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パックのかつおぶしには2種類ある?気になる味の違いとは

パックのかつおぶしには2種類ある?気になる味の違いとは

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

鉛筆アイコン 2020年8月29日

小分けパックになったかつおぶしは、冷奴や出汁など、さまざまなシーンに使える優れもの。誰もが何気なく手に取っているパックのかつおぶしに、実は種類があることをご存知だろうか?今回は「かつおぶし削りぶし」と「かつお削りぶし」の2種類の違いについて徹底リサーチ。

  

1. かつおぶしとは

日本が誇る食文化、和食の大きな柱のひとつともいえるかつおぶし。出汁をひくのに欠かせないもので、日本特有の食材であるところも非常に興味深い。そもそもは生のかつおを干して作られていたようで、現在のようにいぶす方法は、江戸時代になって確立した方法だとされている。

本節と亀節

かつおぶしには、いくつかの分類がある。そのひとつが、この本節と亀節だ。これは大きさによる分類で、原料であるかつおの大きさによって異なる。3kgが境でそれより大きいものは、3枚おろしにしたのち、背側(背節)と腹側(腹節)に分け、合計4本の節を取る。これが本節と呼ばれるもの。背節は雄節、腹節は雌節と別名で呼ばれ、夫婦一対になることから縁起物として使われることも多い。3kgより小さいものは、3枚に下ろした身から2つの節を取る。これが亀の甲羅に似ていることから亀節と呼ばれるのだ。

かつおぶしの前段階

おろしたかつおは、まず煮熟される。これは茹であげることで、腐敗を防ぐ効果や乾燥を促進する効果がある。ちなみにこの煮熟しただけのものが、なまり節である。出汁を取ることはできないが、そのまま煮物にして食べることはできる。

2. パックかつおぶしの2つの種類

枯節と荒節

かつおぶしにあるいくつかの分類のうちのひとつが、この枯節と荒節だ。これは製造工程における分類で、枯節とはカビをつけて熟成させたもの、荒節はカビをつけていないものである。製造の順としてはなまり節をまず、いぶす。これを数回繰り返すことで、徐々に水分を飛ばしていく。乾燥させ、表面を削り、形を整えたものが荒節となる。
枯節は、荒節のタール分を削り、丁寧にカビを何度もつけながら乾燥させるもので、非常に手間がかかる。ちなみに本枯節は、カビを何度もつけたもので少なくとも製造に6ヶ月が必要。非常に手間暇のかかる最高級品なのだ。

2種類のパック

実は枯節と荒節こそ、パックのかつおぶしに存在する2つの種類の答え。かつおぶしパックの裏面をチェックしてみると商品名のところが、かつおぶし削りぶしとかつお削りぶしの2種類存在する。前者のかつおぶし削りぶしの原材料名は、かつお・枯節。後者のかつお削りぶしの原材料名は、かつお・節(荒節)である。これが2種類の違い。
前者のほうが価格は高め。ただ、現在のかつおぶしの流通量は、荒節のほうが多く、パックのかつおぶしも荒節で作られているものが多い印象だ。ちなみに出汁をひくのに使われる花かつおは、荒節で作られている。

3. パックかつおぶし2種類の使い分け

2種類の味の違い

枯節は手間暇がかかっていることからもわかるように、高級品。澄んだ出汁がひけることでも知られており、上品な香りと旨みが強い。対して、荒節は魚の香りが強く、旨みは枯節に比べるとやや控えめ。キレのある味わいになる。パックのかつおぶしであってもこれは同じである。

使い分け

出汁の味わいを生かすような茶碗蒸し、おひたし、お吸い物、薄味の煮物などは、枯節がだんぜんおすすめ。またおもてなしや贈り物にも枯節を選ぶとよいだろう。日常使いという意味であれば、荒節でももちろんOKだが、パック商品は価格の差がさほど大きくないので、枯節を常用するのもおすすめだ。

結論

パックかつおぶしは、カビをつけて乾燥、熟成させる枯節を使ったものと、乾燥させた荒節を使ったものと、原料によって2種類が存在する。味わいにも違いがあるので、ぜひ、一度同じブランドの2種類を買い求め、出汁をひいて味わいを比べてみるとよいだろう。
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  • 更新日:

    2020年8月29日

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