1. ドラム式にはシートタイプ?柔軟剤が持つさまざまな効果

柔軟剤の成分と働き、洗濯機の種類で異なる柔軟剤のタイプなどを解説しているのでチェックしよう。
柔軟剤の成分と効果
柔軟剤の主成分は、ヘアリンスなどにも使われるカチオン界面活性剤。この界面活性剤は水中で電離してプラスの電気を帯びる性質があり、マイナスを帯びる繊維と引き付け合う。そして、繊維全体に行き渡った界面活性剤の極薄の油膜が、繊維の間で生じる摩擦抵抗を抑えて滑らかな肌触りにしてくれるのだ。
また、カチオン界面活性剤には繊維で生じた静電気を外に放出する働きがあり、衣類の静電気防止効果もある。市販されている柔軟剤には、以下のメリットがある。
また、カチオン界面活性剤には繊維で生じた静電気を外に放出する働きがあり、衣類の静電気防止効果もある。市販されている柔軟剤には、以下のメリットがある。
- 衣類を柔らかくする柔軟効果
- 静電気防止
- 香り付け
- 消臭・防臭
- 抗菌
- 速乾
- 洗濯シワの軽減
- 型崩れ・毛玉防止
柔軟剤には汚れを落とす機能はないが、衣類にプラスαをもたらしてくれるのだ。商品の特徴や香りはメーカーによって異なるので、用途別に柔軟剤を使い分けるのもよいだろう。
柔軟剤シートタイプの使い方
柔軟剤には液体とシートタイプの2種類がある。シートタイプは、柔軟剤を不織布にしみ込ませたもので、「乾燥」のタイミングで使用する。洗濯が一通り終わり、乾燥のタイミングでシートを入れ、使用後は洗濯物と一緒に取り出す。液体の柔軟剤と同じく繊維同士の摩擦を防ぐので、ふんわり滑らかな手触りに仕上がる。
2. 手洗い、洗濯機の種類で異なる柔軟剤の使い方

手洗い、洗濯機別の柔軟剤を入れるタイミング
洗剤と柔軟剤を混ぜると、洗浄成分と柔軟成分がお互いの効果を打ち消してしまうので、必ず別々に入れる。ここでは、洗濯機の種類別、手洗いの際に柔軟剤を入れるタイミングを紹介しよう。
1.全自動洗濯機
洗剤と柔軟剤の投入口が分かれている。最後のすすぎの段階になると自動で柔軟剤が洗濯槽に投入される仕組みになっている。
2.二槽式洗濯機
最初に入れるのは洗濯洗剤のみ。最後のすすぎの時に柔軟剤を入れて、そのまま洗濯機を2~3分ほど回す。
3.手洗い
洗濯物を手洗いした後、すすぎの水がきれいになったら、洗い桶に柔軟剤を入れ、3分ほど衣類を浸しておく。二槽式や手洗いのすすぎの水に洗剤が残っていると、柔軟剤の効果が減少してしまう。すすぎの水がきれいになってから柔軟剤を入れよう。
柔軟剤の柔軟効果や香りを長持ちさせるには?
- 洗濯機に洗濯物を詰め込むと、柔軟剤が衣類全体に行き渡らず、効果が減少してしまう。ドラム式の洗濯乾燥機も同様。一度に洗う洗濯物は洗濯機の容量の70%程度にとどめておこう。
- 日光の強い日差しは、衣類の柔軟剤の香り成分を蒸発させてしまうので、外干しの時間を短縮する。湿った衣類は乾燥機や扇風機、除湿機などでしっかり乾かそう。
- ナイロンやポリエステルなどの化学繊維は香りが残りやすく、強く感じる場合がある。素材によって柔軟剤の量を調整しよう。
3. 柔軟剤の使い方と注意点

便利な柔軟剤だが、使用の際には注意点も存在する。予め確認しておこう。
柔軟剤使用時の注意点
- 買い置きしたまま古くなった柔軟剤の液がドロッとしていたら、柔軟効果が減少している可能性があるので使用を避ける。
- お風呂の残り湯には汚れや雑菌が残っているので、すすぎに使うと洗濯物に付着する。水道水ですすぎ、柔軟剤を入れるようにする。
- 濡れた洗濯物を放置すると雑菌が繁殖して嫌な臭いの原因になるので、脱水後はできるだけ早く干す。
洗濯後も衣類に嫌な臭いが残っている場合は、柔軟剤の香りが残りにくくなる。除菌効果のある洗濯洗剤や酵素系漂白剤で衣類の臭いを取り除いてから柔軟剤を使う。
結論
柔軟剤を使うポイントは、洗剤と混ぜずに最後のすすぎで使うこと、ドラム式の場合は乾燥時に使うことの2点だ。柔軟剤は配合される成分によって、柔軟・香り付け・静電気防止効果などのメリットが得られる。それぞれの柔軟剤には特徴があり、香りも異なるので家族の好みや用途に応じて使い分けよう。