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東の角餅、西の丸餅の違いとは?それぞれの由来も解説

東の角餅、西の丸餅の違いとは?それぞれの由来も解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

2020年2月14日

「東の角餅、西の丸餅」といわれるように、特に雑煮で顕著であるが、東日本では角餅を、西日本では丸餅を食すことが多いとされる。それにはどんな理由があるのだろうか。角餅と丸餅の文化的な違いについて解説しよう。

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1. 餅の歴史

お正月や歳時など、様々な行事で食されるお餅。このお餅はいつからどんな形で食べられるようになったのか、まずは餅の歴史についてみてみよう。
一般的には、餅の文化は中国・東南アジアから稲作文化と一緒に伝来したといわれている。蒸した米殻類を杵でつく製法は日本特有のものであり、中国や朝鮮半島の餅とも異なるため、日本の餅は独自に発展してきたとする向きもある。
餅が季節・行事ごとに供えものとされるようになったのは、平安時代からの事だといわれている。平安時代には、鏡餅が登場するなど、日本古来の稲作信仰が顕著なものとなった。
このころから、餅は祭事・仏事の供え物としての役割が強くなり、神様にお供えしたもののお下がりをいただくことで、神様の力を体内に入れることができるという「神人共食」の考え方も信じられるようになった。
鎌倉時代から室町時代には餅は酒の肴として好まれ、室町時代に始まった儀礼の酒肴だった汁物は雑煮へと変化していくこととなるのだが、雑煮も「神人共食」の考え方がベースにあり、正月に食すものとして現在にまで引き継がれている。
一方で、安土桃山あたりからつき餅を使った名物餅が全国各地に誕生することとなる。餅文化は地域の中でも独自の発展を遂げているのだ。

2. 「東の角餅、西の丸餅」の由来

雑煮に使われる餅は、「東の角餅、西の丸餅」といわれるように、東日本ではのし餅を切った四角い角餅、西日本は丸い小餅を食べることが多いとされる。
まず、西日本の丸餅からみてみよう。
雑煮の発祥の地である京都では餅をついて一つ一つ手で丸める丸餅が主流である。「円満」を意味する丸餅は、京都の食文化の影響を受けた西日本の雑煮に用いられることとなった。円形は生命の根源であり神聖なものとされたため、刃物で切ることは禁忌であり、食べやすいように小餅にされた。
また、丸い餅に刃物を入れるのはタブーとされるため、鏡餅などの固くなった餅は槌などで開く(たたき割る)方法をとるようになったともいわれている。
一方、東日本でなぜ角餅が広まったのであろうか。
東日本の食の中心的役割は江戸が担うことが多かったのであるが、江戸で角餅文化が広まったのにはいくつか説があるといわれている。
江戸は将軍のお膝元であり、食文化においても将軍を意識したことで大いに影響を受けた。
将軍がいる江戸では、「敵をのす」という意味でのし餅が使われるようになったともいわれる。
また、人口の多い江戸では、かまどが一つしかない長屋住まいの人は餅をついて丸める余裕がなかったため、手早く大量に作れるようにとのし餅を作り一気に切って角餅にしたともいわれている。

3. 角餅・丸餅の境界線

それでは丸餅・角餅の境界線はどのあたりなのであろうか。
ある伝承料理研究家の大学教授の丹念な研究による分類によると、お雑煮には大きく以下の5つの文化圏に分けられると分析されている(参考:「日本列島雑煮文化圏図」)
  • 角餅・すまし文化圏:北海道・東北・関東・中部地方
  • 丸餅・赤みそ文化圏:北陸地方の一部
  • 丸餅・白みそ文化圏:近畿:中部地方の一部・四国地方の一部・中国地方の一部
  • 小豆汁文化圏:鳥取県の海岸沿いの一部地域
  • 丸餅・すまし文化圏:中国・四国・九州地方・北陸地方の一部
角餅・丸餅の文化圏は、おおよそでいうと、関ヶ原を境目としてちょうど東西に分けられるとされる。
ただし、東日本でも庄内の一部で丸餅、高知や鹿児島の一部で角餅の文化があるとされ、これは、港町であったため京都の食文化を受け継いだため、とか、地域を治めていた大名の影響を受けたため、といった歴史的背景が理由として挙げられるという。
しかし、現在では、人の移動も盛んであるため、雑煮の特徴も混ざり合うようになってきたし、自宅で餅つきをしない家庭も多いため、市販の切り餅を雑煮に入れて食すことも増加している。一概に分類しづらくなってきたといえるだろう。

結論

「東の角餅、西の丸餅」といわれるとおり、現代のように混在する以前は、はっきりと、東日本では角餅、西日本では丸餅で分かれていたという。ちなみに、角餅は煮ると角からやわらかくなりやすいため、焼いてから雑煮に入れることも多いようだ。
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