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しいたけは冷凍保存がおすすめ!冷凍するとうま味が増すって本当?

しいたけは冷凍保存がおすすめ!冷凍するとうま味が増すって本当?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2020年10月29日

しいたけの主な保存方法には冷蔵保存・常温保存・冷凍保存の三つがある。今回はこのうち、1か月程度の長期保存が可能になる「冷凍保存」について詳しく解説する。ほかの保存方法と比べた際のメリットや保存する際のポイントも紹介しているので、上手にしいたけを保存できるようになろう。

  

1. しいたけを冷凍保存するメリットとは?

しいたけを冷凍保存する一番のメリットは長期保存が可能になることだ。ただし、それ以外にもいくつかメリットがある。そこでまずはしいたけを冷凍保存するメリットについて確認しておこう。

メリット1.1か月程度の長期保存が可能になる

家庭用冷凍庫でしいたけの冷凍保存(ホームフリージング)を行った場合、1か月程度の長期保存ができる。この理由は冷凍することで、しいたけの劣化の一番の原因である「水分」を避けられるからだ。また、冷凍すれば劣化の原因となる微生物の活動を止められるからだ(※1)。このような理由から冷凍保存であれば、通常の冷蔵保存・常温保存よりも長く保存ができるのだ。

メリット2.うま味成分の「グアニル酸」が増える

本来、家庭用冷凍庫では緩慢冷凍になりやすく、食材の組織が壊れやすいことが欠点とされている。しかし、しいたけの場合は冷凍によりうま味成分である「グアニル酸」が増えるというメリットがある。しいたけのうま味にはヌクレアーゼという酵素が関係しているのだが、この酵素はしいたけの細胞が壊れることで活動を始める。すなわち、冷凍保存をすることでこの酵素の働きやすくなるのだ。

メリット3.味がしいたけに染み込みやすくなる

家庭用冷凍庫で冷凍保存をすると食材の組織が壊れやすいのだが、壊れた組織には調味料が染み込みやすい。そのため、生のまま調理するよりも美味しく仕上がる。また、正しい方法で解凍すれば食感が損なわれないこともポイント。しいたけの冷凍保存は料理を美味しく作るのにも役立つのだ。

2. しいたけの正しい冷凍保存のやり方

しいたけは、カサ・軸・石づきの三つで構成されている。このうち食べられるのは「カサ」と「軸」の二か所。石づきは食感が悪く美味しくないので、包丁で切り離して捨てておこう。また、残ったカサと軸は以下のような手順で冷凍保存を行おう。
  • カサと軸をスライスしておく(ほかの切り方でも可能)
  • 1回分に小分けして保存袋に入れる
  • そのまま袋ごと冷凍庫に入れて保存する

丸のままで冷凍保存はできる

しいたけは、カットせずに丸ごと冷凍保存することも可能だ。ただし、その場合でもカサと軸を切り離しておくのがポイント。そして、カサは保存袋に重ならないように並べて、軸はまとめてラップに包んでから保存袋に入れる。その後、冷凍庫に入れて冷凍保存するとよい。

3. しいたけを美味しく冷凍保存する3つのポイント

しいたけをより美味しく冷凍保存するには、うま味成分を増やしたり、活かしたりするのがポイントになる。ひと手間加えてるだけの簡単なものなので、より美味しく保存できる方法も覚えておこう。

ポイント1.天日干しをしておく

しいたけを冷凍保存する前には、3時間程度天日干しをしておくのがよい。天日干しをするとしいたけの水分が減るため、傷みの防止や風味の強化などが期待できるようになる。また、しいたけの組織も壊れるため、ヌクレアーゼによるうま味成分「グアニル酸」の増加も得られる。天気のいい日に、日当たりと風通しの良好な場所に3時間程度しいたけを干しておくとよいだろう。

ポイント2.密閉して酸化や臭い移りを防ぐ

冷凍保存は微生物による劣化を防ぐことはできるが、酸化や臭い移りなどのトラブルを防ぐことはできない。そのため、味や香りが悪くなる可能性もある。これらのトラブルを防ぐには冷凍保存をする際に密閉できる保存袋を使ったり、ラップで包んだりすることが有効だ。しいたけが空気に触れにくい状態で保存すれば、酸化や臭い移りなどのトラブルを防ぎやすくなる。

ポイント3.調理してからの保存もできる

しいたけを冷凍保存する場合は、炒め物・煮物などのように調理しておくのもおすすめだ。冷凍する際に味が染み込むため、より一層美味しく保存することができる。なお、干ししいたけの場合は戻し汁ごと冷凍保存することも可能。密閉用保存容器に入れてしっかりとフタをしてから保存しよう。

4. 冷凍したしいたけを美味しく解凍する方法

冷凍したしいたけを電子レンジ解凍や自然解凍してしまうと、しいたけから水分が出てベチャっとした食感になってしまう。また、そのときにうま味や栄養も外に逃げてしまうので注意が必要だ。

うま味や栄養を逃さずに調理するためには、加熱した鍋やフライパンに直接冷凍したしいたけを入れればよい。もし丸のまましいたけを冷凍保存していた場合は、1~2分ほど自然解凍すれば簡単に包丁でカットできる。完全に溶けきる前に調理するように心がけよう。

5. しいたけを冷凍保存する際の注意点

しいたけは冷凍保存がおすすめだが、いくつか注意点もある。安全に美味しくしいたけを保存するためにも、以下に紹介する注意点を守るようにしよう。

注意点1.しいたけは基本的に水洗いしない

しいたけなどのキノコ類は水に弱いため、基本的に水洗いは厳禁である。もし水洗いしてしまったら、乾いたキッチンペーパーなどで十分水気を切るようにしよう。また、しいたけに付いた汚れやホコリが気になる場合は、カサのほうから軽く叩いたり、軽く濡らしたキッチンペーパーで拭いたりするとよい。これだけでもしいたけの傷みを防ぎつつ、汚れやホコリを十分落とすことができる。

注意点2.酸っぱい臭いや味がしたら食べない

冷凍保存は劣化しにくいが、それでもいつまでも保存できるわけではない。もし解凍したときに酸っぱい臭いや味がしたら、傷んでいる可能性もあるため破棄するほうがよい。また、保存期間の「約1か月」はあくまでも目安であるため、冷凍保存の場合でもできるだけ早く食べ切るようにしよう。

結論

しいたけを冷凍保存するとうま味が増したり、味が染み込みやすくなったりと多くのメリットが得られる。そのため、長期保存したい場合はもちろん、しいたけを美味しく食べたい場合にも活用すべき保存方法だといえるだろう。保存方法自体は難しくないので、ぜひ覚えておくようにしよう。
【参考文献】

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  • 公開日:

    2020年2月22日

  • 更新日:

    2020年10月29日

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