1. 料亭の味!鱧の天ぷらの作り方を紹介

鱧の天ぷらを美味しく作るために気を付けてほしいのが材料の選び方、衣の作り方、揚げ方だ。それぞれのポイントを詳しく紹介していく。
鱧は骨切りしたものを選ぶ
高級魚として知られる鱧だが、スーパーでも購入することができる。その際に気を付けてほしいのが骨切り済みかどうかだ。鱧は小骨が多い魚であるため骨切りという下処理を終えてからでないと食べることができないのだが、骨切りには熟練の技が必要だ。そのため、家で鱧の天ぷらを作るときは骨切りされたものを購入しよう。また鱧はそのままでは大きいため、適当な大きさに切っておこう。
美味しい衣の作り方
天ぷらの衣は小麦粉と水、卵を混ぜ合わせて作るのだが、このときに重要となるのが温度だ。衣をしっかり冷やすことで揚げたときにサクッとした衣に仕上げやすくなる。衣が入ったボウルを冷蔵庫で冷やす、氷水で冷やすといった工夫をするとよい。市販の天ぷら粉で作る場合も同様で、衣を冷やすとサクッとした衣に仕上がりやすい。
揚げるときは温度が重要
カットした鱧に衣をつけたら、あとは揚げるだけだ。ちなみに、鱧の天ぷらの場合は衣を均一につけるのではなく、皮のほうを少し薄めにつけるのが理想だ。鱧は火が通りやすい食材であるため、油の温度は少し高めの170~180℃に設定しよう。油の温度が低いとサクッとした食感にならないため、揚げている最中はなるべく温度をキープできるように注意しよう。
2. ひと手間加えて!大葉と鱧の天ぷら

鱧の天ぷらはそれだけでも高級感があり満足できる料理だ。しかし、ひと手間加えてランクアップさせるのもおすすめだ。ここでは鱧と同じく夏に旬を迎える大葉との組み合わせを紹介する。鱧の天ぷらに大葉の清涼感ある風味が加わることで、より夏らしい一品に変身する。
大葉と鱧の天ぷらの作り方
基本的な作り方は鱧の天ぷらと一緒だ。軸を取り除いた大葉と適当な大きさにカットした鱧を一緒に衣にくぐらせて揚げれば大葉と鱧の天ぷらは完成だ。しかし、大葉の使い方を工夫すれば食感や見た目に変化を加えることができる。たとえば、鱧を大葉で包めば大葉と衣のサクッとした食感のあとに鱧のふわっとした食感を楽しめるようになる。また、大きめにカットした鱧の上に大葉をのせ、大葉が内側になるようにクルクルと巻いてみるのも面白い。揚げたあとに適当な大きさにカットすれば渦巻き模様の断面が楽しめる。
アクセントに梅肉もおすすめ
大葉を加えるだけでも十分だが、アクセントに梅肉を加えるのもおすすめだ。ほどよい酸味が夏らしさを一層強めてくれる。梅肉は包丁で叩いてペースト状にしよう。ペーストにした梅肉をそのまま鱧に塗るだけでは衣をつけたときに取れてしまうので、必ず大葉と鱧で挟むようにしよう。ちなみに鱧をクルクルと巻いて作った場合、大葉の緑と梅肉の赤が断面から見えるため彩りがとてもキレイだ。
3. 鱧の天ぷらのカロリー

天ぷらにかかわらず揚げ物は高カロリーだ。その理由は油にあるのだが、揚げる食材も高カロリーだとさらにカロリーが高くなってしまう。
鱧の天ぷらのカロリー
気になる鱧のカロリーだが、日本食品標準成分表(※1)によると100g当たり144kcalとなっている。天ぷらの場合は、そこに衣と油のカロリーが加わってくる。衣には小麦粉と卵、水が使われているのだが、配合によってカロリーは異なる。ここでは小麦粉50gと卵25g(約1/2個)、水60mlで作ると考えよう。この分量で作った場合の衣のカロリーは221kcalとなる。ちなみに、水にはカロリーが含まれないため水の量が変わってもカロリーは変わらない。鱧と衣だけで総カロリーは365kcalとなる。ここに油のカロリーがさらに加わることになるのだが、油がどれだけ吸収されるかは定かではない。しかし油は1g当たり9kcalと非常に高カロリーであるため、10g吸収しただけでも鱧の天ぷらのカロリーは455kcalとなる。
ほかの白身魚と比較してみる
衣と油のカロリーが一緒だと仮定して、鱧の天ぷらとほかの白身魚のカロリーを比較してみよう。それぞれのカロリーは以下のようになる。
- 鱧の天ぷら:455kcal
- きすの天ぷら:391kcal
- たら(まだら)の天ぷら:388kcal
鱧はほかの白身魚よりも油がのっているため、カロリーが高めとなる。そのため、カロリーが気になる場合は食べる量に注意するとよいだろう。
結論
骨切り済みの鱧を使えば家でも簡単に鱧の天ぷらを作ることができる。家でも美味しい鱧の天ぷらを作りたいならば、衣をしっかり冷やしておくこと、油の温度コントロールに注意しよう。鱧だけでも十分だが、大葉と梅肉を組み合わせると夏らしいさっぱりとした味わいの天ぷらに変身する。カロリーが高いのが少し気になるが、せっかくならば鱧の天ぷらを満喫しよう。
(参考文献)
※1出典:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
※1出典:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
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