1. さやえんどうとは

和食の彩りとして使われることの多いさやえんどう。えんどう豆の仲間を、実が大きくなる前にさやごと食べるのが、さやえんどうだ。えんどう豆の品種によって何種類かのさやえんどうがある。
さやえんどうの代表的な種類
■絹さやえんどう
えんどうを若取りしたもので、絹さやとも呼ばれる。
■オランダさやえんどう
オランダ豆を若取りしたもので、絹さやえんどうよりも一回り大きく関西に多い。
■スナップえんどう
アメリカ生まれの改良品種で、豆が大きくなってもさやが柔らかいのが特徴。
えんどうを若取りしたもので、絹さやとも呼ばれる。
■オランダさやえんどう
オランダ豆を若取りしたもので、絹さやえんどうよりも一回り大きく関西に多い。
■スナップえんどう
アメリカ生まれの改良品種で、豆が大きくなってもさやが柔らかいのが特徴。
どの品種も春から初夏が本来の旬だが、一年を通じてハウス栽培されているさやえんどうを手に入れることができる。ちなみに、さやの中の豆がある程度大きくなったときに食べるのが、西洋料理等の彩りに使われるグリーンピースで、完全に熟した実を食べるのが実えんどうである。
2. さやえんどうの栄養と効能

ビタミンC(※1)
生育の途中で若取りされるさやえんどうには、ビタミンCが多く含まれている。ビタミンCは、皮膚や細胞のコラーゲンの合成に必須な水溶性ビタミンの一種。抗酸化作用をもち、ビタミンEと協力して有害な活性酸素から体を守る働きがある。また、病気などいろいろなストレスへの抵抗力を強めたり、鉄の吸収を良くする働きもあると言われている。
ビタミンB群(※2)
さやえんどうには、細胞へのエネルギー供給に欠かせないビタミンB群も豊富に含まれている。ビタミンB1には、糖質をエネルギーに変える働きが、ビタミンB2には糖質や脂質、たんぱく質をエネルギーの変える働きがあり、健康的な生活を送るうえで重要な栄養素である。
β-カロテン(※3)
β-カロテンは体内でビタミンAへと変わり作用する。ビタミンAは脂溶性ビタミンの一種で、発育を促進したり、肌の健康を維持したり、暗いところでも目が慣れて見えるようになる機能に関わったりする。不足すると、成人では成長阻害や骨・神経系の発達抑制もみられるとともに、皮膚の乾燥・肥厚・角質化、免疫能の低下から感染症にかかりやすくなると言われている。
3. さやえんどうの選び方と保存方法

生育途中のさやを食べるさやえんどうは、収穫後も中の豆を大きくしようとエネルギーを使ってしまうため、鮮度の良いものを選び、適切に保存することが大事である。
選び方
さやえんどうを選ぶ際には、ガクや切り口が瑞々しくひげが白くピンとしており、さや全体の艶感と曲げたときにパリッと折れるくらい張りのある商品を選ぶ事がポイントとなる。また、絹さやえんどうやオランダさやえんどうでは、豆を感じないほど薄いものが良い。
保存方法
どんどんエネルギーを消費してしまうため、購入後はなるべく早く調理する事が望ましい。すぐに使う予定がなく冷蔵庫で保存する場合には、湿らせたペーパータオルの上からラップで包み、冷凍保存する場合には固めにゆでてから保存すると使いやすいだろう。
結論
彩りとして料理に華を添えることの多い名脇役であるさやえんどうだが、栄養価は十分にある。鮮度が落ちやすい野菜なので適切な保存をし、日々の料理に今まで以上に取り入れてみてはいかがだろうか。
(参考文献)
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