1. トマトとは

あまりにも親しみやすく私たちの生活に溶け込んでいるトマトだが、改めてその特徴をおさえておこう。トマトは古くからヨーロッパで食べられてきており、現在もイタリアやスペインを中心に、なくてはならない食材とされている。
アンデス原産のナス科果菜
トマトの原産地はアンデスの高地といわれており、ヨーロッパに渡ったのは16世紀頃だ。しかし当初は毒を持つと思われており、鑑賞用としての位置づけだった。食用とされるようになったのは18世紀に入ってからとされる。17世紀(江戸時代)に日本に伝わった時も、やはり観賞用であり、明治時代の文明開化をきっかけに食用され始め、20世紀になってからは国内で流通するようになった。ちなみにトマトという名の由来はメキシコの先住民によるナワトル語tomatl(トマトル、膨らむ果実)という説が有力だ。
栄養豊富な緑黄色野菜
トマトにはリコピンと呼ばれるカロテノイドの一種が豊富に含まれている。リコピンは細胞の酸化を抑制する働きのある成分として知られている。また、ビタミンCやカリウム、ルチンなどの栄養素や旨み成分であるグルタミン酸も含まれている。トマトは栄養が摂れて美味しい緑黄色野菜として重宝されているのだ。
2. トマトの旬の時期はいつ?

トマトは夏野菜といわれており、一般的にも夏が旬と捉えられている。確かに、トマトが最も多く収穫されるのは夏であることに間違いない。しかし、トマトが最も美味しい時期は夏ではないのである。
夏のトマトの特徴
夏に収穫されるトマトは、糖度があがりきっておらず水気が多く味が薄い。さっぱりと食べられるので夏に合う味わいではあるが、本来のトマトの美味しさとは少し異なる。トマトは本来暑さに強い野菜ではなく、冷涼で強い日差しを好む性質を持つ。春に種を撒かれ夏に収穫を迎えるトマトは、早く生育させられるため味が薄くなってしまうのである。
味の旬は春から初夏
トマトは寒すぎると成長できないため、日本でも冬の間はハウス栽培に限られる。じつは、このハウスの環境がトマトの生育にとって最適なのである。とくに3月頃になると昼夜に寒暖差ができ乾燥するため、原産地であるアンデスの気候に近づく。春の穏やかな気温のもとたっぷりの日光を浴びて育つトマトは、糖度も十分にあがり味が濃くなる。つまり味の面では、春から初夏にかけて収穫されるハウス栽培のトマトが優れているのだ。このことから、トマトの旬は夏ではなく春から初夏といわれるようになってきている。
3. トマトの種類

トマトの品種は数えきれないほどあり、日本では150品種ほど、世界で品種登録されているものはなんと8,000種以上といわれる。色だけでも、レッド系・ピンク系・グリーン系のほか、イエロー系やブラック系などさまざまだ。大きさは一般的にはトマト、ミディトマト(中玉)、ミニトマト(マイクロ)の3つに分けられる。
4. トマトの旬の美味しい食べ方

旬のトマトは味もよく栄養もより豊富だ。そのままかぶりつくのもおすすめだが、栄養を効率よく摂取しより美味しくいただくためにも、ちょっとしたコツをおさえておこう。
油と合わせる
トマトに含まれるリコピンは油に溶けやすいため、油と一緒に摂取すると吸収されやすくなる。オイルドレッシングをかけたり、マリネやカプレーゼにしてオリーブオイルを垂らしたりするとよい。レモンや酢と合わせるのも効果的である。
ソースに加工
旬のトマトは安いため大量に購入する人もいるかもしれない。しかし、鮮度は日に日に落ちてしまうため、食べきれない分はソースに加工してしまおう。玉ねぎやニンニクのみじん切りと合わせて煮詰めれば、万能ソースになる。肉や魚にかけるだけでなくピザソースとしても使えて、冷凍保存も可能だ。
結論
トマトは量の旬は夏だが、味の旬は春から初夏と覚えておこう。年中出回っているが、やはり旬の時期に食べるトマトはひと味違う美味しさである。美味しいだけでなく栄養も豊富なトマトをさまざまな食べ方で楽しみたい。
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