1. 絹さやの特徴

さやえんどうはえんどう豆を若採りしたもので、さやごと食べる。絹さやは、さやえんどうの代表的な品種である。さやも中の豆も柔らかく、さっと湯通しするとシャキシャキとしたほどよい歯ごたえと甘みが感じられる。ちらし寿司など料理に彩りを添える役割としても人気の野菜だ。
■ネーミングの由来は衣擦れ
絹さやという名前は、さや同士がこすれ合う音が絹の着物のすれ合う音に似ていることに由来しているとされる。絹のようになめらかで薄くて繊細なさやは、絹さやという名前にマッチしている。
■旬は4~6月頃
最もよく出回り価格も安く美味しい旬の時期は、4~6月頃にかけてだ。だが、絹さやの栽培地は全国に広がっており、ハウス栽培のものもあるため一年中購入することができる。
関東より南の暖かい地域では、冬に種がまかれ春に収穫され始める。冬を越すのが厳しい北の寒冷地では、気温があがり始める春先に種をまき、初夏に収穫時期をむかえる。
関東より南の暖かい地域では、冬に種がまかれ春に収穫され始める。冬を越すのが厳しい北の寒冷地では、気温があがり始める春先に種をまき、初夏に収穫時期をむかえる。
2. 絹さやは繊細でも栄養のある野菜

絹さやは薄くて繊細なイメージがあり、食材としては主役というよりは彩りや飾りとして使われがちだ。しかし、緑黄色野菜である絹さやは、豆と野菜両方のよさを兼ね備えている食材。ぜひ積極的に食卓に取り入れたい。
■ビタミンCやβ-カロテンが多い
絹さやにはほかの野菜や果物と比べて、ビタミンCの含有量が多め。ビタミンCといえば柑橘類などに豊富に含まれ、コラーゲンの合成に欠かせない栄養素として有名だ。同じく肌や粘膜に関わる成分であるβ-カロテンも含まれている。
■さやごと食べるメリットもある
絹さやはさやごと豆を食べる。そのため、さやと豆それぞれに含まれる栄養素を余すことなく摂取することができることは、さやえんどうやさやいんげんならではの魅力なのである。
3. 絹さやのおすすめの食べ方

絹さやは、ただ美味しく色がきれいなだけではない。その栄養をより効果的に身体に取り入れるためには、食べ方が重要だ。ほかの食材とうまく組み合わせることで、より効果を高めたり効率よく吸収したりすることができる。
■ナッツ類との組み合わせ
ビタミンCとβ-カロテンは、ナッツ類に多く含まれるビタミンEと一緒に摂取するとより効果的に利用できる。ごまやクルミなどのドレッシング・砕いたナッツ類を、サッと茹でた絹さやにかけてサラダとして食べるのが手軽だ。
■にんにくや玉ねぎとの組み合わせ
ビタミンB1をより効率よく摂取するためには、にんにくや玉ねぎの組織が壊れたときにできるアリシンという辛み成分との組み合わせがおすすめ。単独での摂取よりも吸収率が高まる。にんにくや玉ねぎにはもともとアイリナーゼが含まれているが、細かくすることでアリシンとなるため、みじん切りやすりおろしたものを絹さやと合わせよう。玉ねぎドレッシングのサラダや、絹さやのガーリックソテーがおすすめだ。
結論
これまで、絹さやをメインで料理することはあまりなかったという人も多いのではないだろうか。意外にも身体に嬉しい栄養素が詰まった野菜なので、旬の時期にはどんどん食卓に取り入れたい。あまり日持ちはしないため、購入したら早めに食べきろう。