目次
1. ハッシュドビーフとハヤシライスは別物?

結論から先に述べると、ハッシュドビーフとハヤシライスは、同じと考えて差し支えないようだ。実際、ハッシュドビーフとハヤシライスの定義はあいまいで、両者の違いは明確ではない。
ハヤシライスは、ハッシュドビーフ・ウィズ・ライス(Hashed beef with Rice)からきているという説があり、その説に従って、ハヤシライスは、ハッシュドビーフをごはんにかけたものと定義される場合も多いようだ。
ただ、イメージとしては、ハッシュドビーフは、ベースにドミグラスソースを使用した大人向きの味わいで、ハヤシライスはベースにトマトソースやトマトケチャップを使用した子どもが好む甘めの味わいといった違いがあるようだ。
2. ハッシュドビーフとハヤシライスとビーフシチューの違いは?

まずは、ハッシュドビーフとビーフシチューについてだが、ほとんど同じと考えて差し支えないようだ。
ただ、一般的に、ビーフシチューに使用されるのは、角切り肉で、ハッシュドビーフに使用されるのは、薄切り肉という点が違うといえば違うといえる。ちなみに、ハッシュドビーフの「ハッシュ(hash)」には、細かく切るという意味がある。
ハヤシライスとビーフシチューについては、こちらも内容そのものはほぼ同じだが、ハヤシライスはごはんにかけて食べるが、ビーフシチューは、おかずとして食べるという点が違っているといえるだろう。
3. ハッシュドビーフとハヤシライスとビーフストロガノフの違いは?

ハッシュドビーフとハヤシライスは、洋食に分類されるが、じつは日本で考案された食べ物だ。これに対して、ビーフストロガノフは、19世紀のロシアで誕生したロシアの郷土料理である点が違っている。
また、ビーフストロガノフは、牛肉や玉ねぎ、マッシュルームなどの具材をサワークリームで煮込むという点も、ハッシュドビーフとハヤシライスと違っている点になるだろう。
4. ルーを使わないハッシュドビーフ(ハヤシライス)の作り方

ハッシュドビーフやハヤシライスは、市販のルーを使わなくても、ドミグラスソース缶やトマト缶があれば作ることができる。今回は、ドミグラスソース缶もトマト缶も使わずに、最も簡単にハッシュドビーフやハヤシライスを作る方法を紹介しよう。
材料(4人分)
牛薄切り肉 200g
玉ねぎ 1個
マッシュルーム 6個
サラダ油 大さじ1
玉ねぎ 1個
マッシュルーム 6個
サラダ油 大さじ1
とろみづけ用
薄力粉 大さじ2
有塩バター 30g
薄力粉 大さじ2
有塩バター 30g
水 600ml
調味料
コンソメキューブ 1個
ローリエの葉 1枚
ケチャップ 大さじ4
ウスターソース 大さじ4
砂糖 大さじ1
ローリエの葉 1枚
ケチャップ 大さじ4
ウスターソース 大さじ4
砂糖 大さじ1
作り方
- サラダ油をひいたフライパンで、薄切りにした玉ねぎとマッシュルームを炒める。
- 玉ねぎが透明になったら、牛肉を加えさらに炒める。
- 水、コンソメキューブ、ローリエを加え、アクをとりながら3分程度煮る。
- ケチャップ、ウスターソース、 砂糖を加えてよく混ぜる。
- いったん火を止め、薄力粉と有塩バターをよく混ぜ合わせたものを少しずつ溶かしながら加える。
- 溶かし終わったらよく混ぜ、再度火をつけ、10分程度を目安に、中火で煮込む。とろみがつけばできあがり。

市販のハッシュドビーフのルーとハヤシライスのルーを混ぜるのはもちろんアリだ。これは違うメーカーのカレーのルーを混ぜるのと同じ理屈だ。単品のルーで作るよりも、複数のメーカーのルーを混ぜ合わせたほうが、互いのルーの相乗効果により、味に深みが出るし、自分の好みの味付けに調整することも可能だ。
また、一般的にハヤシライスのルーは、トマトベースのものが多く、ハッシュドビーフのルーは、デミグラスベースのものが多い。両者を混ぜることで、トマトベースの酸味がマイルドになるので、とくに酸味が苦手な人にはおすすめできる。
結論
ハッシュドビーフとハヤシライスの違い、さらにビーフシチューやビーフストロガノフの違いなどについてお伝えした。ハッシュドビーフとハヤシライスについては、単に呼び名が違うだけといってしまえばそれまでだが、呼び名が違うだけで、それぞれのイメージが違ってくるというのは、興味深い点になるだろう。
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