1. ブラックトマトの特徴

ブラックトマトとは特定の品種を指すものではなく、ブラック系トマト全般を指すものである。味は一般的なトマトと大きく変わらないが、品種改良がされていない伝統品種(エアルーム品種)が多いため、それぞれに個性があっておもしろい。
ブラックトマトの栄養
ブラックトマトも通常の赤トマトと同じく、抗酸化作用をもつリコピンを含んでいる。また、そのほかにアントシアニンも多く含んでいるのが特徴だ。アントシアニンとは体内の活性酸素の働きを抑制するのに役立つ成分で、ブドウやブルーベリーに多く含まれることでも知られる。
ブラックトマトの品種
日本ではなかなかなじみのないブラックトマトだが、その種類は驚くほど多い。全体的に黒色を呈するものから、縞模様のものまでさまざまだ。ここではそのいくつかを紹介しよう。
ブラッククリム
アメリカで毎年開催されているトマトフェストの調査で、エアルーム品種トップ10にも選ばれる中玉のブラックトマト。ゼリー状の部分が少なく、歯ごたえがある。全体的に黒っぽいが、とくに上部が濃い黒色になる。
ブラックチェリー
ブラッククリムと同じく人気のブラックトマト。黒色というよりも濃いエンジ色に近い。ミニトマトサイズで、アメリカンチェリーのような見た目である。
クマト
スペイン発祥のブラックトマト。茶色と緑色が混ざったような独特な色みが特徴。見た目は悪いが濃厚な甘さと香りが人気で、欧米で広く販売されている。
ブラックゼブラ
茶色っぽい皮に黒色の縞模様のついたブラックトマト。糖度が高いのが特徴。ヨーロッパでは比較的ポピュラーで、ブラックゼブラのほかに「レッドゼブラ」や「グリーンゼブラ」もある。
2. ブラックトマトの旬や選び方

ブラックトマトの旬は一般的なトマトと同じ7~10月頃である。日本のスーパーなどではまだまだ取り扱いが少ないが、種をインターネットで販売しているところは多いので、家庭で育ててみるのもいいかもしれない。いずれも一般的なトマトと栽培方法はほとんど変わらないので、気軽に試してみよう。また、店頭でブラックトマトを購入する際は次の点に注意するとよい。
ヘタにハリがあり、いきいきとしているもの
ブラックトマトも一般的なトマト同様、ヘタは緑色である。ヘタが枯れて変色していたり、しおれていたりするものは避けよう。反り返るほどピンと張っているものを選ぶとよい。
全体がムラなく綺麗に色づいているもの
全体が綺麗に色づいているものを選ぼう。ブラックトマトは通常のトマトよりも判断しにくいが、よく見て判断しよう。ブラックゼブラなど縞模様のあるものは、なるべく縞模様がはっきりと出ているものがよい。
皮にしっかりとハリがあるもの
実割れしているもの、皮がぶよぶよになっているものには要注意。手に取ってみて、やや固さが残っているもののほうがよい。触れるときはトマトを傷めないように注意しよう。
3. ブラックトマトのおすすめの食べ方

ブラックトマトも一般的なトマトのように、生でも加熱しても食べられる。酸味が少なめで、ややあっさりめの味なので、料理の具材として使うのがよいだろう。
サンドイッチやホットドッグに
ブラックトマトは果肉がしっかりしているものも多いので、汁がたれにくく、サンドイッチやホットドッグの具材に適している。主張しすぎない味がほかの食材とうまくマッチするだろう。
カラフルなサラダに
生でも食べられるブラックトマトは、サラダにするのもおすすめ。とくにレッドやイエロー、グリーンなど、ほかの色のトマトと組み合わせることで、より一層色みが引き立つ。フルーツサラダに加えるのもいいだろう。
結論
なんとも珍しいブラックトマトについて紹介した。まだまだ見かける機会は少ないが、日本でも徐々に浸透しつつあるので、目にすることもあるかもしれない。アメリカンチェリーのような美しい黒色を活かして、家族があっと驚く料理を披露してみてはいかがだろうか。
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