1. 栗ご飯のカロリーはどのくらい?

四季のある日本では旬のものをご飯を組み合わせていただくこともある。今回紹介する栗ご飯もその一つだ。多くの具材を一緒に炊き込むご飯とは違い、栗ご飯は栗自体の美味しさを際立たせるために、余計な食材や調味料を入れていない。そのため、栗ご飯のカロリーを大きく左右するのは栗のみということになる。
栗のカロリーは種類で異なる
栗のカロリーはどのくらいかというと、「生の日本栗」の可食部100gで164kcalである。ここで、生の日本栗と限定したのには理由がある。まず、栗と一言でいっても多くの種類があるからだ。たとえば、天津甘栗で使われている栗は「中国栗」という種類であり、カロリーは可食部100gあたり222kcalである。
栗のカロリーは調理の有無でも変わる
カロリーは調理の有無によって変化する。日本栗の場合は、茹でると可食部100gあたり167kcalとなる。生の状態とほぼ変わらないのだが、より正確にカロリーを算出するならば知っておいたほうがよいだろう。レシピによって米と栗の使用割合は異なるのだが、分かりやすく米1合に対して栗100gを使った場合、栗ご飯のカロリーは701kcalとなる。米1合で約2人分の栗ご飯ができるため、1人分に換算するとカロリーは約350kcalとなる。とはいっても、ご飯のみのカロリーが約260kcalであることを踏まえると、やはり栗ご飯はカロリーが高めだ。
2. 栗おこわと栗ご飯のカロリーは一緒?

栗ご飯に似たメニューに栗おこわというものがある。栗が入ったご飯という点では同じなのだが、使う米が違う。栗ご飯を作る場合は「うるち米」を、栗おこわを作る場合は「もち米」を使う。栗おこわはもち米を使っているため、栗ご飯に比べてもっちりとした米の食感を楽しむことができる。
うるち米ともち米100gあたりのカロリー比較
ではカロリーはどの程度違うのだろうか。使われている米のカロリーは、それぞれ以下のようになっている。
うるち米100g 358kcal
もち米100g 359kcal
うるち米100g 358kcal
もち米100g 359kcal
炊きあがりのカロリーは異なる
このように見ると、栗ご飯と栗おこわのカロリーも変わらないように思える。だが、ここで1つ落とし穴がある。米は炊くと重量が増えるのだが、うるち米は2.2〜2.4倍に、もち米は1.6〜1.9倍になる。そのため、炊きあがり重量100あたりで比較すると、カロリーは以下のようになっている。
うるち米(めし)100g 168kcal
もち米(めし)100g 202kcal
炊きあがり重量で比較すると、100gあたり約40kcalの差が出る。カロリーを低く抑えつつもたくさん食べたい場合は栗ご飯にしたほうがよいだろう。
うるち米(めし)100g 168kcal
もち米(めし)100g 202kcal
炊きあがり重量で比較すると、100gあたり約40kcalの差が出る。カロリーを低く抑えつつもたくさん食べたい場合は栗ご飯にしたほうがよいだろう。
3. 栗ご飯で注目の栄養素

ここまで栗ご飯のカロリーに着目してきたが、栗ご飯の栄養も気になるところだ。栗には鉄などのミネラル類、ビタミンB1やビタミンCなどのビタミン類、食物繊維が多く含まれているとされる。
白米と栗ご飯の栄養価比較
では栗が入ることで栗ご飯の栄養価はどのように変わるのか、白米と比較してみよう。食べた量が同じになるようにするため、白米100gと栗ご飯100g(ご飯75g、栗25gの割合)で比較してみると以下のようになる。
- たんぱく質 白米:2.5g 栗ご飯:2.8g
- 炭水化物 白米:37.1g 栗ご飯:37.0g
- 鉄 白米:0.1mg 栗ご飯:0.3mg
- ビタミンB1 白米:0.02mg 栗ご飯:0.06mg
- ビタミンC 白米0mg 栗ご飯:7mg
- 食物繊維 白米:1.5g 栗ご飯:2.8g
白米だけを食べるよりも栗ご飯にしたほうがより各栄養素を多めに摂ることができる。とくに白米にまったく含まれていなかったビタミンCを栗ご飯では摂取することができるようになっている。食物繊維も栗ご飯にすることで約2倍の量になっている。これはあくまで一例で、ご飯と栗の割合を変えることで栄養価は変化する。
結論
栗がゴロゴロと入った栗ご飯では鉄やビタミンC、食物繊維を白米よりも多く摂ることができる。一方で、やはり白米よりもカロリーは高いため、その点は注意しよう。また、栗ご飯と栗おこわは混同されがちだが、使っている米の種類が異なるためカロリーも異なる。同じ量を食べるならうるち米を使っている栗ご飯のほうが低カロリーだ。
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