岩手の【餅本膳】とは？インスタ映え間違いなし、ご当地グルメを紹介！

お雑煮やお汁粉など正月のイメージが強い餅。お正月が終われば来年のお正月まで餅を食べることはない、という人も多いはずだ。しかし日本には、一年を通して餅を日常的に食べる地域がある。それが、岩手県の一関市と平泉町だ。

なぜ平泉で餅が食べられるようになったのか。その歴史は400～450年ほど前までさかのぼる。

当時この地を治めていたのが伊達藩。もともと餅の原料になる米作が盛んだったことに加え、伊達藩の命で毎月1日と15日に神様に餅を供えて平安無事を祈り休息日とする習慣がはじまった。それ以来、正月だけでなく年に何度も餅をつき、食べるようになったという。実際は神様には白い餅を供え、農民たちはくず米に雑穀を混ぜた「しいなもち」という白くない餅を食べていたとか。

江戸時代から続くそんな餅文化が現在まで受け継がれ、今でも農作業や季節の節目、入学式や卒業式、冠婚葬祭など、事あるごとに餅がつかれている。

餅文化が盛んな一関と平泉で、結婚式や法事などのかしこまった席で提供されるのが「餅本膳」だ。昔は武家の年中行事で食べられていた由緒正しき膳で、作法や食べ方にも決まりがある。

あんころ餅、お雑煮、しょうが餅やくるみ餅などの料理餅、大根おろし（大根なます）、たくあん、と餅づくしのメニューがお膳に並んで運ばれてくる。

また、あんころ餅とお雑煮はお替り自由だが、料理餅はお替りできない。

インスタ映えのポイントは、高級感のある漆塗りのお膳に並んだ餅づくしのメニュー。伝統的な餅本膳や前項で紹介した5品が基本だが、市内の料理店などではひと口サイズのさまざまな餅料理がずらりと並んだひと口餅膳などを提供しているところもある。見たことも食べたこともない餅料理の数々をその味の感想とともにインスタにアップしよう。

【お菓子餅】

【総菜餅】

その他にも最近では、洋風の創作餅なども登場している。

行事毎にさまざまな餅料理が食べられている。