目次
1. こたつ布団を洗濯したほうがよい理由

食べ物や飲み物をこぼした場合は当然洗濯を考えるだろうが、目立った汚れがなくてもこたつ布団は洗濯したほうがよい。
皮脂や食べカス、ホコリやダニなどが溜まっている
こたつの試用期間は限られているが、汗や皮脂、垢といった汚れが付着する。また目に見えないほどの小さな食べカス、気づかなかった飲みこぼしなども付着しているはずだ。日々蓄積されていくホコリや、それらをエサに繁殖したダニなどはアレルゲンになるおそれがある。
そのまま収納・保管するとカビが生えることも
汚れや湿気を溜めたままシーズンが終わり、そのまま収納してしまうと夏の間などにカビが発生してしまうことがある。もちろん、ダニも繁殖しているだろう。イヤなにおいやカビ・ダニなどが付着したこたつ布団を翌シーズン使うことを想像してみてほしい。やはり洗濯はしておくべきだ。
2. こたつ布団を洗濯する前の確認事項

こたつ布団を洗濯する前に必ず確認しておきたのが洗濯表示だ。
洗濯できるこたつ布団
洗濯機または洗濯桶のマーク、あるいは洗濯桶に手のマーク、もしくは「手洗イ」の文字があれば水洗いOKのこたつ布団ということになる。液温や水流の強弱など細かいところは各商品の洗濯表示に従ってほしい。なお洗濯表示には新旧あるため、曖昧な方は消費者庁のサイトで確認しておこう(※1・※2)。
洗濯できないこたつ布団
洗濯機または洗濯桶のマークに「バツ」が付いているこたつ布団だった場合は洗濯できない。クリーニングに出すなどしよう。
タンブル乾燥の可否も確認しておこう
洗濯したこたつ布団を乾かすときにご家庭またはコインランドリーの乾燥機を使う場合、乾燥方法も確認しておくと安心だ。平成28年12月1日からの新洗濯表示のみになってしまうが(しかも必ず表示されているものではないが)、商品によってタンブル乾燥処理できるかどうかが書かれている場合がある。四角の中に丸があり、さらにその丸の中に黒ポチがあるものがタンブル乾燥に関する表示だ。
ご家庭で洗う場合は天気も確認しておこう
こたつ布団は乾燥するまでに時間がかかる。ご家庭で洗濯する場合で外干しをするなら、天気予報も確認しておこう。余裕をもって2日、カラッと晴れの日が続くタイミングがおすすめだ。
3. こたつ布団をコインランドリーで洗濯する方法

ここからは、こたつ布団を洗濯する方法を解説していく。ご家庭とコインランドリーがあるが、まずはコインランドリーで洗濯する方法からだ。
洗濯機や洗濯乾燥機の「容量」を確認する
まずは、コインランドリーに設置されている洗濯機や乾燥機、あるいは洗濯乾燥機の容量をチェックしよう。「◯kg」などと書かれているはずだが、これらはすべて「乾いた状態」での洗濯物の重さだ。容量をオーバーしてしまうと十分に洗えないため気をつけよう。なお洗濯乾燥機は、洗濯容量よりも乾燥容量のほうが小さいことがほとんどだ。この場合は小さいほうに合わせるのが基本なので覚えておこう。
こたつ布団をコインランドリーで洗濯する手順
- こたつ布団を丸めて綿素材の紐で2〜3箇所縛る
- 大きめの洗濯乾燥機に入れる
- コインをセットしてスタートボタンを押す
洗濯乾燥機であれば、乾燥まで一気に済ませてくれるのでコインを入れてスタートしたあとは待つだけでよい。洗剤は自動投入というコインランドリーが増えたが、手動のものもあるかもしれない。自販機もあるが売り切れなども想定し、念のため「オシャレ着用中性洗剤」を持参するとよいだろう。
洗濯機と乾燥機を分けて洗う場合
- こたつ布団を丸めて綿素材の紐で2〜3箇所縛る
- 大きめの洗濯機に入れる
- コインをセットしてスタートボタンを押す
- 洗濯が終わったらこたつ布団を取り出す
- 紐をほどいて大きめの乾燥機に入れる
- コインを入れてスタートボタンを押す
効率よく乾かすなら、途中でこたつ布団を裏返すとよい。ただし運転中に止めることはできないため、最初に500円など一気に入れるのではなく、300円入れて終わったら裏返し、200円を追加するといった手順にしよう。また前の人が使った直後で余熱がある乾燥機があれば、それを使おう。
しっかり乾燥させることが重要
コインランドリーの乾燥機は熱風のため、ダニが死滅するといううれしい効果がある。しかしながら、中までしっかり乾燥させないと収納している間にカビが生えてしまうおそれがある。ファスナーを開けて手で触れるなどし、きちんと中まで乾いているか確認しよう。
コインランドリーの料金と時間
こたつ布団のサイズや素材にもよるが、洗濯から乾燥まででおおよそ1500円前後かかると考えておこう。時間は90分程度が目安となる。なお60分1サイクルの洗濯乾燥機だった場合、十分乾燥していないことが考えられる。そのときは別途、乾燥機だけ20〜30分程度かけるようにするとよいだろう。
4. こたつ布団をご家庭の洗濯機で洗う方法

続いて、ご家庭でこたつ布団を洗う方法を見ていこう。先に洗濯機を使う場合から説明する。
用意するもの
- オシャレ着用中性洗剤
- 柔軟剤
- 大きめの洗濯ネット
柔軟剤はなくてもよいが、静電気防止や抗菌といった効果のある柔軟剤があればお好みで使おう。また洗濯ネットも「必須」というわけではないが、こたつ布団をロール状に丸めたものがピッタリ入るサイズのものがあれば使うことをおすすめする。
洗濯機の容量を確認する
お使いの洗濯機の取扱説明書で、容量を確認しておこう。無理に詰め込むと十分洗えないだけでなく、洗濯機の故障を招くおそれがあるため要注意だ。
ホコリや食べカスなどを落とす
洗濯機に入れる前に、掃除機をかけたりベランダで布団たたきを使って払ったりして、表面のホコリや食べカスといった汚れをある程度落としておこう。
洗濯機で洗う手順
- こたつ布団をロール状に丸め、洗濯ネットに入れる
- オシャレ着用中性洗剤と柔軟剤をセットする
- 「毛布」など大物洗いコースで洗濯する
特別なことは必要ないが、標準コースではなく大物洗いコースを選ぶようにしよう。なお、こたつ布団の洗濯表示が手洗いのみだった場合は「手洗い」「オシャレ着」「ソフト」など弱水流コースに設定するのが正解だ。
5. こたつ布団をご家庭で手洗いする方法

次に手洗いする場合の流れを見ていこう。なお手洗いとしているが、実際には足を使った「踏み洗い」をする。
用意するもの
- オシャレ着用中性洗剤
- 柔軟剤
柔軟剤はお好みで構わない。また大物なので、手洗いする場合は浴槽を使う。事前に浴槽をキレイにしておくとよいだろう。
浴槽で踏み洗いする方法
- こたつ布団をジャバラ折り(屏風折り)にする
- 浴槽にぬるま湯を溜め、オシャレ着用中性洗剤を適量溶かす
- こたつ布団を浸し、足で踏み洗いをする
- ぬるま湯を入れ換え、こたつ布団を裏返して再度踏み洗いをする
- ぬるま湯を入れ換えながら、泡立たなくなるまで数回すすぐ
- 浴槽のフチに掛けるなどし、水分を抜く
踏み洗いをする際は、転倒などに気をつけてほしい。手すりや壁に手を付きながらゆっくり行おう。すすぎの際も踏み洗いと同じ要領でOKだ。また柔軟剤を使う場合は、最後のすすぎをするタイミングで入れよう。
6. ご家庭で洗濯したこたつ布団の干し方

洗濯機や踏み洗いなど、ご家庭で洗濯したこたつ布団の干し方もお伝えしておこう。とくに踏み洗いしたこたつ布団は、水分が多く残っていると重量がある。十分に水が切れてから運ぶようにしよう。ただし濡れたままの時間が長くなるほど、雑菌が繁殖して生乾きのにおいが発生してしまうことがある。1時間程度を目安にするとよいだろう。
1.物干し竿2本で「M字干し」をする
物干し竿を平行に2本わたしたら、それをまたぐようにこたつ布団を掛ける。物干し竿と物干し竿の間にくるこたつ布団が凹み、横から見たときに「M字」のようになっていればOKだ。ただし水分がまだ多く残っている場合、真ん中が重すぎて落ちてしまうこともある。そのあたりは適宜様子を見ながら調整してほしい。
2.軽く叩きながら形を整える
干したら、中綿の偏りなどを防ぐため軽く叩いてから形を整えよう。サイズや素材、厚みやそのときの天候などによっては相当な時間がかかるが、中までしっかり乾燥させることが重要なので覚えておこう。なお一日中干しておくのはNGだ。朝夕は湿度が高くなるため太陽が出ている時間帯に外干しし、そのあと部屋干しに切り替える。または乾燥だけコインランドリーを利用するのもおすすめだ。
7. 洗濯したこたつ布団は保管方法も重要

洗濯してキレイになったこたつ布団は、翌シーズンまでキレイなまま保管しておきたいところだ。いざ出してみたらカビが生えていたということのないよう、上手な保管方法も知っておこう。
こたつ布団の保管方法
省スペースに保管するなら圧縮袋、スペースに余裕があるなら不織布製の布団袋などに入れるとよいだろう。
湿気や害虫対策もお忘れなく
押入れやクローゼットなど通気性の悪い場所に収納する場合はとくに、スノコを敷いてその上に置いておく、たまに扉を開けて空気を入れ替えるなど、湿気対策を講じておこう。押入れやクローゼットに除湿剤を置いてもよいし、布団袋に乾燥剤と防虫剤を入れておくのもおすすめだ。
8. こたつ布団を洗濯する頻度は?

こたつ布団の洗濯は大変なので、そう頻繁にできるものではない。もちろん、ひどく汚れているといった場合はその都度洗濯するのが望ましいが、そうでなければシーズンに1回を目安にしよう。それも長期保管に入る前がベストだ。
結論
こたつ布団は少なくともシーズンの最後に1回は洗濯しよう。ご家庭で洗濯する方法も紹介したが、手間や保スペース、乾くまでの時間などを考えると、多少コストはかかってもコインランドリーがおすすめだ。キレイになったこたつ布団は湿気や害虫対策をして翌シーズンまで清潔に保管しよう。
(参考文献)
- 1:消費者庁「洗濯表示(平成28年11月30日まで)」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash.html - 2:消費者庁「洗濯表示(平成28年12月1日以降)」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash_01.html