目次
1. チーズの栄養素と効果効能

チーズには牛乳の栄養が詰まっている。チーズに含まれる栄養素を牛乳と比較してみてみよう。
カルシウム
カルシウムは、人体に最も多く含まれているミネラルで、歯や骨を形成している。ごく一部は筋肉や血液内にあり、血液の凝固を促し出血を予防したり、筋肉の興奮を抑えたりする働きがあるのだ。(※1)種類にもよるが、同じ重さの牛乳と比べると、チーズの方がカルシウムを多く含んでいる。(※2)
ビタミンA
ビタミンAは、皮膚や粘膜を正常に保つ働きがある栄養素だ。(※3)同じ重さで比較すると、チーズの中には牛乳の10倍近くのビタミンAが含まれているものもある。(※2)
タンパク質
タンパク質は、もちろん牛乳にも含まれているが、それ以上にチーズにも多く含まれている。(※2)筋肉や髪の毛、臓器などの材料となり、身体を作るうえで欠かせない栄養素だ。(※4)
ビタミンB2
ビタミンB2は、皮膚や髪の毛、爪の成長を促したり、過酸化脂質の分解をしたりする役割がある栄養素だ。(※5)同じ量の牛乳と比べると、チーズには多くのビタミンB2が含まれている。(※2)
アミノ酸
アミノ酸は、タンパク質を構成する有機化合物のことだ。20種類あり、ひとつでも欠けるとタンパク質を作ることができない。(※6)種類にもよるが、同じ量の牛乳に比べると、チーズのほうがアミノ酸を多く含んでいる。(※2)
脂質
脂質は重要なエネルギー源となるだけでなく、私たちの細胞膜を構成するのに必要な栄養素だ。(※7)チーズには多くの脂質が含まれ、中には同じ量の牛乳と比較して、10倍近くの量が含まれているものもある。(※2)
チーズに不足している栄養成分
チーズには、豊富な栄養素が含まれているが、食物繊維やビタミンCはほとんど含まれていない。食物繊維やビタミンCを多く含む野菜やフルーツを一緒に摂って、チーズに不足している栄養素を補う意識をもつことが大切だ。(※8)(※9)
2. チーズの種類別の栄養価

チーズにはさまざまな種類がある。ここでは種類別に、特徴や含まれる栄養素を紹介していく。
クリームチーズの栄養
クリームチーズは生クリームと生乳の混合物や生クリームを原料として作られており、なめらかでクリーミーなのが特徴だ。クリームチーズには100gあたり糖質2.3g、タンパク質8.2g、脂質33.0gの栄養素が含まれ、カロリーは313kcalとなっている。(※2)
モッツァレラチーズの栄養
ほのかに感じる酸味や甘み、弾力のある食感などが特徴のモッツァレラチーズは、ナチュラルチーズの一種だ。モッツァレラチーズには100gあたり糖質4.2g、タンパク質18.4g、脂質19.9gが含まれ、カロリーは269kcalとなっている。ほかの種類のチーズと比較しても、カロリーは低めといえる。(※2)
カマンベールチーズの栄養
カマンベールは表面が白カビに覆われたチーズで、中は柔らかくとろりとしているのが特徴だ。カマンベールには、100gあたり糖質0.9g、タンパク質19.1g、脂質24.7gの栄養素が含まれ、カロリーは291kcalとなっている。ほかのチーズに比べると糖質が低い。(※2)
チェダーチーズの栄養
世界で最も生産量が多いチェダーチーズは、熟成期間が長いほど風味が強く、コクが増すのが特徴だ。100gあたり糖質1.4g、タンパク質25.7g、脂質33.8gで、カロリーは390kcalとなっている。これはチーズの中でも、比較的カロリーが高い部類に入る。(※2)
6Pチーズの栄養
6Pチーズとは6等分に個包装されたプロセスチーズだ。保存中は熟成がすすまないため、日持ちするのが特徴だ。100gあたり糖質1.3g、タンパク質22.7g、脂質26gが含まれ、カロリーは313kcalである。ほかのチーズと比べて、タンパク質は多めであるといえるだろう。(※2)
3. チーズの栄養成分はダイエット向き?

「チーズはカロリーが高い」というイメージはないだろうか。実はチーズに含まれる栄養素にはダイエット向きのものもある。ここでは、ダイエット中に効果的なチーズの食べ方や、おすすめのチーズを紹介しよう。
ダイエット中のチーズの効果的な食べ方
ダイエットを成功させるためのポイントのひとつは、食事で血糖値を急激に上げないことだ。最も血糖値が上がりにくい食事法は、野菜・タンパク質・糖質の順番で食べることだといわれている。(※10)
チーズはタンパク質を多く含む食材である。そのため、サラダなどの野菜を食べた後、ごはんやパンなどの糖質を含む食材の前に食べることで、血糖値の急激な上昇を抑えることが可能だと考えられる。(※11)そして、食べすぎないように量に注意して、よく噛んでゆっくり食べることもポイントだ。
ダイエット中におすすめのチーズ
栄養豊富なチーズの中でも、ダイエット中にはカッテージチーズがおすすめだ。カッテージチーズはほかのチーズに比べ、高タンパク質、低脂質、さらに低カロリーなのだ。(※2)そのため、ダイエット中でもカロリーを気にすることなく食べられるチーズといえるだろう。
結論
チーズは種類によって、味わいや食感、含まれる栄養素の量が微妙に異なる。チーズのことをしっかり理解して、ダイエット中でも食事に取り入れてみよう。また、この記事を参考に、まだ食べたことがない種類のチーズにも挑戦してみてはいかがだろうか。
(参考文献)
※1厚生労働省
※2文部科学省
※3アリナミン製薬株式会社
※4厚生労働省
※5アリナミン製薬株式会社
※6厚生労働省
※7公益財団法人長寿科学振興財団
※8文部科学省
※9文部科学省
※10文部科学省
※11日本糖尿病学会
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