目次
- 徳島県:3~5月
- 千葉県:5~7月、11~3月
- 北海道:7~11月
- 青森県:7~8月、10~11月
- 埼玉県:11~2月
- 茨城県:2月、6月
- 香川県:12月
- 沖縄県(津堅島):1~5月
- 表面:なめらかでつやがあり、鮮やかなオレンジ色をしている。ヒゲの生え方が均等
- 葉:いきいきとしている。切り落とされている場合は、茎の切り口を見る。
- 茎の切り口:変色が見られないものがよい。切り口が小さいほど芯が細く食べやすい。
1. にんじんの旬の時期は年に2回

にんじんは八百屋やスーパーなどで通年入手できる野菜だが、収穫期は大きく分けて春と冬の2回となっている。それぞれの種類や特徴について見ていこう。
春夏にんじんの旬
春に収穫される春夏にんじんの旬は、4~7月である。主に徳島県や千葉県などで生産される。冬にんじんよりも水分が多くやわらかいのが特徴だ。生でも食べやすいため、サラダなどに向く。
冬にんじんの旬
冬にんじんは、10~12月に旬をむかえる。主な産地は千葉県、青森県などである。春夏にんじんと比較して身が締まっており、炒め物や煮物などの加熱調理に向いている。また、調理することで甘みが強く出るという特徴がある。
京にんじん・金時にんじんの旬
金時にんじんとは、一般的な五寸にんじんよりも赤みが強く、おせちなどの正月料理に欠かせない京野菜だ。旬は11~2月頃で、12月からが最も美味しい時期といわれている。香川県での生産量が多く、主に関西で栽培されるにんじんである。
2. 産地別のにんじんの旬

にんじんはさまざまな地域で栽培され、産地によって旬の時期が異なる。代表的な産地の旬をまとめて紹介する。
3. 旬のにんじんの選び方と保存方法

旬のにんじんは、甘みが強く美味しいとされている。その美味しさを生かすためにも、選び方や正しい保存方法を知っておこう。
旬のにんじんの選び方
旬のにんじんのなかでも、とくに鮮度や品質のよいものを選ぶには、下記のポイントをおさえておくとよいだろう。
旬のにんじんの保存方法
にんじんは湿気と乾燥に弱いため、新聞紙やキッチンペーパーなどで包んで保存する。冷蔵保存が基本だが、気温が低い時期なら冷暗所での保存も可能だ。旬のにんじんには葉付きのものも多いが、そのままの状態では傷みやすい。葉の根元で切り離して別々に保存しよう。保存期間は2週間が目安となる。ただし、使いかけのにんじんは3日程度しか保存できないため、長期保存したい場合は冷凍するとよい。
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4. 旬のにんじんの栄養

にんじんにはカロテンが多く含まれている。「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」(※1)によると、にんじん(皮付き、生)100gあたりのカロテン含有量は、α‐カロテンが3300μg、β‐カロテンが6900μgである。また、食物繊維、カリウムなどのミネラル類も多い。
にんじんに限らず、旬の野菜は栄養が豊富で健康によいといわれる。にんじんの場合は、カロテンの含有量が多くなることや、春夏、秋、冬それぞれの収穫時期により栄養価に違いが見られることを実験により結論付けた研究もある(※2)。
5. 旬のにんじんが美味しい料理3選

甘みの強い旬のにんじんは、ほかの食材と組み合わせた炒め物や煮物などにしても美味しいが、にんじんをメインした料理がおすすめだ。そこで、旬のにんじんを美味しく食べられる3つの料理を紹介する。
キャロットラペ
千切りにしたにんじんを酢、レモン汁、はちみつなどと和えた料理だ。生のままで美味しく食べられるため、旬のにんじんの味をダイレクトに楽しめる。サラダに加える、サンドイッチに挟む、料理に添えるなど、さまざまな食べ方ができて常備菜にも向く。
にんじんしりしり
細切りのにんじんを卵やツナと炒め合わせた沖縄の郷土料理である。にんじんの甘みとツナの旨み、卵のまろやかさがよく合い、ごはんやお弁当のおかず、おつまみにもおすすめだ。
にんじんポタージュ
やわらかく煮てミキサーやフードプロセッサーで攪拌したにんじんを牛乳でのばしたスープで、子どもも飲みやすい。炒めた玉ねぎを一緒に煮ると風味がよくなる。パンによく合うため、朝食などにも最適である。
結論
にんじんの旬は主に春と冬の2回だが、秋にんじんというものもあり、通年入手することができる。産地や品種によっても特徴が異なるが、比較的春のものは水分が多く、冬のものは身が締まっている傾向にある。どの時期にもそれぞれの美味しさがあるため、にんじんメインの料理で味わってみてはいかがだろう。
(参考文献)
※1出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」野菜類/(にんじん類)/にんじん/根/皮つき/生
※2出典:地方独立行政法人北海道立総合研究機構「ニンジンの品種別食品成分値と季節変動」
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