目次
1. ふぐってどこを食べるの?

ここでは、素人がふぐを調理してはいけない理由やふぐの可食部について解説していく。
ふぐを素人が調理してはいけない理由
ふぐには毒があるため、日本ではふぐ調理師免許を持っている人しか調理できないことになっている。
可食部は筋肉と皮と精巣
種類によって違いはあるが、一般的に食べられているとらふぐは筋肉と皮と精巣が可食部である。それ以外は食べることが禁じられており、とくに卵巣や肝臓は毒性が強い。
種類によって可食部が違う?
日本の近海には40~50種類ほどのふぐがいるが食用として認められているのは、22種類だけだ。ドクサバフグは筋肉や精巣も有毒とされている。
2. 食用のふぐの種類一覧

ここでは、食用ふぐの種類を紹介していく。
クサフグ
クサフグは北海道を除く日本沿岸などに生息するふぐで、背中が青緑色で白い斑点があるのが特徴だ。可食部は筋肉のみ。
ショウサイフグ
ショウサイフグは西日本などに生息するふぐで、茶色に濃い褐色の斑紋があるのが特徴だ。可食部の筋肉にも弱い毒があり、食べ過ぎなければ問題はないが注意したほうがよいだろう。
トラフグ
トラフグはふぐの王様といわれており、北海道の室蘭付近や日本海西部などに生息している。腹側と背面にとげがあり臀ヒレが白いのが特徴だ。可食部は筋肉・皮・精巣。
マフグ
マフグは北海道より南の太平洋などに生息するふぐで、身体にとげなどがなく滑らかなのが特徴。なめらふぐとも呼ばれ、可食部は皮に毒があるため筋肉と精巣になる。
メフグ
メフグは東シナ海や南シナ海などに生息するふぐで、白い輪で囲まれた黒紋があり腹部と背中にとげがあるのが特徴。可食部は筋肉と精巣。
アカメフグ
アカメフグは本州中部の太平洋側などに生息するふぐで、とげがなく赤い目が特徴だ。可食部は筋肉のみ。
カラスフグ
カラスフグは東シナ海と黄海などに生息するふぐで、とらふぐに似ているが臀ヒレの色が異なる。可食部はトラフグと同じく、筋肉・皮・精巣だ。
シマフグ
シマフグは、東シナ海や黄海などに生息するふぐで、身体に白い線が走りひれが黄色いのが特徴だ。可食部は筋肉・皮・精巣。
ゴマフグ
ゴマフグは日本海などに比較的多く生息するふぐで、身体にゴマのような模様があるのが特徴だ。可食部は筋肉と皮。
カナフグ
カナフグは南日本やインド洋・東シナ海・南シナ海などに生息するふぐで、お腹に小さい粒上の突起があるのが特徴。日本の近海で捕れるものは肝臓以外は無毒だが、南シナ海産のかなフグは筋肉も有毒なので注意が必要。
シロサバフグ
シロサバフグは鹿児島より北の日本海側と東シナ海などに生息するふぐで、北九州のほうでは「カナト」と呼ばれている。可食部は筋肉・皮・精巣。
クロサバフグ
クロサバフグは九州から北海道南部の太平洋側や南シナ海などに生息しているふぐで、模様などはなく金色や銀色の光沢があるのが特徴。可食部は筋肉・皮・精巣で、南シナ海で獲れるものは筋肉にも弱い毒がある。
ヨリトフグ
ヨリトフグは世界中の暖海に生息しているふぐで、水を飲んでいることが多いため腹がたるんでいるのが特徴。可食部は筋肉・皮・精巣。
サンサイフグ
サンサイフグは渤海や東シナ海や黄海などに生息しているふぐで、胸ビレの近くに黒紋があるのが特徴。可食部は筋肉のみ。
イシガキフグ
イシガキフグは本州中部より南の暖海に生息しているふぐで、強く短いとげが身体を覆っているのが特徴。可食部は筋肉のみ。
ハリセンボン
ハリセンボンは世界中の暖海に生息しているふぐで、身体の前面に硬くて長いとげがあるのが特徴。沖縄では食用にするが山口県ではふぐ提灯の材料にすること多い。可食部は筋肉・皮・精巣。
ヒトヅラハリセンボン
ヒトヅラハリセンボンは中西部の太平洋や沖縄より南に生息しているふぐで、体中に長いとげと背中に大きな黒紋があるのが特徴。可食部は筋肉・皮・精巣。
ネズミフグ
ネズミフグは、沖縄や世界中の熱帯域に生息しているふぐで、長いとげと体中に小さな黒紋があるのが特徴。可食部は筋肉・皮・精巣。
ハコフグ
ハコフグは本州中部より南の暖海に生息するふぐで、身体が硬い甲羅になっているのが特徴。可食部は筋肉・精巣。
3. フグ料理の種類

ふぐの種類が分かったところで、今度はフグ料理の種類を見ていこう。
てっさ
てっさとは、ふぐの身の刺身のことだ。関西ではふぐのことをテッポウと呼ぶことから、テッポウ刺しを略しててっさと呼ばれるようになった。
てっちり
てっちりとは、ふぐの身を野菜やきのこなどの食材と一緒に土鍋で煮込んだ料理。締めに白米を入れて、ふぐ雑炊にしても美味しい。
皮刺し
皮刺しとは、ふぐの皮を湯引きしてから細切りにした料理。コリコリとした食感で、ポン酢で食べると美味しい。
結論
ふぐには毒があるため素人が調理するのは危険である。そのため、ふぐ調理師の資格を持った人が調理をする必要がある。食用で食べられているふぐにはさまざまな種類があり、可食部も異なる。この記事を読んで、ふぐを食べる際の参考にしてみてはいかがだろうか。
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