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エビ、ホタテ、貝、サザエなど

貝の種類と特徴を徹底解剖!昔から日本人を魅了していた!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 渡邉里英(わたなべりえ)

鉛筆アイコン 2022年2月 8日

海に囲まれた日本では貝はよく見かける食材だ。昔から食べられており、遺跡からは貝殻が見つかることも多い。日本人にとっては慣れ親しんだ存在である貝だが、実際に貝の種類や特徴を聞かれると困ってしまう人も多いだろう。ここでは貝の種類を分類しつつ、それぞれの特徴を紹介していく。

  

1. 食用の貝の種類の名前と特徴

あさり
貝と一口にいっても食用、観賞用に分かれる。観賞用の貝も見ていて面白いが、ここでは食用の貝の種類に絞って紹介する。豆知識として、貝の名前の漢字表記も紹介する。貝の種類を勉強しつつ漢字も覚えられれば一石二鳥だ。

ハマグリ

ハマグリはひな祭りのようなめでたいときに食べられる貝だが、最近では高級食材となっており、なかなか食べる機会はないかもしれない。漢字では「蛤」と書く。貝なのに虫へんの漢字が使われているため、読むのが難しい漢字の1つだ。4~7月に旬を迎えるが、ハマグリのお吸い物は春先に食べられることが多いため、春のイメージを持つ人が多いだろう。
ハマグリの生息地は海で、さまざまな地域で獲ることができる。なかでも三重県はハマグリの主な産地だ。
ハマグリの大きさは6~8cmで、コロンとした見た目が特徴的だ。身は肉厚で、濃厚かつ上品な味わいを楽しめる。お吸い物のイメージが強いが、焼きハマグリにするのもおすすめだ。焼くことで、ハマグリの甘みも堪能できる。

あさり

貝にはいろいろな種類があるが、あさりは比較的ポピュラーな貝だといえる。旬は3~5月だが、スーパーには1年を通して並んでいるため、よく手にする人も多いだろう。漢字では「浅利」と書くが、スーパーでは平仮名またはカタカナで表記されていることが多い。
あさりの生息地は海で、全国的に獲ることができるが千葉県や愛知県が主な産地となっている。
あさりは5~6cmくらいの大きさに成長するが、スーパーではそれより小さいサイズのものが主流となっている。あさりは身は小さいが旨みが強いため、炊き込みごはんにしたり汁物の具にしたりするのがおすすめだ。

サザエ

サザエは巻貝の1種だが、非常に存在感が強くスーパーに並んでいると目を引く。5~7月に旬を迎えるため、その時期になるとスーパーでも見かけることができる。サザエは漢字では「栄螺」と表記される。
巻貝は海に生息しており、当然ながらサザエも海で獲れる。とくに長崎県で多く獲れる。巻貝は二枚貝と比べると食用とされているものが少ないが、サザエは巻貝の中でもトップクラスの漁獲量を誇り、知名度と人気は高い。
10cmほどのサイズのサザエが流通することが多く、コリコリとした食感と磯の香りが楽しめるのが大きな特徴だ。新鮮なサザエなら寿司や刺身にして食べるのがおすすめだ。

つぶ貝

つぶ貝も巻貝の1種だ。「エゾボラ」とも呼ばれており、主に北海道で獲れる。生息地は海で、6~7月に旬を迎える。漢字では「螺貝」とかく。主産地である北海道では郷土料理によく使われるが、最近は全国に流通するようになり、北海道に限らず広い地域で食べられるようになった。
ただし、つぶ貝の唾液腺にはテトラミンという弱い毒素があるため、食べる前に唾液腺を除かなければいけないといった注意点もある。つぶ貝の大きさはまちまちだが、コリコリとした歯ごたえのある食感と磯の香りが楽しめるのが特徴だ。刺身や寿司ネタにするほか、焼いても煮てもよしと幅広い調理法で楽しめる。

ニナ貝

ニナ貝は、ほかの貝と比べると聞き馴染みのない種類かもしれない。ニナ貝も巻貝の1種で、大きさは5cmほど、赤みを帯びているのが特徴だ。海が生息地となっているため全国で獲ることができるが、とくに千葉県で多く獲れる。
ニナ貝は古くから各地域で食べられているため、地域によって呼び方は異なる。ニナ貝という名前以外に、「シッタカ」や「バテイラ」、「サンカクミナ」、「ビナ」といった名前で呼ばれている。旬は4~9月なので、気になる人は旬の時期になったらチェックしてみよう。磯の風味とコリコリとした食感が楽しめるため、シンプルな塩茹でで十分に美味しさを堪能できる。

ホタテ

貝の種類で忘れてはならないのがホタテだ。身は肉厚なのに柔らかく、甘みがあるため非常に人気がある。漢字では「帆立」と書く。
海が生息地であるが、東北より北の地域でしか採れないため主産地は北海道となっている。旬の時期は5~8月と冬の2回ある。どちらのほうが美味しいか時期を変えて食べ比べるのも面白い。
寿司や刺身にするのもおすすめだが、バター醤油で焼くのもおすすめだ。香ばしい醤油の香りとホタテの甘みは相性バツグンで病みつきになること間違いなしだ。

アワビ

いまや高級貝となってしまったアワビだが、貝好きなら1度は食べてみたい。アワビは一見すると一枚貝のようだが、実は巻貝の1種だ。アワビは漢字の種類が多く、「鮑」、「鰒」、「蚫」のどれを使ってもよい。海が生息地で全国的に採れるが、とくに岩手県のアワビが有名だ。
アワビと一口にいっても非常に種類が多いが、なかでもクロアワビは食用アワビのなかでも人気が高い。程よく締まった身と磯の香りが絶妙で、ステーキにして食べるのがおすすめだ。旬は11~12月だが、漁獲量が減ってきているため流通量は少ない。そのため値段も高めだが、食べればその値段にも納得できる。

2. 寿司ネタや刺身の貝の種類

貝の握り寿司
貝の種類は非常に多く、挙げればキリがない。ここでは寿司ネタや刺身におすすめの貝の種類というポイントで紹介していく。

赤貝

その名の通り、赤い身をもつのが特徴だ。広い地域で比較的簡単に採れることから寿司ネタや刺身によく使われる。以前は国産の赤貝も食べられていたが、近年は中国産や韓国産のものが主流となりつつある。コリコリとした食感と甘みを楽しむことができる。

ヒオウギ貝

あまり聞き慣れない名前だが、見た目はホタテに似ており、ホタテのような濃厚な味わいを楽しめる。特徴的なのは貝殻の色だ。貝殻の色といえば黒や茶色など地味な色合いのイメージが強いが、ヒオウギ貝の貝殻はオレンジ・赤・黄とカラフルだ。西日本で食べられているため、西日本へ出かけた際はぜひ食べてみよう。

ホッキ貝

「ウバ貝」とも呼ばれている。最近では回転寿司でも見かけるようになり知名度が上がっている。刺身にする際も、1度湯がくと磯臭さが消えるため濃厚な甘みをより堪能しやすくなる。また、湯がくことで身がピンク色に変わるため、盛り付けたときの見栄えもよくなる。
上記に紹介した貝のほかサザエやホタテ、アワビも寿司ネタや刺身におすすめだ。そのほかにも美味しい貝はいろいろあるので、寿司屋で見慣れない貝の種類があったら、ぜひ1度試してみよう。

3. 日本に生息する貝の種類

夜光貝
食用とされている貝の種類だけでも多いが、食用ではない貝も含めると日本では非常に多くの貝が生息している。その数は約8000種ともいわれている。ここでは、日本に生息している貝の種類の中から一部を紹介する。

夜光貝

鹿児島県より南の地域で採れる貝で、螺鈿(らでん)細工や貝ボタンの原料として使われている。東大寺の正倉院の中にも夜光貝を使った螺鈿細工があり、古くから使われていたことが分かっている。沖縄では食用にもなっている。

マテ貝

棒状の細長い形をしているため、一見貝とは思えないマテ貝。50cm程の深い穴を掘って潜っているため、見つけるのはなかなか難しい。しかし、潮が満ちてくると出てくるため、そのタイミングで獲ることができる。

ホンビノス貝

ホンビノス貝はアメリカに生息していた貝で、もともと日本には生息していなかった。アメリカからタンカーがやってきた際に、稚貝も一緒に東京湾に来てしまい、そのまま繁殖してしまったとされている。見た目はハマグリに似ており、同じように調理できるため食用として漁獲されている。

4. 潮干狩りの貝の種類

アオヤギの刺身
暖かくなってきたら潮干狩りに行くという人も多いだろう。潮干狩りができる場所は限られているが、子どもと一緒に行くレジャーとして人気だ。しかし、潮干狩りに行ったときに困るのが、獲れた貝が食べられるかどうかだ。ここでは、潮干狩りで獲れる、かつ食べられる貝を紹介する。あさりやハマグリ、マテ貝以外にも食べられる貝はあるため要チェックだ。

バカ貝

アオヤギとも呼ばれるバカ貝。見た目はハマグリに似ているが、貝殻が薄く割れやすいのが特徴だ。実は潮干狩りでもよく見かける貝だが、あさりと比べると知名度が低いため持ち帰らない人も多い。しかし、実は美味しい貝の1種で、刺身や炊き込みごはんにして食べられる。先述した通り、殻が割れやすいため持ち帰る際は細心の注意を払おう。

シオフキ

大きさは4~5cmと小粒だが、実は甘みがあり美味しい。貝殻の色は白から茶色と薄い色合いだが、実は潮干狩りでもよく採れる。しかし、バカ貝と同じく持ち帰る人は少ない。小粒な貝であるため砂抜きは大変だが、佃煮や味噌汁の具にすると美味しさが身にしみる。

ツメタ貝

巻貝の1種であるツメタ貝だが、実はあさりの天敵で殻に穴を開けて身を食べてしまう。そのため潮干狩りでは目の敵にされがちだが、ツメタ貝自身も食べることができるため見つけたときはぜひ持ち帰ってみよう。コリコリとした食感が特徴で、刺身だけでなく煮付けにしても美味しい。

カガミ貝

平べったい形をしているのが特徴で、色は青みがかった灰色をしている。大きさも6~7cmと大きいため見つけやすそうだが、あさりよりも深い位置にいるため深めに掘らないと見つけられない。砂抜きが大変であるため、潮干狩りでは人気のない貝だが、茹でて身の処理をすれば問題なく食べられる。シチューの具にしたり、佃煮にするのがおすすめだ。

5. シェルカメオの貝の種類

カメオのブローチ
日本では貝殻は螺鈿細工に使われることが多いが、海外では違った形で貝を使っている。その1つが、イタリアのカメオだ。カメオは石で作られることもあるが、貝で作られるシェルカメオはいまもなお高い人気を誇る。シェルカメオはどんな貝でも作れるわけではない。ここでは、シェルカメオに使われる貝の種類について紹介する。

サルドノニクス

カリブ海で採れ、別名カブト貝とも呼ばれる。カメオでは彫刻部分と背景部分のコントラストが重要となってくるが、サルドノニクスは表面が白く、中はチョコレートのような濃い茶色になっている。カメオで使われるコルネリアンという種類の貝に比べて大きく、色合いもはっきりとしているため、カメオにするとしっかりとしたコントラストが楽しめる。

コルネリアン

東アフリカの海岸で採れ、別名マンボ貝とも呼ばれる。サルドノニクスと比べると表面は黄色がかっており、中の茶色も少し薄い。大きいものでは15cmほどにもなり、カメオに適した貝として親しまれている。サルドノニクスで作ったカメオと比べると淡い色合いが楽しめる。
上記2つが主にシェルカメオに使われるが、そのほかにもコンク貝や真珠貝も使われる。貝の種類によって背景の色やコントラストが変わるため、カメオを見るときはどんな貝が使われているのかもチェックすると面白い。

6. 貝塚の貝の種類

縄文時代の貝塚
貝の種類を語るうえで忘れてはならないのが貝塚の存在だ。貝塚は昔の人が何を食べていたのかを示す貴重な資料の1つとなっている。貝塚は日本各地で発見されており、さまざまな食用貝の痕跡が見つかっている。以下がこれまでに貝塚から見つかった主な貝の種類だ。
  • ハマグリ
  • あさり
  • シジミ
  • 牡蠣
  • 赤貝
  • バカ貝
  • シオフキ
  • マテ貝
これらの貝はいまでも食べられており、昔から日本人の食生活に慣れ親しんだ存在であることが分かる。地域によって食べられている貝の種類も異なるため、地元の貝塚で見つかった貝の種類を調べるのも面白い。ちょっとした自由研究のテーマとして取り組んでみてはどうだろうか。

結論

日本には約8000種の貝が生息しているといわれている。その中で食用とされ、かつ親しまれている貝の種類はごくわずかだ。また、貝は食用だけでなく美術品としての価値もある。夜光貝やコルネリアンといった貝は螺鈿細工やカメオに使われ、多くの人を惹きつけている。潮干狩りではハマグリやあさりばかりを探してしまうが、ほかにも美味しい貝はたくさんあるため、ぜひ持ち帰って食べてみよう。
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  • 更新日:

    2022年2月 8日

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