タルト・タタンの作り方を紹介！食材の選び方やポイントは？

タルト・タタンはりんごがメインとなるタルトなので、食材選びで最も大切なのは、りんごの選び方だ。りんごを選ぶときには、次のようなポイントに気をつけよう。

タルト・タタンに使うりんごを選ぶ際には、まずりんごの品種に注目しよう。りんごには「ふじ」「つがる」「王林」「紅玉」「ジョナゴールド」などさまざまな品種があるが、タルト・タタン向きなのは紅玉だ。
なぜかと言えば、お菓子にフルーツを使う場合には味がよいことはもちろんだが、香りが一層大事になるためだ。甘みや酸味は調味料やほかの食材で補えるが、りんごならではの芳醇な香りは、あとから加えることができない。また、タルト・タタンはりんごを砂糖やバターで煮詰めるため、煮崩れしにくいこともポイントとなる。そうした製菓用にふさわしい食材の選び方をすることで、仕上がりのよいタルト・タタンになるだろう。その点、紅玉の肉質はよくしまっていて、煮崩れしにくい。酸味も香りもしっかりしているので、タルト・タタンにぴったりの品種と言える。

りんごは、よく熟したものを選びたい。選び方としては、りんご全体の色づきがポイントとなる。赤い品種を例にしよう。赤い品種の場合、実が熟してくると赤く色づいてくる。このとき、ツルが付いている頭のほうから色が変わっていくので、お尻のほうまで完全に赤くなっているものが熟していて美味しいりんごだ。スーパーなどで並んでいるりんごの中には、お尻のほうがまだ緑に近い色をしているものもあるので、それは選ばないようにしよう。

鮮度がよいりんごを選ぶなら、ツルに注目しよう。鮮度が落ちてきているりんごは、ツルにみずみずしさがなく、場合によっては干からびていることもあるだろう。水分が抜けたりんごは果肉がすかすかで美味しくないため、選ばないようにしよう。逆にツルが太くてみずみずしいものは、栄養をしっかり受けて育った新鮮なりんごだ。

タルト・タタンには、下ごしらえがほとんど必要ないので、作り方としてはシンプルだ。レシピによっても多少は異なるが、必ず行う下ごしらえは、りんごの準備くらいだろう。下ごしらえでは、まずりんごの皮をむく。次にくし切りで8等分ほどにし、芯を取り除く。りんごのお菓子では、りんごを小さく切ることも多いが、タルト・タタンではりんごを大きく切るのが一般的だ。なお、りんごの下ごしらえはこれだけなので、手間も時間もそうかからないだろう。
また、バターを常温に戻したり、オーブンを予熱したりといった準備も必要となる。これらはりんごの下ごしらえに取り掛かる前に準備しておくと、全体の作業をスムーズに進められるだろう。

下ごしらえがほとんど必要ないとは言え、普段からあまり料理をしない人やお菓子作りに慣れていない人からすれば、タルト・タタンを作るのは難しく感じるかもしれない。そんな人でも簡単に作れる方法があるので、ここで紹介していこう。

お菓子作りに不慣れな人は、オーブンの扱いにも不慣れなことが多い。また、自宅にオーブンがない人もいるだろう。しかし、実はタルト・タタンはフライパンで簡単に作ることができる。オーブンで作るのに比べて火加減には注意が必要だが、弱火でじっくりと火を通していき、焦げすぎないように気をつければ、まず問題ない。
また、タルト生地を作る代わりに市販のパイシートなどを使うのもおすすめだ。カラメリゼしたりんごを入れた型にパイシートを被せてオーブンで焼いたり、カラメリゼしたりんごをフライパンで焼いたパイシートに乗せたりと、方法はさまざまである。フライパンやパイシートを使ったタルト・タタンの簡単レシピはたくさん公開されているので、好みに合うものを探してみよう。

タルト・タタンは、一見難しそうにも見えるが、意外と簡単に作ることができる。下ごしらえがほとんど必要なく、必要な道具も少ない。今回紹介したレシピのほかにも、簡単な作り方はたくさんあるので、ぜひ自分に合ったものを探してみてほしい。初めてのお菓子作りは、タルト・タタンに挑戦してみてはいかがだろうか。