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チェダーチーズの本家【ウエスト・カントリー・ファームハウス・チェダー】とは?

チェダーチーズの本家【ウエスト・カントリー・ファームハウス・チェダー】とは?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

2020年4月 9日

イギリスチーズの代名詞ともいわれる、チェダーチーズ。チェダーチーズはもともと、イギリスが発祥であったが、イギリス内のみならず、海外でも製造販売されている。間違いなくヨーロッパおよび日本で一番有名なチーズだろう。世界中の工場で作られているが、本家本元、元祖たるチェダーチーズとは少々違うものである。伝統的なチェダーチーズである、ウエスト・カントリー・ファームハウス・チェダーを紹介したい。

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1. チェダーチーズ発祥の村

チーズの名前は、そのチーズが生まれた場所に由来することが多い。チェダーチーズも、ロンドンから南西に250kmほどのところにある、サマーセット州チェダー村が発祥の地である。

小さな集落だが、チーズ以外にもトレッキングに向いたチェダー渓谷や鍾乳洞のような洞窟など、見どころの多い村で観光客も多く訪れる。もちろん観光の見どころのひとつに、チェダーチーズの工場が見学できることも挙げられる。ちなみに洞窟は、湿度や温度がチーズの熟成に適していたため、昔からチーズの保管庫として利用されてきたようだ。現在でもチーズが保存され、そのチーズは購入することもできる。

ウエスト・カントリー・ファームハウス・チェダーはチェダーチーズの本家本元

イギリスのこの小さな村から始まり、現在は世界中で生産され食べられているチェダーチーズ。だが、伝統や規定を守ってトラディショナルチーズとして作っているのはほんわずか。チェダーチーズの本家本元であるウェスト・カントリー・ファームハウスなど、ほんの数件だけで作られてる、ハードタイプのチーズのみである。チェダーチーズの本元である、ウエスト・カントリー・ファームハウス・チェダー・チーズの中でも、最高峰といわれているのが、モンゴメリー家の作る、モンゴメリーチェダーである。

2. 工場製と農家製

チーズには工場製と農家製がある。最近流行なのか、四角いブロックのような型で成型され、アナトーなど天然色素で色がつけられているものは工場製のものである。伝統的な製造方法で作られる農家製は、円柱型をしている。クリーム色で、1年くらいの熟成を経て店頭に並ぶ。

チェダーチーズにはチェダリングという独特の工程がある

チェダーチーズを作るとき、「チェダリング」というチェダー独特の特別な作業がある。これは牛乳に凝乳酵素を加え、ホエーを抜いたものを四角く切ったカードと呼ばれる塊を作るところから始まる。このカードを積み重ね、15分毎に何度も上下を入れ替えひっくり返すという作業だ。カードを切断して、積み重ね反転するなどの作業を繰り返すことで、乳酸発酵を進めるために行われる。乳酸発酵が進めば、雑菌の繁殖を防ぐことにつながる。そしてカードの収縮が進む。縮むほど生地の水分量が少なくなり、さらに保存性が高まる。味わいも、乳酸菌のおかげで、チェダーチーズ特有のほんのりとした酸味が感じられるようになる。

チェンダリングが終わったら、さらにカードをこねて小さくカットし(ミリングと呼ばれる作業)、塩を加えて、型に詰めて圧縮しなければならない。チェダーチーズをつくるのは重労働であるため、だんだんと工場でチーズを生産するようになっていった。結果伝統的な職人の作るチーズがどんどん減っていったのである。

3. 珍しいキャラコのクロス

アメリカやオーストラリアでは四角いチーズが流行っているが、ウエスト・カントリー・ファーム・ハウスチェダーのチーズは伝統的な円筒形だ。圧縮して完成したチェダーを、熟成させる前に、表面をキャラコのクロスで覆いラードで塗り固める。それから熟成に入る。

キャラコとは?

ちなみにキャラコとは、インド産綿布のことである。17世紀にイギリス東インド会社が、イギリスにもたらしたものだといわれている。熟成は1年ほどで、その間にクロスは朽ちかけていたりカビが生えていたりと、あまり美しいとはいい難い状態になる。だが中身には影響はほぼなく、美しいクリーム色である。ならばこのクロスを剥がして(捨てて)販売すればよいというと、そうでもない。

このクロスがチーズに張られるのは、乾燥防止のためだといわれている。工場製のものには、キャラコのクロスは巻かれないのだ。チーズにクロスが付いているということは、このチーズは農家製の伝統的な製法で作られたものであるという証なのである。チーズ愛好家は、この汚れたクロスを好む傾向にある。

4. ウエスト・カントリー・ファームハウス・チェダーの美味しい食べ方

チェダーチーズは、ミルクの風味とチェダリングによって起こるほろほろとした食感、酸味、塩味が混ざり合い、力強い味わいをもたらしてくれる。

味わい

手作業で作られるチーズは均一ではなく、機械製の美しいがどこか単調なものにくらべ、手作業でチェダリングを行ったもののほうが生地も味わいも複雑である。薄くカットしてかじりついてみれば、まず、バターのような香りが強く感じられるだろう。
ほのかな酸味はさわやかさを感じさせ、噛みしめると口の中でほどけていく食感から塩味と旨みを感じる。また、クロス付近に青カビが見られることもある。これはご褒美のような青カビで、チェダーの生地の中、ブルーチーズのようなぴりりとした味わいを楽しむことができる。

美味しい食べ方

複雑で豊かな味わいは、強めの赤ワイン、ビール、ウィスキーと、気分によって合わせても問題ない。また、アルコールだけでなく紅茶にもよくあう。イギリスらしく、チェダーチーズと紅茶のマッチングを楽しみながら、のんびりとした昼下がりを楽しむのも悪くないだろう。

結論

世界中でチェダーと名の付くチーズはたくさんある。これは世界中に散った移民たちが、移住先で伝えたおかげだろう。各地のチェダーチーズも興味深いが、それらのチーズのいわば本家である「ウェスト・カントリー・ファームハウス・チェダー」。イギリスに行くことがあったら、ぜひ味わってみてほしいチーズの一つである。

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