1. 紅鮭と銀鮭の違いとは

日本で販売されている鮭には、紅鮭のほかに銀鮭、白鮭などがある。とくによく見かけられる銀鮭との違いをまずはおさえておこう。
紅鮭ってどんな魚?
紅鮭は、名前の通り身が鮮やかな紅色をしており、ほかの鮭と比べても色みが濃いのが特徴だ。また、身の味も濃く脂のりがよいわりに、あっさりとしている。和名ではベニザケ、英語ではSockeye salmonと呼ばれる。冷たい水域を好み、北太平洋を回遊する。アメリカ、ロシア、カナダなどで漁獲され、日本では北海道でも水揚げされるが、正確には国産ではなくロシア海域で獲られたものだ。
紅鮭は天然ものがほとんど
汚染されていないキレイな環境でしか育つことのできない紅鮭は、日本の川にはあがらず生息できる地域が限られている。養殖も難しいため、一般に流通している紅鮭はほとんどが輸入品の天然ものだ。そのため、とくに希少価値の高い鮭として扱われ、高額で取引される。紅鮭の仲間であるヒメマスに関しては、北海道の阿寒湖や支笏湖で獲れたものが本州の十和田湖などに移植され、養殖が行われている。
銀鮭はほとんどが養殖もので庶民的
主に天然ものが流通する紅鮭に対し、銀鮭は養殖ものがほとんどという点が大きな違いだ。日本では宮城県三陸沖で養殖が行われているが、一般的に出回る銀鮭の多くはチリからの輸入品である。価格も紅鮭よりも圧倒的に手ごろだ。紅鮭と比べると、銀鮭の身はオレンジ色をしている。また、紅鮭は身の締まりがよいが、銀鮭は比較的柔らかい。
2. 紅鮭のおすすめ通販

銀鮭はスーパーなどで気軽に購入できるが、紅鮭は希少なためあまり見かけないかもしれない。そこで、紅鮭を食べたくなったら、通販を利用してみよう。紅鮭を取り扱うオンラインショップは複数ある。北海道から直送のおすすめ店舗を紹介する。
北の魚屋さん(株式会社 北見 志ま屋)
紅鮭のなかでも最高級の沖流し(沖合いで流し網という漁法で獲られたもの)の紅鮭を、急速冷凍して届けてくれる。姿のまま、切り身の状態などを選択できる点も魅力だ。また、半身やハラス、少量パックなど商品の種類も多いため、用途に応じて購入しよう。
北海道網走水産(網走水産株式会社)
少量パックの販売はなく姿切り身での購入となるが、切り身が一切れずつ真空パックされているため、保存や解凍がしやすく大変使いやすい。また、紅鮭の味噌漬けや昆布巻き、鮭ほぐしなどの加工品もある。
飯坂冨士商店(株式会社 飯坂冨士商店)
姿切だけでなく、半身や10切、5切など少量パックも取り扱われており、必要量に応じて選べる。また、いくらや数の子、鮭フレーク、ルイベなどと紅鮭を組み合わせたお試しセットも種類が豊富だ。北海道の美味しいものをいろいろ食べたい人におすすめである。
3. 紅鮭の焼き方や美味しい食べ方

鮭のなかでも高級な紅鮭を美味しく食べるためにも、正しい調理法をおさえておきたい。キレイな紅色を生かした料理がおすすめだが、まずはシンプルに焼いて食べよう。
焼き過ぎないことが大切
紅鮭は、脂のりはよいが銀鮭に比べるとあっさりとしており身も締まっている。そのため、あまり焼き過ぎるとパサパサになってしまう。身はゆるめに焼き、皮目をパリッとさせるのが美味しく焼くポイントだ。フライパンで蒸し焼きにし、皮目のみ焦げ目がつくように焼く方法が失敗しにくい。
ムニエルもおすすめ
紅鮭をそのまま焼いても美味しいが、小麦粉をはたいて焼くムニエルもふっくらと仕上がりやすくおすすめだ。あまり凝った料理にするよりも、シンプルな調理法で素材のよさを味わいたい。
4. 紅鮭のカロリーや栄養

紅鮭(生)のカロリーは、100g当たり138kcalである(※1)。204kcalの銀鮭(※2)と比較すると低いが、白鮭(133kcal、※3)よりはやや高い。
主要な栄養素に関しては、たんぱく質が最も多く100g当たりに22.5g含まれている。白鮭も22.3gとほぼ同じだが、銀鮭は19.6gとやや少ない。また、炭水化物は紅鮭と白鮭が0.1g、銀鮭も0.3gと微量である。大きく差があるのが脂質で、紅鮭が4.5g、白鮭が4.1gであるのに対し銀鮭は12.8gと3倍近くの数値となっている(※1、2、3)。
主要な栄養素に関しては、たんぱく質が最も多く100g当たりに22.5g含まれている。白鮭も22.3gとほぼ同じだが、銀鮭は19.6gとやや少ない。また、炭水化物は紅鮭と白鮭が0.1g、銀鮭も0.3gと微量である。大きく差があるのが脂質で、紅鮭が4.5g、白鮭が4.1gであるのに対し銀鮭は12.8gと3倍近くの数値となっている(※1、2、3)。
カロリーが気になる場合は調理法をシンプルに
紅鮭は厚切りの1切れ(約100g)を1食分と考えれば、低カロリーな食品といえるだろう。ただし、揚げ物にする、たっぷりのバターでムニエルにするなど、調理法によってはカロリーが跳ね上がることもある。低カロリーを維持したい場合は焼き鮭などシンプルな調理がおすすめだ。
結論
鮭にさまざまな種類があることは、あまり知られていないかもしれない。紅鮭は、銀鮭や白鮭とはまったく違った味といわれる。近所のスーパーで入手できない場合は通販がおすすめだ。特有の鮮やかな紅色や脂ののった締まりのよい身を堪能しよう。
(参考文献)
※1 文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」魚介類/(さけ・ます類)/べにざけ/生
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=10_10149_7
※2 文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」魚介類/(さけ・ます類)/ぎんざけ/養殖、生
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=10_10130_7
※3 文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」魚介類/(さけ・ます類)/しろさけ/生
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=10_10134_7
※1 文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」魚介類/(さけ・ます類)/べにざけ/生
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=10_10149_7
※2 文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」魚介類/(さけ・ます類)/ぎんざけ/養殖、生
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=10_10130_7
※3 文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」魚介類/(さけ・ます類)/しろさけ/生
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=10_10134_7