1. サザエの砂抜きは必要?
そもそも、サザエの砂抜きは必要なのだろうか。あさりやはまぐりなどの二枚貝は、砂抜き済の状態で販売されていることもある。サザエも同様で、必ずしも砂抜きをしなければならないというわけではない。砂抜きの必要性に関しては、サザエの入手方法によって違いが出ることが多い。
砂抜きが不要なサザエとは?
スーパーの鮮魚コーナーで販売されているサザエは、砂抜き済のものが多い。基本的には購入後そのまま調理できるが、不明な場合はスタッフに確認しておくとよいだろう。
また、通販で購入できる産地直送のサザエも、砂抜きされた状態で出荷されることがほとんどだ。この場合は商品情報に明記されているため、チェックしてから購入しよう。
砂抜きされていないサザエもある?
一方、市場で購入したものや漁師から直接譲られたものなど、獲れたてのサザエは、砂抜きされていない状態であることが多い。そのまま調理すると砂が口に入り、ジャリジャリしてしまうため、自分で砂抜きを行う必要がある。
2. 食塩水を使ったサザエの砂抜き方法
サザエは海水の中で生育している。砂抜きする場合はネットにサザエを入れて、2~3日ほど海中につけておく方法が最も望ましい。しかし、海が近くにないという人がほとんどのため、食塩水を作って代用する方法が一般的だ。手順を紹介しよう。
海水と同じ濃度の食塩水を作る
清潔なボウルに水道水と食塩を入れて混ぜ合わせ、食塩を溶かす。このとき、食塩の濃度が海水の塩分と同じ程度の濃度になるようにすることが大切だ。3~4%の濃度になるように、食塩水を作る。たとえば水が1Lなら、食塩は30g入れるとよい。
サザエを食塩水に入れて2~3日放置する
食塩水の入ったボウルにサザエを入れる。そのまま10~15℃ほどの場所で保管し、2~3日置くと砂抜きができる。温度管理に気を付ける必要はあるが、基本的には放置でOKだ。
自宅での砂抜きは完璧にはできない?
食塩水にサザエをつけて放置すれば、ある程度は砂が出てくる。しかし、実際にはすべての砂を取りきることはできないのだ。自宅で食塩水を用いて行う方法では効果は薄く、完璧に砂抜きするのは難しいのである。そのため、砂抜き済みのサザエを購入するというのが、残念ながら最も手っ取り早い方法と言わざるを得ないのだ。
3. サザエの砂抜きを時短できる方法はある?
食塩水を作って2~3日待っても完璧に砂抜きができないというのでは、サザエを調理する気になれないという人も多いだろう。しかし、一般的な砂抜きとは異なるものの、サザエの砂を取り除ける方法がある。
砂袋を切り落とす下処理がおすすめ
サザエの体内には、砂袋と呼ばれる部分がある。そのなかに砂がたまっていることが多いため、そのまま食べるとジャリジャリする。そこで、サザエのふたを開けて砂袋を取り出してしまえば、時間を置かなくても砂を除去することができるのだ。
砂袋の取り除き方
サザエのふたを開けると、身がついてくる。その奥に入っているワタの中央部分に、砂袋がある。ワタが身と離れてついてこない場合は、小指で殻のなかから取り出そう。
砂袋は、渦巻きのような模様があるのが特徴だ。ワタを取り出したら、この部分を包丁で切り捨ててしまおう。砂袋を取り除くことができれば、食塩水につけて砂抜きを行う必要もない。
ちなみに、ワタの先にあるとぐろを巻いている部分は、サザエの肝だ。美味しく食べることができるため、捨てずに調理しよう。
結論
サザエの砂抜きを自宅で完璧に行うことは難しい。しかし、砂が残ったままではせっかくのサザエの味も台無しになってしまう。そのため、砂抜き済のものを購入するか、砂袋を取り除く下処理を行うのが確実である。砂袋を切り捨てる際には、誤って美味しい肝の部分まで捨ててしまわないように気を付けよう。
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