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真夏の太陽を吸収する深紅のトマト【大玉トマト】の特徴とは

投稿者:ライター 井澤佐知子(いざわさちこ)

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

2019年8月22日

真夏の太陽を吸収したかのように赤く、汁気たっぷりの大玉トマト。ハウス栽培によって1年中口にできるトマトといえども、旬真っ盛りの真夏のトマトの美味しさは格別である。とくに、栽培が難しいといわれる大玉は、盛夏にかぶりつきたくなるようなみずみずしさをたたえている。トマトの大玉には、どんな種類がありどんな特徴があるのだろうか。

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1. 大玉トマトの条件とは

完熟の印であるトマトの「真紅」、その昔は「毒」とみなされていた

生で食べるだけではなく、トマトソースとしてさまざまな料理に利用されるトマト。トマトの起源は、南アメリカのアンデス山脈地域といわれている。最も古いトマト栽培の記録は、メキシコや中央アメリカにある。1492年にコロンブスがアメリカに到達して以降、南米原産のトマトはヨーロッパに伝えられた。当時、真っ赤な野菜というのは非常にまれであったため、ヨーロッパの人々はトマトの赤色をひどく恐れて、毒性があると考えていたという。そのため、観賞用であった時代が長かった。トマトが食用として普及するのは、なんと18世紀に入ってからである。現在は、トマトは世界中で生産される最も重要な野菜の一つと考えられている。

大玉トマトの条件、150g以上のサイズ

トマトは数多くの品種が存在する。現在、日本で流通している大玉の主流は「桃太郎」と呼ばれる品種である。1960年代から長年の努力を経て1985年に販売が開始された桃太郎は、それまでメジャーであったファーストトマトよりも傷みにくく保存性が高いという理由から瞬く間にトマト市場を席捲。その後も、桃太郎系と呼ばれる品種が次々に生まれた。

大玉トマトは、栽培が非常に難しいといわれている。トマトの栽培は、大玉になるほど経験と技術を要するというのが常識である。そもそも、トマトは38℃以上の日が続くと着果が悪くなるという性質を持つ。また、成熟のためには24℃前後の気温が理想的とされており、40℃以上になると果実が赤くならないという研究結果も報告されている。温暖化が叫ばれる昨今、美味しいトマトを栽培するために次々と新品種が登場するのも、気候条件を考慮した結果かもしれない。大玉、中玉、小玉に分けられるトマトのサイズのうち、大玉に属するのは果実の重さが150gを超えるものとされている。

2. 主流は桃太郎系の大玉トマト、そのほかには?

完熟しても実が崩れることもなく、保存もきく桃太郎系のトマトは、盤石のメジャーぶりを誇っている。しかし、日本各地では次々と大玉の新品種も誕生している。大玉トマトには、どんな種類があるのだろうか。

摘果必須の大玉トマト

トマトは、小粒なほど甘さや旨みが凝縮して美味しいと感じるものが多いという。それを基準に考えると、大玉でかつ甘く美味というトマトの栽培は決して簡単ではない。大玉を栽培するためには、摘果は必須事項となっている。

トマトの世界に君臨する桃太郎系のほかには、大玉として「麗夏」がある。目に焼けるような赤色が美しく、その味は農林水産大臣賞を受賞することで証明された。麗夏はさらに、裂果がまれで実がしっかりと詰まっているという特徴を有す。さらに、甘さだけではなく酸味がほどよいことでも人気がある。農業関係者の間で注目を浴びる大玉に、「招福パワー」がある。名前からして福々しいこのトマト、実際に次々に質のよい大きな実をつけるといわれている。

さらに、静岡県西部産「夢咲トマト」もよく知られている。空っ風で有名な遠州は、日照量も豊富でトマトの栽培に向いている気候なのである。甘みと酸味の双方にこだわった夢咲トマトも、大玉の美観を誇る。質のよいトマトの条件としては、輪切りにしたときにゼリー状の汁がこぼれ出るものが最高とされている。また、子室の大きさや形が整っているものほど高品質とされている。

3. 大味の大玉トマトにあたってしまった場合は

かつて、青臭い野菜の代表といわれ続けたトマトも、品種改良によって甘くみずみずしく、なおかつ崩れがない野菜へと変貌を遂げた。品種によっては熟していない青いトマトでも、生食として美味しく食せるタイプも登場している。それでもしかし、気象条件や栽培の状況によっては大味でイマイチというトマトにあたってしまうこともある。大玉であれば、なおさらである。

そのような場合は、火を通してトマトソースにするとトマトの旨みが濃厚になる。適当な大きさにトマトを切り、オリーブオイルとニンニク、切ったトマトを鍋でコトコト煮るだけである。好みで、バジリコを加えたりオレガノを加えたりしてもよい。あるいは、パルメザンチーズをふんだんにかけたパスタソースにしても、シンプルでバランスのとれた一品となる。

結論

栽培が難しいといわれた大玉のトマトも、栽培技術の進歩と品種改良によって見た目も味もベターなものが次々と登場してきた。なんといっても、大玉トマトの主役は桃太郎系の品種になるが、それに追いつけ追い越せといわんばかりに新しい大玉品種が生まれているのは、トマト好きには心強い。盛夏に、汁が滴る大玉のトマトにかぶりつく。これこそまさに、真夏の味覚の最たるものといってよいだろう。
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