目次
1. たまねぎはどう保存するべき?

スーパーなどでは常温で販売されている玉ねぎだが、スーパーと自宅では環境が異なるため必ずしも同じでよいとは限らない。まずは、玉ねぎを保存するのに適した環境について紹介する。
たまねぎの保存に適した環境
野菜を保存するときに注目したいのが温度と湿度だ。野菜によって適した温度が異なり、常温と冷蔵のどちらで保存するかが決まる。玉ねぎの場合、極度に高温になる場所でなければ常温でも保存ができる。また、高温になる夏場では冷蔵庫を上手に活用するのも1つの手だ。もう1つ忘れてはならないのが湿度だ。葉物野菜など湿度がないとしなびてしまう野菜がある一方、湿度が高いと傷みやすくなってしまう野菜もあるため、保存の際には湿度もチェックが必要だ。玉ねぎの場合、最適な湿度は60~70%だ。数字だけ聞くと高く感じるかもしれないが、野菜のなかでは低いほうだ。湿度が高い環境で保存すると芽が出やすくなったり、カビが生えたりする。玉ねぎを保存するときは涼しく、かつ湿度が低い場所を選ぼう。
2. たまねぎの常温保存方法

高温になりやすい夏場以外なら玉ねぎは常温保存が適している。しかし、購入してきた玉ねぎをそのまま置いておくだけでは不十分だ。ここでは、玉ねぎを常温保存するときの方法を2種類紹介する。
ネットのまま吊るす
1つ目の方法は玉ねぎをネットに入れて吊るす方法だ。購入してきたときにすでにネットに入っていれば、そのまま吊るすだけでよい。吊るすときは必ず日の当たらない場所、かつ風通しのよい場所を選ぼう。風通しのよい場所なら玉ねぎが湿気を吸うのを防ぐことができる。
新聞紙にくるんで保存
2つ目の方法は新聞紙にくるむ方法だ。吊るすほうが手軽だが、場所の確保が難しいだろう。その場合はカゴなどに入れて保存することになるが、必ず新聞紙で1個ずつくるもう。新聞紙が余計な湿気を吸ってくれるので、玉ねぎに最適な湿度を保つことができる。また、カゴに入れる際は隙間をあけるとなおよい。
保存期間
温度と湿度に気を付けて常温保存した場合、2ヶ月ほど保存することができる。だからといって、そのまま放置するのではなく、ときどき玉ねぎの様子を見て状態をチェックするのは欠かさないようにしよう。
3. たまねぎの冷蔵庫での保存方法

基本的には玉ねぎは常温保存が適している。ただし、使いかけの玉ねぎについては冷蔵保存のほうが適している。ここでは、使いかけの玉ねぎを冷蔵保存するときのポイントを紹介する。
ラップで包み、保存袋に入れて保存
使いかけの玉ねぎはそのままにせず、必ずラップで包むようにしよう。玉ねぎは湿気を嫌うとはいっても、切断面をそのままにして冷蔵庫に入れてしまうと乾燥し、傷みやすくなってしまう。切断面が空気に触れないようにラップできっちりと包んだら保存袋に入れ、冷蔵庫で保存する。
保存期間
使いかけの玉ねぎはあまり日持ちがしない。ラップでしっかり密封していても、保存できる期間は3~4日だ。使いかけの玉ねぎはすぐに使うようにしよう。
4. たまねぎの冷凍保存方法

玉ねぎは常温保存でも2ヶ月ほど保存することができるため、冷凍保存する機会はあまりないかもしれない。しかし、冷凍保存することで得られるメリットもある。ここでは、冷凍保存によるメリットや冷凍方法を紹介する。
冷凍保存のメリット
冷凍すると玉ねぎ特有のシャキシャキ感がなくなってしまう。これは冷凍することにより玉ねぎの細胞が壊れてしまうことが原因だが、細胞が壊れたことで得られるメリットがある。それが玉ねぎ特有の甘さだ。しっかり加熱した玉ねぎが甘みを感じられるようになるのと同様に、冷凍保存した玉ねぎでも甘みを感じられるようになる。そのため、短時間の調理でも玉ねぎの甘みを引き出すことができる。また、細胞が壊れることによって味がしみ込みやすくなる、短時間で火が通るといったメリットも得られる。ちなみに、短時間で火が通るようになるため飴色玉ねぎも生の玉ねぎで作るよりも短い時間で作ることができる。
使いやすい大きさに切り、保存袋にいれて冷凍
まるごと保存する方法もあるが、使いやすい大きさに切ってから保存したほうが解凍もしやすく、すぐに使うことができる。玉ねぎの切り方は好みだが、薄切りやくし切り、みじん切りにしておくと料理に使いやすい。切った玉ねぎは密閉できる保存袋に入れて冷凍庫にしまう。ちなみに、保存袋に入れたらなるべく平たくしよう。平たくすると玉ねぎ同士がくっついて固まってしまうのを防ぐことができるため、早く冷凍または解凍することができる。
保存期間
冷凍の場合、カットした玉ねぎは1ヶ月ほど保存することができる。ただし、冷凍庫を開け閉めする回数が多いと庫内温度が上がりやすくなり、玉ねぎも傷みやすくなってしまうためなるべく早めに使いきるようにしよう。
解凍方法
冷凍保存した玉ねぎを解凍すると、玉ねぎの水分が出てベチャっとしてしまう。そのため、冷凍玉ねぎは解凍せず料理に使おう。煮込み料理の場合は玉ねぎから出る水分がそのまま出汁となる。炒め物の場合は玉ねぎの水分を飛ばしながら調理しよう。玉ねぎに火が通る時間については切ったときのサイズによるが、生の玉ねぎより早く火が通るため加熱しすぎに注意しよう。
5. 新玉ねぎや紫玉ねぎの保存方法

玉ねぎは常温保存できるが、問題となるのが新玉ねぎや紫玉ねぎだ。玉ねぎよりも水分量が多いため瑞々しさを楽しめるが、玉ねぎと同じように常温保存でよいのか疑問に思うだろう。ここでは玉ねぎと紫玉ねぎ、それぞれに適した保存方法を紹介する。
新玉ねぎの保存方法
新玉ねぎは春先に収穫される玉ねぎだ。普通の玉ねぎと違い水分が多いため、常温保存してしまうとすぐに傷んでしまう。そのため、新玉ねぎは必ず冷蔵保存しよう。冷蔵保存するときは新聞紙で1個ずつ包み、保存袋に入れてから冷蔵庫にしまおう。ちなみに、新玉ねぎを冷蔵保存する際は皮をむかなくてよいが、皮が濡れていたり傷んでいたりする場合はむいておこう。この状態で1週間~10日ほど保存できる。
紫玉ねぎの保存方法
彩りがアクセントになる紫玉ねぎだが、新玉ねぎと同様に水分が多いため常温保存は適さない。購入してきたら、新聞紙やラップで包んで冷蔵庫にしまおう。紫玉ねぎも皮をむかずに保存できるが、皮の一部が傷んでいる場合はむいて保存しよう。
結論
玉ねぎは意外にも湿度に弱い野菜なので、保存する際は高温多湿な環境を避けるようにしよう。ネットに吊るす、新聞紙に包むなどすることで簡単に湿気を取り除くことができるため常温で保存するときも、ひと工夫してみよう。カットした玉ねぎは冷蔵または冷凍保存が適している。とくに冷凍保存すれば甘みが出やすくなる、短時間で飴色玉ねぎが作れるといったメリットも得られる。ぜひ試してみよう。
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