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栗金団

栗金団の歴史を紹介!由来や発祥の地、おせちに入る意味も解説!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 岩切千晃(いわきりちあき)

鉛筆アイコン 2021年12月25日

栗金団は、お正月のおせちに欠かせない、優しい甘みが特徴の料理である。本記事では栗金団の歴史について詳しく紹介していく。発祥の地や由来のほか、おせちに入れられる理由についても解説する。栗金団はどのように誕生し、どのような意味が込められた料理なのだろうか。

  

1. 栗金団(きんとん)とは?

栗金団とお茶
栗金団は、むき栗にさつまいもと砂糖で作った餡を絡めた料理である。くちなしの実を使うことによる鮮やかな黄色や、丁寧な裏ごしによるなめらかな口当たりが特徴だ。おせち料理の定番の一つである。

「栗きんとん」といえば?

おせち料理の一つとして知られる栗金団のほかにも、全国各地に栗きんとんと呼ばれるものがある。その代表的な種類が「栗金飩」だ。栗金団と栗金飩は、下記のようにそれぞれ異なる特徴をもつ。
  • 栗金団:栗にさつまいもなどで作った甘い餡を絡めた料理で、栗の形が残されている
  • 栗金飩:栗に砂糖を加えて裏ごししたものを練り、茶金絞りで栗の形に成形した和菓子
栗を使用している点は共通しているが、ほかの材料や作り方、見た目に違いがある。同じ栗きんとんという呼び方でも、どのような料理(菓子)を意味するかは地域によって異なるのだ。

2. 栗金団(きんとん)の歴史

栗金団
栗金団と栗金飩という、特徴の異なる2種類が存在する栗きんとんだが、最初に誕生したのは和菓子の栗金飩である。発祥や由来について、詳しく見ていこう。

発祥の地は岐阜県

栗金飩は、岐阜県中津川市、恵那市のある東濃地方で誕生した和菓子である。東濃地方は自然に恵まれた山間地で、秋には山栗が収穫されてきた。昔から栗ごはんや焼き栗、茹で栗などさまざまな食べ方をしてきたが、その一つとして考え出された和菓子が栗金飩の起源といわれている。
当初は、蒸し栗をすり鉢でつぶしたものに塩や砂糖を入れ、餅やごはんにまぶしたりして食べていた。そして余ったものを茶巾絞りにしたことから、やがて栗金飩として広まっていったのである。大正時代には中津川付近でも栗の栽培が始まり、菓子屋での栗金飩生産量も増えた。東濃地方にあるJR中津川駅前には、「栗きんとん発祥の地」という石碑が建てられ、現在も栗金飩がご当地和菓子としてさまざまな店舗で販売されている。

栗金団の由来

つぶした蒸し栗を茶巾絞りにした栗金飩が親しまれるなかで、菓子屋が競い合うように独自の栗金飩を作り出すようになった。そして明治時代の中ごろ、栗の形状を生かし餡を絡めた新しい栗きんとん(栗金団)が生まれたという。
菓子屋により商品化された栗金団は、縁起のよい栗と金に近い色味から、正月にふさわしい食べ物として全国に広がっていった。その背景には、品質保持の向上や加工の効率化、配送技術の向上などがある。その後、元祖栗きんとんとされる栗金飩は中津川名物の和菓子として、栗金団は定番おせち料理として、それぞれ現在にまで伝えられてきた。

3. 栗金団がおせち料理に入る理由

おせち料理
おせち料理の一つとして全国的に親しまれるようになった栗金団は、縁起物とされている。どのような意味が込められているのか見ていこう。

金団の意味

栗金団の「金団」には、金の団子や金の布団という意味がある。栗とさつまいも、くちなしの実による鮮やかな黄色で黄金を表現し、財産、富、金運を連想させる縁起物とされるようになった。

おせちに栗金団を入れる意味

お正月におせち料理として栗金団を食べることで、金運や勝負運の向上を願う。一年の豊かさ、商売繁盛が叶うという意味が込められ、おせち料理の定番となったのである。

結論

きれいな黄色の栗金団の起源は、栗そのものの味わいを生かした和菓子の栗金飩だった。豊富に収穫される栗を美味しく食べるために、昔の人々の知恵から生み出された食べ物である。元祖栗金飩とおせち料理の栗金団には、それぞれ違った美味しさがある。同じ歴史のなかで誕生した2種類の栗きんとんを、改めて味わってみてはいかがだろう。
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  • 更新日:

    2021年12月25日

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