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【魚醤】の種類と選び方。日本や東南アジアだけじゃない!

【魚醤】の種類と選び方。日本や東南アジアだけじゃない!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

2020年2月29日

タイ料理やベトナム料理がポピュラーになったことから、特有の香りと美味しさが再認識されている「魚醤」。世界はもとより日本の各地にも残っている、魚介を発酵させて造る発酵調味料について紐解いてみよう。

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1. 魚醤の種類

生春巻きのつけダレに。フォーのつゆの味付けに。パッタイにひとまわし。今やすっかり日本の家庭料理の定番にもなっているタイ料理やベトナム料理で、おなじみなのが「ナンプラー」や「ニョクマム」などと呼ばれる東南アジアの魚醤だ。ぷんと香る魚の発酵の香りと深い旨味が、料理をたちまちのうちにエスニックなものに変える魚醤だが、世界各地に同様のものがある。アジアでは、中国の「魚露(ユールー)」、フィリピンの「パティス」、ラオスの「ナンバー」。そして、ヨーロッパではイタリアの「コラトゥーラ」。日本でも「いしる」「しょっつる」「いかなご醤油」の3大魚醤をはじめ、各地で特色ある魚醤が造られている。

魚醤とは、文字通り魚の醤油のこと。魚介類を塩漬けにして発酵させた発酵調味料のことを指す。一般的に魚介類を砕き、塩を加えて熟成させ、液状になったものを濾過して造る。日本では鎌倉時代から魚醤が使われてきたが、室町時代になり大豆由来の醤油が出てくると、一部を除きすたれてしまったという。しかし、優れた漁場がある地域では今も魚醤が造られ続け、郷土の味として、愛されている。
  • しょっつる
    秋田県の特産。冬になると獲れる、秋田県の県魚でもあるハタハタを使い、1年以上熟成させて上澄み液をとったもの。しょっつる汁やしょっつる鍋などの郷土料理に欠かせない。
  • いしり、いしる
    石川県の特産。「いしり」は能登で獲れる真イカの内臓が原料で、味は濃厚でクセが強い。「いしる」は能登の外浦、輪島地方のイワシやサバが原料で比較的さっぱりしている。
  • いかなご醤油
    香川県の特産。いかなごという魚が原料で、3カ月以上発酵・熟成させる。芯のある旨味で、豆腐や刺身のつけ醤油や鍋物にも。
  • ナンプラー
    タイを代表する魚醤。カタクチイワシなどの小魚を塩漬けして発酵・熟成させて造る。独特なにおいと濃厚な旨味がクセになる。
  • ニョクマム
    ベトナムの魚醤。ナンプラー同様カタクチイワシを主原料にするほか、製法もほぼ同じ。熟成期間はナンプラーに比べやや短く、香りが強い場合が多い。
  • コラトゥーラ
    南イタリアのアマルフィの漁師町で造られる名産品。カタクチイワシを使用して製造。非常に塩分が強いため、パスタソースに使用される。

2. 魚醤の特産地

魚醤の特産地といえば、ナンプラーやニョクマムなどを作っている東南アジアを真っ先に思い浮かべるだろう。ここでは、意外な特産地として南イタリア屈指の景勝地、アマルフィ海岸にある漁師町「チェターラ」を紹介しよう。

海に面した小さな町で作られているのは、先述したカタクチイワシの魚醤、コラトゥーラ。その歴史は古くローマ時代に溯り、古代ローマ人が食べていたという「ガルム」と呼ばれる魚醤に似たソースが発祥だという。その流れをくんだコラトゥーラは、同じく南イタリアの特産品であるアンチョビと同じ要領で、新鮮なカタクチイワシに天然塩を加えて漬け込むものだ。イワシの頭と内臓をきれいに手で取り除き、塩と交互に重ね樽で半年から約3年じっくり熟成。樽の底に穴を空けて1滴1滴抽出し、旨味が凝縮された琥珀色の美しい魚醤が完成するという。

塩と出汁を兼ねた天然の旨味調味料ともいうべきコラトゥーラ。茹でたパスタにニンニク、ハーブと一緒に和えるだけで絶品の味わいに。クリスマスに食べる習慣もあるという、南イタリアの魚醤パスタ。日本のしょっつるやいしるで代用して、和風にアレンジしても美味しいかもしれない。

3. 魚醤の選び方

普段使っている醤油は、大豆が原料で植物性タンパク質由来の旨味。それに対して魚醤は動物性タンパク質由来なので、独特な香りと魚介出汁のような濃厚な旨味をもつのが特徴だ。魚介類と塩のみで造られるため、大豆や小麦などのアレルギーが気になる人にもおすすめだ。

日本では、1で紹介した3大魚醤のほかにも、鮭や鮎、ほっけ、サンマ、ウニ、ふぐなど多種多様な魚醤が造られているので、好みのものを探してみよう。料理のアクセントによし、味付けによし、旨味とコクをプラスしたい場合の隠し味によし。さまざまなシーンで使いこなしてみてほしい。

結論

醤油とはまた異なる、風味豊かな味わいをもたらす発酵調味料・魚醤。魚介のパスタはもちろん、スープやサラダ、チャーハン、焼きそばなどのアレンジも自在だ。多彩な種類からこれぞと思う1本を入手して、オリジナルメニューを生み出してはいかがだろう。

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