1. 鯖の水煮缶とは

鯖の水煮缶は、缶詰のなかでも長く愛されている商品。骨まで食べられるほど、柔らかく煮込んだ鯖がぎっしり詰まっている。そんな鯖の水煮缶、近ごろ、再び脚光を浴びているらしい。その人気は、鯖缶をメインに据えた料理本まで販売されるほど。背景にはTVで取りあげられたことや人気の国産鯖缶が登場し、メディア露出が増えたことなどが挙げられる。
シンプルが正解
鯖缶は、シンプルに水煮にしてあるものから、味噌煮、オリーブオイル漬け、レモンバジルなど、さまざまな種類がある。レシピを問わず重宝するのは、シンプルに水煮にされたもの。大抵の場合、味がついているので、このまま食べることができる。これがあれば、和洋中問わずにアレンジが可能。
水煮缶の製造方法
新鮮な鯖をすぐに加工するところも美味しさの秘訣。鯖は国産のものを使用しているものが多い。ちなみに作り方は、水煮したものを缶詰に詰めるわけではない。水揚げされた鯖は、加工工場に運ばれ、洗浄、カットされ、缶に詰められ密封される。そのあと、蒸気釜で加熱調理されるのだ。こうすることで旨みや栄養が逃げることなく、缶の中に充満するというわけだ。
2. 鯖の水煮缶の実力

豊富な栄養素
鯖缶が近年、再度人気を集めることになった理由のひとつにDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)の存在がある。鯖は青魚のなかでもDHAやEPAが豊富。さらに水煮にすると100gあたりの含有量が増えるのだ。これは可食部が増えることによるもの。カルシウム、ビタミンB2、D、ナイアシンなども豊富。
魚離れを阻止
魚離れは深刻さを増している。とくに健康によいとされている青魚は、骨がある、魚臭いなどの理由で敬遠されてきた。そんな魚離れに一石を投じたのが、この鯖缶人気。鯖缶は、骨まで食べられるほど柔らかく煮込んだ鯖が入っているので、骨の心配をする必要がない。さらに下ごしらえなしですぐに食べられるので、魚をあまり取り扱ったことがない人にもやさしい素材なのだ。
魚の鮮度問題
魚はおしなべて、鮮度が落ちやすい。生の状態であれば、買ってきた日とせいぜい次の日までが限度だ。とくに鯖は、鮮度が落ちやすいといわれている。それに比べて鯖の水煮缶は缶詰なので、長期保存が可能。これも忙しい現代人にウケた要素のひとつと考えられる。さらに多くの鯖缶は、国産の上質な鯖を使用して作られているので、実際食べると美味しい。簡単、美味しい、便利と三拍子揃った素材なのだ。
3. 弁当向きな鯖のアレンジレシピ

鯖の竜田揚げ
水煮缶は、下ごしらえなしでそのまま調理できるのがいいところ。竜田揚げは、水気をきった鯖に片栗粉をつけて揚げるだけ。好みで醤油、生姜、酒で下味をつけてもよい。弁当に入れる場合は、ケチャップを絡めたり、タルタルソースを添えるとよい。
鯖缶春巻き
鯖缶はチーズとの相性がよい。水気をきって、ほぐした鯖缶とチーズ、大葉を巻いた春巻きは、弁当にはもちろん、つまみにもよい。中身はほかにも、鯖缶と玉ねぎとバジル、鯖缶とキムチと海苔など、アレンジ力は無限大。せっかく下ごしらえがいらない鯖缶を利用するので、ほかの具材もなるべく、簡単に使えるものをチョイスするとよい。
鯖缶ポテトサラダ
鯖とジャガイモも相性バツグン。いつものポテトサラダにほぐした鯖缶を加えるだけだ。カレー粉を効かせると味が締まる。具材は、鯖缶とジャガイモだけとシンプルにまとめてもよし。
結論
今回は鯖缶の栄養や製造方法、おすすめレシピなどを中心に紹介したが、参考になっただろうか。栄養豊富で、簡単に調理でき、美味しい鯖缶は、家庭の味方。長期保存もできるので、上手に使いまわして、その実力を堪能しよう。
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