目次
1. アワビに下処理は必要?

日本でアワビと呼ばれているのは黒アワビ、メガイアワビ、マダカアワビ、エゾアワビの4種が中心である。ミミガイ科アワビ属の貝で高級食材として知られている。
アワビが貝についた状態で販売されている場合、そのままでは食べることができないので、下処理をする必要がある。一部食べれない部分も存在するので、その部分を取り除くという意味合いも含んでいる。下処理の前の事前準備と併せて、チェックしてみよう。
2. アワビの下処理の前に

基本として貝類は活きているものが販売されている。アワビを刺身にするなら、なおさら活きているものでないとNGだ。ここでは、下準備の前の事前工程を説明していこう。
たっぷりの塩を使ってぬめりを取る
アワビは買ってきたら、まず表面のぬめりと汚れを取る必要がある。このときに活躍するのが、塩とたわしである。
殻付きのアワビに大きさにもよるが小さじ1/4~1くらいの塩をふり、清潔なたわしを使って、表面のぬめりや汚れを落とすように擦る。こうすることで、黒ずんでいるところが白っぽくなる。もし清潔なたわしがない場合は、塩でもみ洗いしてもいいだろう。
ヒダの汚れもしっかり取るといい。
水で洗い流す
このままだと塩辛くなってしまうので、丁寧に水で塩を洗い流す。このとき、たっぷりと水を張ったボウルを使うとアワビに傷をつけず、塩と汚れを落とすことができる。
3. アワビの下処理方法

ここからがアワビの下処理の本番になる。アワビは殻の厚い部分に肝があるため、これを傷つけないよう、殻の薄い部分から下処理をするのが正解だ。詳しい方法をみていこう。
貝と身を切り離す
まずは貝から身を切り離す作業だ。このときに便利なのがテーブルナイフである。これは、ステーキなどを食べるときに使うナイフのことである。貝と身の間に入る平べったさが使いやすさのポイントだ。このほかテーブルスプーンで代用してもいい。
しっかりと水気を拭き取った貝と身の間にテーブルナイフ、またはスプーンを入れて、貝と身を結合している貝柱をはずしていく。このとき気をつけたいのが、奥に入れすぎて肝を破ってしまうこと。
ナイフやスプーンを入れるポイントは、貝の殻が薄くなっている部分。貝の殻が薄くなっている部分が下にくるよう、アワビを縦にして手で持つとやりやすい。薄くなっている部分から少しずつ横にずらしながら、貝柱を外す。外れると簡単に貝から身が取れる。貝殻の部分をナイフで擦るような感覚だ。
肝とヒモを取る
裏についている肝が破れないように、ヒモから丁寧にはがす。これも新鮮なものであれば、簡単に外すことができる。
口を切り離す
口と呼ばれる硬い部分も切り離す。口は肝と真逆の位置にある部分で、包丁の刃元とまな板ではさみ、引っ張ると簡単に外れる。難しい場合はV字にカットするといいだろう。
肝から砂袋を切り離す
肝は食べることができるが、砂袋部分はじゃりじゃりしていて、食べられない。ヒモを左、肝が右にくるように置いたとき、右上にくる色が濃い部分が砂袋だ。斜めにカットするといい。
縁側とよばれる外側の部分をカットして、より食べやすくしてもいい。
4. アワビの美味しい食べ方

せっかく下処理をしたアワビ、余すことなく美味しくいただきたい。ここでは部位ごとに美味しく食べる方法を指南していこう。
身の美味しい食べ方
身は生で刺身にするのはもちろん、実は火を通しても旨い。最もおすすめなのは、ステーキだ。生で食べられるものをステーキにするので、レアな状態で食べることができる。焼くとぎゅっと甘みが凝縮し、むっちりとした食感に。肝をソースにしてもいい。
バターとニンニク、パセリで炒めてフレンチ風にアレンジするのもおすすめだ。この場合は、カットして使うといいだろう。
そのほか、蒸しアワビもおすすめ。昆布を敷いた殻の上にアワビをおいて、煎り酒をかけ、ラップをしっかりとして、時間をかけて蒸すだけ。日本酒にぴったりの味わいになる。
ヒモの美味しい食べ方
ヒモはコリコリとした食感なので、刺身ではもちろん、上記のように身と一緒に炒めるといいだろう。
肝の美味しい食べ方
肝は醤油にといて、肝醤油にして刺身につけるのが定番だ。そのほか、前述の通り、ステーキのソースに使うのもいい。
結論
活きアワビの下処理は思っているよりも簡単なので、年末年始など、おめでたいシーンに購入してみてはいかがだろうか。生ではもちろん、火を通して食べるとまた違った味わいを楽しむことができる。通販などを活用して、購入するのもおすすめだ。
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