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お弁当

消費期限切れ食品を食べるのは危険!賞味期限との違いを正しく知ろう

投稿者:ライター 佐々木このみ(ささきこのみ)

監修者:管理栄養士 藤井千晃(ふじいちあき)

鉛筆アイコン 2022年2月10日

食品を消費期限切れにしてしまった場合、食べるか廃棄するか迷ったことはないだろうか。本記事では、消費期限切れの食品の危険度について探っていく。また、多くの食品には消費期限または賞味期限が設定されているが、それぞれの意味についても解説する。

  

1. 消費期限切れの食品は食べても大丈夫?

肉
消費期限切れの食品は、食べられるのだろうか。消費期限の意味や賞味期限との違いをまずはおさえておこう。

そもそも消費期限とは

加工食品には、消費期限か賞味期限いずれか一方のみの表示がJAS法と食品衛生法により義務付けられている(※1)。
消費期限とは、農林水産省・厚生労働省の資料(※1)において「定められた方法により保存した場合において、腐敗、変敗その他の品質の劣化に伴い安全性を欠くこととなるおそれがないと認められる期限を示す年月日」と定義されている。つまり、消費期限とは「安全に食べられる期限」を示すものである。
消費期限は、弁当や総菜、サンドイッチ、生菓子、食肉などに表示されている。いずれも傷みやすい食品のため、消費期限切れのものは食べないほうがよいという注意喚起の意味がある。(※1、2)

消費期限切れの食品を食べるのは危険

適切な方法で保存していた場合、消費期限を1~2日過ぎた程度であれば食べても問題が起きないケースもある。しかし、消費期限切れのものは食べないほうがよいとパンフレットなどでも注意喚起されている(※1)。もし自己判断で食べて不調が起きたとしても、誰も責任を取ってくれないのだ。

賞味期限との違い

傷みやすい食品に表示される消費期限に対し、賞味期限の意味合いは異なる。前述の資料(※1)によると、賞味期限とは「定められた方法により保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日」と定義される。さらに、「ただし、当該期限を超えた場合であっても、これらの品質が保持されていることがあるものとする。」という記載もある。
つまり、賞味期限は「美味しく食べられる期限」を示すものであり、過ぎてしまってもすぐに食べられなくなるわけではないという点が消費期限と大きく異なる。賞味期限は、スナック菓子やカップ麺、缶詰、ペットボトル飲料、乳製品など、比較的傷みにくい食品に表示されている。(※1、2)

2. 消費期限切れの食品を食べるとどうなる?

腹痛
消費期限切れの食品は製造から時間が経過しているため、細菌増殖による食中毒のリスクが高い。冷蔵保存すると細菌の増殖スピードは抑えられるが、ゆっくりと増え続けるためやはり危険だ。食中毒の主な症状は、腹痛や嘔吐、下痢である。消費期限切れのものを食べてそのような症状が出たら、食中毒が疑われる。症状が治まらない場合や重症の場合は、医療機関で受診しよう。(※3)

3. 消費期限切れ食品の危険度

パン
消費期限か賞味期限のどちらが表示されているかは、食品によって異なる。賞味期限の場合は少しくらいオーバーしても食べられることが多いが、消費期限切れの場合は傷んでいる可能性が高く食中毒のリスクがあるため、基本的には食べないほうがよい(※1、2、3)。
消費期限切れの食品は、見てわかるほど状態が悪くなっている場合もある。食品ごとに傷んだ状態の見分け方を紹介しよう。

消費期限切れのパンの場合

市販の食パンや菓子パンには、2~3日程度の消費期限が表示されていることが多い。これはあくまでも未開封の状態であり、開封すると無効となる(※1)。使用する食材によっても日持ちは変わってくるため注意が必要だ。消費期限切れのパンを放置すると、カビの発生、酸味、異臭などの異常が出てくる。また、異常が見られなくても傷んでいる可能性はあるため、食べないほうがよい。

消費期限切れの肉類の場合

肉類のなかでもとくに生の食肉は、消費期限が短い。消費期限切れの食肉は品質が劣化し、変色や異臭などが生じることが多い。
牛肉、豚肉、鶏肉にはカンピロバクターやサルモネラ属菌が付着している可能性があり、時間とともに増殖する。これらの細菌は加熱すれば死滅するものの、調理中に器具やほかの食品に付着するリスクも高く食中毒の危険がある。(※3)

消費期限切れの豆腐の場合

豆腐の消費期限は商品によって異なり、2~5日程度のものもあれば、1~2週間ほどと長いものもある。消費期限が2週間ほどの場合、1~2日過ぎた程度なら品質の変化は見られないだろう。しかし、消費期限切れのものはセレウス菌が増殖しやすくなるため注意が必要だ。セレウス菌は熱に強いため加熱殺菌が難しく、食中毒のリスクが高い。(※3、4)
変色やぬめり、異臭などがなくても、消費期限切れの豆腐は危険である。

消費期限切れのもやしの場合

もやしには消費期限の記載が義務付けられていないが、一般的に3日程度が日持ちの目安とされている。あくまでも目安のため、1~2日過ぎた程度では品質の変化はあまり見られない。しかし、3日以上過ぎると傷みが進行していくため注意が必要だ。とくに、茶色っぽい変色や酸っぱいにおい、ぬめりなどの異変が見られる場合は、危険度が高いため廃棄しよう。

消費期限切れのおにぎりの場合

コンビニのおにぎりの消費期限は、15℃程度で3日ほどに設定されていることが多い。手作りのおにぎりの場合は、半日程度しか持たないため注意が必要だ。消費期限切れのおにぎりは腐敗しやすくなる。酸っぱいにおいや発酵臭、べたつきやカビなどの異変が見られたら速やかに廃棄しよう。また、コンビニ弁当の消費期限は使用されている食材や調理法によっても異なるが、1~2日程度と短い。古くなるとおにぎりと同様に、異臭やべたつきが出やすくなる。

消費期限切れの卵の場合

一般的に販売されている鶏卵には、消費期限ではなく賞味期限が表示されている。日本卵業協会の資料(※5)によると、卵の賞味期限は「安心して生食できる期間」として設定されている。賞味期限を過ぎた卵は、加熱調理(70℃で1分以上)すれば食べられる。
購入後の卵は冷蔵保存が推奨されており、賞味期限も冷蔵保存前提で決められたものだ(※5)。常温で放置した場合は傷みやすくなっているため、異臭や変形などの異変から腐敗していないか確認する必要がある。

4. 消費期限切れの薬について

薬
食品に消費期限や賞味期限があるように、薬にも使用期限が設定されている。薬の使用期限は、効果や安全性を保証する期限として設けられているものだ。未開封のうえ正しい保存環境で保存した場合に適用されるもので、食品と同様に開封後や不適切な環境下では期限が短くなる。(※6)
期限切れのものは効果も安全性も保証されていないため、不調を招く可能性もある。市販の薬は明記された使用期限を守り、病院で処方された薬は処方日数で使いきるようにしよう。

結論

消費期限は、食品を安全に食べられる期限として設定されているものだ。消費期限切れの食品を食べて問題のないケースもあるかもしれないが、不調が生じても自己責任である。消費期限切れになる前に食べきれない場合は、早めに冷凍保存するなど工夫して食品ロスを防ごう。また、賞味期限の場合は少し過ぎた程度で廃棄してしまう必要はない。消費期限と賞味期限の意味を理解して、食品を正しく取り扱おう。
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  • 更新日:

    2022年2月10日

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