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うま味抜群【いりこだし】の取り方。良質な煮干しの選び方も紹介

うま味抜群【いりこだし】の取り方。良質な煮干しの選び方も紹介

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2020年3月20日

料理の基本となる出汁(だし)は、出汁の取り方一つで味が決定される。料理の腕を上げるために、まずは出汁の取り方をおさえておきたい。煮干しを使って簡単にできる「いりこ出汁」の取り方からマスターしてみよう。

  

1. いりこ出汁とは

昆布や鰹節など、ある種の食品はうま味成分を含んでいる。出汁はこれらを煮出すことで取れる。和食は出汁に始まり、出汁により料理の味が左右されると言っても過言ではない。
出汁の材料としてよく使われるものには、昆布や鰹節の他に煮干しがある。煮干しとはその名が示す通り、小魚を煮て干したもの。煮干しとされるのはイワシのほか、アジやタイ、トビウオなどがある。これらの魚を乾燥させることでうま味がグッと身に凝縮され、出汁として取り出して料理にコクを加えるのだ。煮干しでとった出汁は「煮干し出汁」と呼ばれるほか、「いりこ出汁」とも言う。これは中国地方を中心に、煮干しを「いりこ」と呼ぶことにちなんだものである。
かつお節の出汁も魚を原料とするが、いりこ出汁と異なるのは、多くの加工を施して魚の臭みが取り除かれていることである。いりこ出汁は煮干しでとった出汁であるため、特別な加工をしていない。原料となる魚により多少違いがあるものの、かつお節の出汁に比べて魚特有の香りや風味が強い。味噌や醤油との相性が良く、野菜や豆腐など味が淡白な食品とよく合う。素材の味に馴染みうまく風味を引き出してくれるのが、いりこ出汁なのだ。

2. 煮干しの選び方

美味しい出汁を取るためには素材選びからこだわりたい。煮干しといえばイワシが代表格であり、カタクチイワシの煮干しが一般的だ。ウルメイワシの煮干しはカタクチイワシよりも臭みが少なく、出汁の色が透明であり関西で好まれている。マイワシの煮干しは出汁にイワシのえぐみが出にくく、濃厚な味わいが特徴である。しかし近年、マイワシの漁獲量が減少していることから、マイワシの煮干しを見かけることは珍しくなってきている。
イワシ以外では、アジの煮干しを使うとあっさりとした出汁が取れる。またトビウオの煮干しは脂肪が少なく、うま味のある出汁が取れる。
いりこ出汁は新鮮な煮干しを選ぶことが大切だ。 魚の鮮度が高いうちに加工されたものが良質な煮干しとなる。原料に鮮度の良いイワシを使ってある場合は、頭が身から離れておらず、背が山型にくねり腹が割れていない。また銀白色であるのが酸化していない目印となる。

3. いりこ出汁の取り方

いりこ出汁を取る方法に、水出しと煮出しがある。水に漬け込み水出しすると、あっさりとした出汁がとれ、火にかけて煮出すと濃厚な出汁が取れる。
いりこ出汁の取り方について順を追ってご説明しよう。

用意するもの

水1リットルに対して煮干し30〜40gを用意する。好みに合わせて煮干しの量を加減し、出汁の濃さを調節すると良い。

下準備

イワシの煮干しは、苦味の元となる頭と内臓を手で取り除いておく。しかし時間がない場合や苦味が気にならない場合は、そのまま出汁を取っても構わない。大きな煮干しを使用する場合は、2つに割ると出汁が出やすくなる。

水出しする場合

ボールや鍋に水と煮干しを入れ、5~10時間放置して水出しする。夜に準備しておけば、翌朝すぐに美味しい味噌汁が作ることができおすすめだ。暑い時期は腐敗を避けるため、冷蔵庫に入れて水出しするようにしよう。作った出汁は目の細かいザルや布巾、キッチンペーパーで濾して煮干しを取り除く。

煮出しする場合

鍋に水と煮干しを入れ中火にかける。沸騰する直前で弱火にしてそのまま10分煮ると出汁が取れる。出汁を濃くしたい場合は、あらかじめ煮干しを水に30分ほどつけておいてから煮出す。水出しの時と同様に、ザルや布巾などで濾して煮干しを取り出す。

いりこ出汁を取ったらすぐに料理を始めよう。いりこ出汁は味噌汁との相性が良く、魚特有の濃厚な風味が味わえる。工夫次第で煮物や鍋物、ドレッシングやそばつゆなど何にでも使え、インスタント出汁とは一味違うコクのある一品が出来上がるだろう。
出汁を取った後の煮干しは捨ててしまわずに活用しよう。炒め物や佃煮、ふりかけを作ることもできる。煮干しにはカルシウムやタンパク質などの栄養が含まれており、食べずに捨ててしまうのはもったいない。いりこ出汁は煮干しのうま味と栄養を余すことなく摂取できる、無駄のない経済的な出汁なのだ。

結論

いりこ出汁は、どこでも手に入る煮干しを使って取れる出汁だ。水出しや煮出しをするだけで、市販のインスタント出汁とは異なるコクのある風味が味わえる。イワシの煮干しは苦味が出やすいので、水に入れる前に頭と内臓を取っておくと良い。 夜に準備しておけば、朝に鍋を火にかけるだけで美味しい味噌汁ができるのでおすすめだ。
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  • 更新日:

    2020年3月20日

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