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京都の伝統野菜【堀川ごぼう】は歴史ある高価なごぼう

京都の伝統野菜【堀川ごぼう】は歴史ある高価なごぼう

投稿者:ライター 諸田結(もろたゆい)

監修者:管理栄養士 市川咲(いちかわさき)

鉛筆アイコン 2020年3月10日

京都といえば、伝統的な京野菜がたくさん栽培されているイメージがあるだろう。今回紹介するのは、京都の伝統野菜でもある堀川ごぼうだ。一般的なごぼうと比べてもかなり高価で希少価値の高いごぼうだが、一体どんな特徴があるのだろうか。一度は食べてみたい堀川ごぼうについて詳しく見ていこう。

  

1. 堀川ごぼうは歴史ある野菜

堀川ごぼうは京都でおよそ400年前から栽培されている、伝統的な野菜だ。一般的なごぼうよりも太めで、しっかりとしているのが特徴。太さは約5cmで、長さは50cm前後のものが多い。中が空洞になっているのも特徴で、表面にはひび割れができている場合もある。全体的にゴツゴツとしたワイルドな見た目だが、希少価値が高く繊細な味わいだ。

■部位によって異なる食感

堀川ごぼうは根元部分がかなり太く、先端に向かって細長い形状をしている。根元の太い部分はずっしりと詰まっているが柔らかく、先端部分はごぼうらしい香りと歯ごたえが楽しめる。使用する部位によって異なる味わいや食感が楽しめるのも、堀川ごぼうの大きな特徴だ。

2. 堀川ごぼうの旬と美味しさの秘密

堀川ごぼうが栽培されているのは京都府の舞鶴市・大江町・丹後町など。限られた場所でしか栽培されていないため、収穫量が少なく希少価値が高い。それだけ価格も高くなり、1本あたりおよそ700円という高値で販売されている。一般的なごぼうの約5倍の価格なので、気軽には購入できないだろう。収穫時期は11~1月上旬頃で、正月が過ぎる頃に旬の終わりを迎える。

■こだわりの栽培方法

・一度引き抜いて再度植える

一般的なごぼうは縦方向に植えられ、土の中で下に向かって伸び続ける。しかし、堀川ごぼうは大きく育てるために一度土から引き抜き、横向きに植えなおすのだ。そうすることでさらに大きく成長し、太くて立派な堀川ごぼうができあがる。たまたまゴミ捨て場に捨てられていたごぼうが放置されることで大きく成長したことから、この栽培方法が生み出されたといわれている。

・2年以上かけてじっくり栽培

堀川ごぼうは、収穫するまでに2年以上という長い期間を費やしている。じっくりと育てることで、旨みが詰まった大きなごぼうに成長するのだ。時間をかけて栽培することで、栄養素も豊富になる。一般的なごぼうよりもビタミンやミネラル、食物繊維などが多く含まれている。

3. 美味しい堀川ごぼうの見分け方

堀川ごぼう最大の特徴は、やはりその太さ。質のいい堀川ごぼうはしっかりとした太さと、ずっしりとした重みが感じられる。また、手に持ったときに弾力があるかどうかも大きなポイントだ。乾燥したり古くなったりしたごぼうは弾力がなく、しんなりとしている。表面に割れがある場合もあるが、これは堀川ごぼうの特徴なのであまり気にしなくても大丈夫。あまりにも大きな割れや傷があるものは避けるのがおすすめだ。全体をしっかりと観察し、できるだけ新鮮で質のいいものを選ぶようにしよう。

4. 堀川ごぼうは料亭でも使われている

堀川ごぼうはその美味しさから、京都府内の料亭でも多く使われている。高価なごぼうのため、ほとんどが一般家庭ではなく料亭などにおろされているのだ。部位ごとの食感の違いを活かし根元は煮物や肉詰めに、先端部分はサラダやきんぴらごぼうに使われる。根元部分は中央が大きく空洞になっているので、そこに肉や魚のすり身を詰めて調理することも多い。一般的なごぼうには空洞がないので、堀川ごぼうが手に入ったらぜひ空洞を活かした料理にチャレンジしてみてほしい。

結論

ごぼうにはたくさんの品種があるが、今回はその中でも希少で高価な堀川ごぼうを紹介した。なかなか手に入らないごぼうだが、一度食べればその美味しさにハマってしまう人も少なくないだろう。ごぼうは食卓の中でもメインになることは少なく、脇役と思われがちだ。しかし、堀川ごぼうのように十分メインとして使える立派な品種もあるのだ。機会があれば、ぜひ試してみてほしい。
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  • 公開日:

    2019年8月25日

  • 更新日:

    2020年3月10日

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