1. 牡蠣の加熱時間に関する基礎知識
牡蠣の食中毒のひとつに「ノロウイルス感染症」がある。ノロウイルス感染症を予防するには、牡蠣の中心部が85~90℃になっている状態で90秒以上加熱することが重要だ。(※1)牡蠣の加熱方法にはフライパンを使う方法や、電子レンジを使う方法などがあるが、いずれの場合でも十分に加熱しよう。
生食用と加熱用の牡蠣の加熱時間の違い
市販の牡蠣には「生食用」と「加熱用」が販売されている。これらは主に獲れる海域が異なり、生食用は保健所が指定した「生食しても水質に問題がない海域」でしか摂ることができない。また、生食用の牡蠣は紫外線を照射されており減菌されている。そのため、基本的に生食用であれば加熱時間はあまり気にしなくて問題ないが、加熱用の牡蠣の場合は中心部までしっかり火を通す必要がある。
2. フライパンを使った牡蠣の加熱方法と加熱時間
フライパンを使う場合は、牡蠣を蒸し焼き(酒蒸し)にするのがおすすめだ。殻付きと殻なしでやり方が異なるため、ここではそれぞれの加熱方法と加熱時間を確認しておこう。
殻付き牡蠣の加熱方法・手順
1.アルミホイルを敷いたフライパンに牡蠣を並べる
2.少量の水を入れてフタをしてから中火で蒸し焼きする
3.だいたいの牡蠣の殻が開き始めたら火を止めて出来上がり
2.少量の水を入れてフタをしてから中火で蒸し焼きする
3.だいたいの牡蠣の殻が開き始めたら火を止めて出来上がり
【加熱時間の目安】
中火で5~8分程度
殻なし牡蠣の加熱方法・手順
※牡蠣の身を丁寧に水洗いしておく
1.フライパンに酒を入れて沸騰させる
2.フライパンに牡蠣を入れてフタをする
3.牡蠣の中心部まで火が通ったら出来上がり
1.フライパンに酒を入れて沸騰させる
2.フライパンに牡蠣を入れてフタをする
3.牡蠣の中心部まで火が通ったら出来上がり
【加熱時間の目安】
中火で3~4分程度
3. 電子レンジを使った牡蠣の加熱方法と加熱時間
牡蠣は電子レンジで加熱調理することも可能だ。特に少量の牡蠣を調理する場合は、フライパンを使うよりも手軽に行える。こちらも殻付きと殻なしの加熱方法・加熱時間を確認しておこう。
殻付き牡蠣の加熱方法・手順
1.膨らみを下にして牡蠣を耐熱容器に並べる
2.耐熱容器にラップをふんわりとかけておく
3.電子レンジで牡蠣を加熱したら出来上がり
2.耐熱容器にラップをふんわりとかけておく
3.電子レンジで牡蠣を加熱したら出来上がり
【加熱時間の目安】
500Wで3~5分程度
殻なし牡蠣の加熱方法・手順
※牡蠣の身を丁寧に水洗いしておく
1.耐熱容器に牡蠣を入れて酒を振りかける
2.耐熱容器にラップをふんわりとかけておく
3.電子レンジで牡蠣を加熱したら出来上がり
1.耐熱容器に牡蠣を入れて酒を振りかける
2.耐熱容器にラップをふんわりとかけておく
3.電子レンジで牡蠣を加熱したら出来上がり
【加熱時間の目安】
500Wで2~3分程度
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4. 冷凍された牡蠣を加熱するときの注意点
市販品には冷凍された牡蠣も販売されている。このような冷凍牡蠣は、凍ったまま調理すると生焼けになってしまう可能性が高い。そのため、できれば解凍してから調理するのがおすすめだ。冷凍牡蠣は流水解凍がおすすめで、流水に1分程度さらしたら解凍することができる。また、万が一、中心部の火の通りが悪ければ、加熱時間を増やすなどの対応をすると良いだろう。
結論
牡蠣は加熱時間を間違えると、食中毒を起こす可能性がある。そのため、ここで紹介した加熱方法・加熱時間を参考に、十分中心部まで火を通すのが重要だ。特に「加熱用牡蠣」を購入している場合はノロウイルス感染症を予防するためにも、中心部が85~90℃で90秒以上になるよう加熱しよう。
(参考文献)
- ※1:農林水産省「ノロウイルス(ウイルス) [Norovirus]」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/f_encyclopedia/norovirus.html
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