1. 日本人と餅

歴史
餅は稲作と同時期、縄文時代後期に伝わったと考えられている。当時のコメは、もち米ではなかったが、赤色で粘り気が強く、餅になりやすい品種だったと考えられている。その後、平安時代になると餅は、祭り事に欠かせない食品として宮廷内で広く用いられるようになる。現在でも正月や祝い事などに餅が供えられるのは、この名残と言われている。
ハレの日と餅
日本ではめでたい食べ物として用いられる餅。鏡開きに代表されるよう、祝い事には餅を供えるのが常だ。例えば、ひな祭りの菱餅、端午の節句の柏餅、お彼岸のぼた餅、こんな具合だ。
鏡餅と神様
祝い事の餅の中でももっとも良く知られているのが鏡餅だ。一般に広まったのは、鎌倉・室町時代頃。鏡は霊力を備えるもの、餅は神聖な魂がこもる食べ物とされており、神の宿る鏡に見立てて、現在のような形になったと言われている。
2. 餅の作り方

材料
餅は、ご存知の通りもち米から作られる。現在では、販売されているものが多いが、古くは自宅で餅をつく風習があった。用意するのはもち米だけ。前日から水につけ、十分に水を吸わせておく。
もち米は蒸すもの
米は炊いて食べるのが普通だが、もち米は表皮が硬いので蒸すのが正解。たっぷりと蒸気の上がったセイロで蒸しあげたら、臼に入れ、杵でついていく。つきあがったら、もちとり粉と呼ばれる米の粉をまぶして好きな形にする。近頃では電気式の餅つき機やホームベーカリーに餅つき機能がついているものもある。
3. 上手に餅を焼く方法

餅を焼くコツ
古くは囲炉裏や焼き網のある家庭が多かったが、現在はガスコンロが主流。皆さんはどのような方法で餅を焼いているだろうか?電子レンジでお餅を焼く、そんなグッズも販売されているようだ。
フライパンで
実は餅はフライパンで焼くことができる。くっついてしまう危険性があるので、クッキングシートを敷いてから乗せよう。冷たい状態で乗せて、ゆっくり弱火で焼くのが正解。大きめの餅であれば、蓋をすると良いだろう。
オーブントースターor魚焼きグリル
網に餅がくっつきがちなオーブントースターや魚焼きグリル。この悩みを解消するコツは、予熱にある。あらかじめ庫内の温度を上げておくとくっつきの心配が少ない。さらに焼き過ぎを防ぐためにも、余熱をうまく利用しよう。焼き色がついたら、中まで火が通ってなくても火を止め、そのまま庫内に2分ほど置いておく。余熱でしっかりと中まで火が通るはずだ。
4. 意外な餅レシピ

固くなってしまった餅は
餅は乾燥に弱く、固くなってしまうこともしばしば。そんな時は、フライパンに2cm〜3cmほどの油を熱し、揚げ餅にしよう。そのまま食べるのはもちろん、炒め物や鍋の具にすれば、ボリューム満点。我が家では豚キムチに餅を入れるのが定番だ。
チーズと相性抜群
餅は、実は洋風レシピに良く合う。特にチーズとの相性は抜群なので、ラザニアの具にしたり、餅をベースにピザトースト風にアレンジしたりすると子供も食べやすく、つまみにもなる。パスタ感覚で使っても美味しい。
デザートにもなる
甘めに仕上げてデザートにするのもおすすめだ。大福にアレンジすることもできるらしい。和風はもちろん、チョコレートやバターとの相性も良いので、チャレンジしてみよう。ただバターで焼くだけでも、美味しいおやつになる。
結論
もち米だけで作られた餅は、シンプルな味わいで様々な料理に合わせやすい。消化も良く、温かな料理に合うので、冬にもってこいの食材だ。ただ、2個でご飯1膳強のカロリーがあるので、食べ過ぎには注意したい。
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