1. 冷奴の基礎知識

冷奴は豆腐を冷たく、そして美味しく食べるメニューである。そもそも豆腐は、中国が発祥と言われている。平安時代になり、遣唐使によって日本にもたらされ、徐々に全国へと広まった。庶民の口に入るようになったのは、江戸時代になってからだ。
豆腐の種類
豆腐のなかでも冷奴は、気温が上がり始めると特に食べたくなるメニューである。火を使うことなく作ることができるので、時短料理としても優秀だ。豆腐には絹ごしと木綿が存在するが、冷奴を作るとき、どちらを使っているだろう?冷奴と言うと絹ごし豆腐の印象が強いが、実際はどちらを使ってもOK。近頃では、ざる豆腐やおぼろ豆腐などのバリエーションも増えている。大きな違いは食感にあり、木綿に比べて絹ごし、ざる豆腐、おぼろ豆腐の方がなめらかである。喉ごしで選ぶのなら、これらがよいだろう。より食べ応えを楽しみたいという人は、木綿をチョイスするとよい。
冷奴の作り方
冷奴は基本的に、パックから出した豆腐の水をさっと拭き取り、皿に盛れば完成だ。水っぽさが気になる人は、あらかじめザルなどにのせて水切りしておくとよい。特にトッピングをのせる場合は、水っぽいと味が薄まってしまうので注意したい。食べやすい大きさにカットする方法は王道だが、手でざっくりと崩しても旨い。表面積が広がるので味が染み渡りやすく、見た目もこなれた印象になる。
2. 冷奴のトッピングアレンジ

和風アレンジ
和風アレンジのなかで目新しいおすすめは、たぬき冷奴だ。たぬきとは、蕎麦などにものっている天かすのこと。天かすと彩りにネギを散らし、出汁醤油をかければ完成。サクサク感がよいアクセントになる。スタミナをつけたい場合は、納豆と刻んだキムチに醤油を少々合わせたトッピングがおすすめだ。
中華風アレンジ
ザーサイやメンマをトッピングすると、ぐっとつまみ感がUPする。ごま油を回しかければ風味がつき、より本格的な味わいに。白髪ねぎを豆板醤で和えた、辛ネギのトッピングも旨い。こちらも、ごま油を最後に回しかけよう。ご飯のおかずになるような、こってりとした冷奴にしたい場合は、中華風調味料で味をつけるのもおすすめのアレンジだ。
洋風アレンジ
おすすめはアンチョビ!豆腐は、実はイタリアンの食材にとてもよく合う。アンチョビをのせると、不思議とチーズのような味わいになる。玉ねぎスライスと刻んだアンチョビ、レモンを混ぜ合わせて豆腐にのせる。あとはオリーブオイルをまわしかけ、黒胡椒をふれば完成だ。アンチョビを少し炒めてから合わせると、また違った味わいが楽しめるだろう。
3. 冷奴のタレをアレンジ!

自家製ネギダレ
タレを自家製にすると、冷奴の世界は一気に広がる。タレのバリエーションはとにかく無限に存在するが、なかでもおすすめのアレンジを挙げていこう。ひとつ目はネギダレ。イメージは、ネギタン塩のネギのような味である。まずは、長ネギの白い部分をみじん切りにする。特有の辛味が気になる人は、水に少し晒して絞っておくこと。ごま油と塩を少々加え、ネギが少ししんなりしたら完成だ。豆腐にかけ、仕上げに黒胡椒をふるとよい。
自家製サルサ
メキシカンなサルサと豆腐の相性に、半信半疑の人もいるかもしれないが、豆腐は洋風の味つけとも相性がよい。特に、トマトやオリーブオイルは相性バツグン。サルサは、みじん切りにした玉ねぎと荒く刻んだトマトに、レモンと塩コショウを合わせるだけ。彩にパクチーやセロリの葉を加えると、なおよい。刻んだハラペーニョやタバスコで辛く仕上げるのも乙だ。
結論
冷奴の材料である豆腐は、畑の肉と呼ばれる大豆が主原料。タンパク質はもちろん、イソフラボンなど多くの栄養が含まれている優秀食材だ。冷奴と言えば和風と決めつけずに、さまざまなアレンジをすることで、飽きずに毎日でも食べることができる。ここで紹介したアレンジのほか、アボカドや鶏肉、のり、たらこ、卵の醤油漬けなどを合わせても旨い。冷奴のマイレシピをどんどん更新しよう。