1. あんこう鍋は水炊きもアリ!
あんこう鍋といえば、茨城県の郷土料理であるように味噌味で食べるイメージが強い。だが、旬の時期、新鮮なあんこうを水炊きで食べると、あんこうからとれる出汁の旨みがポン酢によく合い、あんこう鍋をまるごと堪能できる。ここでは、あんこうの旬や、あんこう鍋を水炊きで食べる際のポイントを紹介していこう。
あんこうの旬はいつ?
あんこうは、真夏を除いて通年水揚げされているが、春には産卵に向け肝が小さくなり、秋から肝が大きくなる。ほかにもあんこうは、鍋ものに使われるのが多いことから、旬は晩秋から冬といえるだろう。
あんこう鍋を水炊きで食べるポイント
あんこうは、白身以外にも食べられる部分が多く、骨と腸以外は余すことなく食べられる魚である。ただ、あんこうは海底に生息しているためヌメリが強く、水洗いだけでは落としきれない汚れや臭みなどがあるため、湯通しし、表面の臭みを取ることが大切だ。はじめに下処理を行うことで、プリっとした美味しい身を楽しめるだろう。あんこう鍋の水炊きに使うあんこうは、鮮度のよい生のあんこうに越したことはないが、手に入れるのが難しい場合は、鍋用にパッケージされたものを使ってもよいだろう。
2. あんこう鍋の水炊きの作り方とおすすめの材料
さっそくあんこう鍋の水炊きの作り方を紹介する。新鮮なあんこうを手に入れたら、まずは汚れや生臭さを取るために湯引きしよう。最初に、肝以外のあんこうの身を、沸騰した湯に入れる。身の表面が白くなるまで、約20秒程度湯通しするとよい。湯通し後、あんこうを水に取って5分程度冷やす。冷やしたあとはザルにあげておこう。肝は調理酒をふっておき、ラップをかけてしばらく置いておくとよい。
あんこう鍋におすすめの材料
あんこう鍋の水炊きには、白菜や春菊、豆腐など、好みの材料を揃えるとよい。根菜やきのこ類も入れると、具だくさんで栄養面も豊富になるだろう。おろし生姜や長ネギを入れると、あんこう独特の臭みも消えるのでおすすめだ。
あんこう鍋の水炊き作り方
まずは土鍋に水と出汁昆布を入れ、昆布から出汁が出るまで30分ほど置く。昆布から出汁が出てきたら鍋を火にかけ、火の通りにくい根菜類とあんこうのアラを入れて、グツグツと火を通していこう。白菜や豆腐、きのこなどの好みの野菜と下処理したあんこうの切り身を入れ、ふたをしてしばらく煮る。野菜がしんなりしてきたら、あんこう鍋の水炊きの完成だ。
3. あんこう鍋の水炊きの食べ方としめ
あんこう鍋が完成したら、早速いただこう。ここではあんこう鍋の水炊きの美味しい食べ方や、しめの雑炊の作り方を紹介する。
あんこうの水炊きは薬味を楽しもう
水炊きで作ったあんこう鍋は、ポン酢で食べるのがよい。シンプルな昆布出汁と、あんこうや野菜から出る旨みをあっさりといただけるので、味噌味とはまた違った一面のあんこう鍋を楽しめる。薬味には好みで、大根おろしや柚子、刻みネギを加えても美味しいだろう。
あん肝はペーストせずそのままで
味噌仕立ての鍋は、あんこうの肝をペースト状にして、出汁や味噌と混ぜて楽しむレシピも多いが、水炊きでは潰さず、そのままのあん肝を楽しむのもアリだ。あんこう鍋の具材に火が通ってきたタイミングで、一口サイズに切っておいたあん肝を加え、ふたをする。火が通ったら、薬味を入れたポン酢につけて食べてみよう。口の中いっぱいにあん肝のコクを楽しめるはずだ。
あんこう鍋のしめは雑炊で
あんこう鍋の水炊きをひとしきり堪能したあとのしめは、雑炊がおすすめだ。残ったスープの中にごはんをほぐしながら入れる。雑炊自体に味を足したい場合は、塩や顆粒出汁で味を調整しよう。火が通ってきたら溶き卵を回し入れ、ふたをし余熱で火を通す。卵が半熟に固まったら刻みのりやネギを散らし、完成だ。あんこうや野菜から出た旨みを余すことなく堪能できるだろう。
結論
あんこう鍋の水炊きは、あんこうの上質な白身とプリプリな食感をダイレクトに味わえる鍋であることがわかった。ちょっとインパクトのある風貌のあんこうだが、栄養成分も豊富な魚である。あんこうの旬といわれる寒くなったこの時期、家族や友人とあんこうの鍋を囲んでみてはいかがだろうか。
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