2.ナスのファルシ(Aubergine farcies)

ナスを使ったファルシは、南フランスの定番料理として知られている。縦半分に切ったナスを素揚げしたり、オーブンで焼いたりしてから、中身をくり抜いておく。ひき肉・玉ねぎ・卵・パン粉・牛乳を炒め合わせ、さらにくり抜いたナスを加えてタネを作る。その後、ナスの皮にタネを詰めて、あとはオーブンで焼き上げるだけ。ナスのほのかな苦みがアクセントになり、美味しく食べられる。

その3.ズッキーニのファルシ(Courgettes farcies)

ズッキーニを使ったファルシも美味しいのでおすすめだ。ズッキーニで作る場合も、基本的にはナスのファルシと作り方は同じである。ただし、ズッキーニの場合は最初に揚げたり、焼いたりせずにスプーンで果肉部分をくりぬくことが可能だ。少しだけ青臭い味わいが楽しめるのがポイントである。

結論

ファルシとはフランス料理の「詰め物」の総称である。日本のピーマンの肉詰めやロールキャベツとは異なり見た目の華やかさもあるので、ホームパーティーなどにもおすすめだ。旬の野菜を使っても美味しいので、ぜひ季節に合ったファルシに挑戦してみよう。

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  • 公開日:

    2019年7月 1日

  • 更新日:

    2021年2月16日

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