1. たこ飯の特徴、歴史や由来
たこ飯は、全国的に食べられており飲食店のメニューや家庭料理としても人気を集めている。煮て味付けしたたこをごはんに混ぜ込む方法もあるが、愛知県のたこ飯は生のたこをぶつ切りにして米と炊き込むのが特徴だ。
■「たこの島」日間賀島に伝わる郷土料理
愛知県では、三河湾に浮かぶ島である日間賀島がたこ飯の美味しい場所といわれる。日間賀島はたこが獲れる島であることから、たこの島と呼ばれたこ料理が多い。たこ飯もそのひとつなのである。
2. たこ飯の主な使用食材、カロリー
たこ飯に使う主な食材は生だこだが、入手が簡単ではないため蒸しだこを使うことも多い。蒸しだこでも問題なく作れるため、スーパーなどで手に入れよう。具材はたこのみでシンプルに作ってもいいが、小ねぎをちらしたり、にんじんを一緒に炊き込んだりすることもある。
■カロリーは一膳(220g)あたり308kcal
たこ飯は、茶碗に大盛1杯で308kcal。白いごはんの場合、同じ220gでは370kcalとたこ飯よりも高い。つまり、たこの割合が多いほど低カロリーに、米が多いほど高カロリーになるということだ。また、たこはよく噛む必要があるため少量でも満腹感を得やすい。カロリーが気になる場合は、たこの割合を多くするとよいだろう。
3. たこ飯に含まれる栄養
たこ飯はたこと米のみといえるほどシンプルな料理のため、栄養もたこと米に含まれるものに着目したい。具体的にどのような栄養があるのだろうか。
■たこ飯は炭水化物・糖質が多い料理
1人前あたり220gのたこ飯に含まれる栄養は次のとおりだ。
- たんぱく質...12.56g
- 脂質...0.81g
- 炭水化物...58.23g
ごはんものであるため炭水化物が最も多く、たこ由来のたんぱく質が含まれているのが特徴だ。脂質はわずかな量である。しかし、糖質が57.68gと高いためやはり食べ過ぎには気を付けたほうがよいだろう。
■モリブデンと銅が多い
具材の種類が少ないたこ飯は、ビタミン類が不足気味。ただし、ミネラル類には豊富な栄養素がある。それがモリブデンと銅である。これらはごはんに多く含まれるものだ。一方たこにはビタミンEやB12、ナイアシンが豊富に含まれているため、米を減らしたこの分量を多くすると栄養バランスが取りやすくなる。
4. 基本のたこ飯
たこ飯の作り方はとても簡単。生だこの場合、ヌメリを取るなどの下処理が必要だが、蒸しだこを使えばただぶつ切りにしてごはんにのせて炊くだけの手軽さだ。
- たこをぶつ切りにする。
- 米を洗い、たこと水、しょうゆ、酒とともに炊飯器か土鍋に入れる。
- 炊飯し、蒸らす。
- 器に盛り付け、小ねぎを散らしたり木の芽をのせたりする。
※千切りにしたしょうがを加えて炊けば風味がよくなり、にんじんを加えて炊けば彩りがよくなる。
5. アレンジしたたこ飯
たこ飯はシンプルな料理のため、アレンジも可能だ。アレンジを加えると郷土料理としての意味合いは薄れてしまうが、自分なりのたこ飯を見つけるのも面白い。たとえば次のようなアレンジができる。
■大きなたこのたこ飯
たこをあえてぶつ切りにせず、大きめのままで炊く。一般的なたこ飯よりも食べごたえがあるため、たこをメインで食べたいという場合におすすめだ。
■ガーリックたこ飯
炊くのではなく混ぜごはんにするたこ飯。たこをにんにくと一緒に炒めたものをごはんに混ぜ込むと、イタリアンな雰囲気のたこ飯ができる。
結論
たこを食べるのは日本人くらいといわれた時もあったが、日本にはたこ飯の美味しい地域がたくさんあり、家でも簡単に作ることができる。蒸しだこを使う作り方がおすすめだ。カロリーも低く栄養豊富なたこをたっぷりと使ったたこ飯を自宅でも楽しんでほしい。
(写真出展)
農林水産省 うちの郷土料理 たこ飯
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/takomeshi_aichi.html
農林水産省 うちの郷土料理 たこ飯
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/takomeshi_aichi.html
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