目次
- 1. 炊飯器の蒸気対策はしたほうがよい?
- 2. 炊飯器の蒸気対策4選
- 3. 炊飯器の蒸気対策として置き場所を変えるときの留意点
- 4. 蒸気レス炊飯器に買い替えるのも対策のひとつ
- 5. 炊飯器の蒸気対策におすすめのアイテム3選
- 使い勝手
- 清潔さ
- 安全性
- 水気の近く
- 火気の近く
- 安定感に欠ける場所
1. 炊飯器の蒸気対策はしたほうがよい?

毎日のように使用する炊飯器は、できるだけ使いやすい場所に置いておきたいところだ。だが炊飯中に噴き出す蒸気によりダメージを受ける素材があるため、その置き場所はよく考える必要がある。
炊飯器の蒸気によって棚はダメージを受ける
炊飯中に炊飯器から噴出する蒸気の温度は100度近くになるといわれている。これは蒸気口付近の温度のため、それよりも離れた場所では低くなる可能性もある。だがそれでも高温であることに変わりはないだろう。
たとえば炊飯器を木製の棚板が付いたラックに置いて使用している場合、蒸気を浴びた棚板の裏側にダメージが蓄積していくことは明らかだ。劣化して強度が低くなったり、湿気が溜まって黒カビが生えたりすることも想定される。
蒸気対策は可能な限りしたほうがよい
炊飯器の蒸気が当たる位置に熱や水分に弱いものがある場合、棚板と同じように劣化したりカビが生えたりすることが考えられる。ものによっては変形したり変質したりすることもあるだろう。こうしたことから、可能であれば(可能な範囲で)炊飯器の蒸気対策は講じたほうがよいといえる。
2. 炊飯器の蒸気対策4選

では、どのようにして炊飯器の蒸気対策をすればよいのだろうか?ご家庭により設備や環境などが異なるが、たとえば次のような方法を検討してみてはいかがだろうか?
調湿機能を持つ「モイス(Moiss)」素材の棚板を使う
モイスとは、調湿機能を持つ建材のひとつだ。近年、そのモイスを採用したキッチンの収納棚なども増えてきた。炊飯器の蒸気が当たる棚板の裏などにモイス素材を採用した収納棚を探すのも対策のひとつだ。
調湿機能を持つ「珪藻土」を棚板の裏側に貼っておく
棚を新調しなくても対策はできる。たとえば珪藻土も調湿機能があるため、付け焼き刃だが炊飯器の蒸気対策にはなるだろう。蒸気が当たる棚板の裏などに貼るなどしてみよう。
「スライド式のキッチンラック」にのせて使用する
ラックを買い換える予定がある方はぜひ、スライド式のラックを選んでみてはいかがだろうか?炊飯器を使用するときだけ引き出せば、蒸気が空気中にうまく逃げてくれるので周りへのダメージを防げる。
コストをかけたくなければ「タオル」で湿気対策する方法も
こちらも付け焼刃的な方法だが、棚板の裏やスチール製のラックの下などにタオルを取り付けて蒸気による湿気を吸収してもらう手もある。
3. 炊飯器の蒸気対策として置き場所を変えるときの留意点

ところで、炊飯器の置き場所を変えるだけで蒸気対策になることもある。炊飯器置き場を決める際のポイントや、どういった点に注意して置き場所を決めるとよいかを見ていこう。
炊飯器置き場を決めるときの3つのポイント
いちばんは使い勝手だろう。コンセントに近く、上に空間を確保できる場所、かつ毎回しゃがむ必要がないというのが理想的な炊飯器置き場だ。同時に清潔さも重視したい。炊飯器は開け閉めすることが多いので、床付近などホコリが入りやすい場所やゴミ置き場の近くなどは衛生的ではない。
また一人暮らしの狭いキッチンや小さな子どもがいるご家庭なら、安全性も見逃せない。コードに引っかかって落下したり、子どもが手を伸ばして火傷を負ったりするリスクがあることも覚えておこう。
炊飯器置き場に適さない場所とは?
これらは炊飯器置き場に適さない。電化製品なのでそもそも水に弱いし、また蒸気の吹き出し口を何らかの拍子で跳ねた水滴が塞いでしまうといったトラブルも想定できる。炊飯器の表面が熱で溶けて火災になるおそれもゼロではないため、火の気の近くを置き場にするのも避けよう。
安定感に欠ける場所を炊飯器置き場にしてしまうと、地震の際に落下したりご飯をよそう際に誤って落としたりすることも考えられる。とくに炊飯中は高温なので気をつけたいところだ。
造り付けのキッチン収納を使う場合は?
造り付けのキッチン収納を使って炊飯器を設置する場合、キッチンカウンターやキッチンボードの上に載せるのがよいだろう。火や水の近くは上述の理由のほか故障の原因にもなりかねないため、コンロやシンクのまわりに置くのは避けたほうがよい。
高温の蒸気で溶けるような素材の近くにも置かないようにするのが鉄則だ。ポットやコーヒーメーカーなどほかの家電の近くに置くときは、蒸気が当たって変色したり溶けたりすることがないよう距離をあける必要がある。
コンセントの近くに置けないときは?
コンセントの近くに炊飯器を置ける場所がない場合、キッチンボードや収納ラックの購入を考えよう。キッチンボードとは、食器や調理器具などを収納するキッチン収納棚のことだ。上下が収納棚になっていて中央にキッチン家電を置けるタイプが多い。
炊飯器を置くスペースだけでなく収納も増やしたい場合はとくにおすすめだ。一方、炊飯器を置くスペースだけを増やしたい場合は、キッチン収納用のコンパクトなラックをセレクトするのがよいだろう。
子どもの手が届かない高さであることも重要
小さな子どもやペットがいるご家庭は設置する高さにも注意しよう。炊飯時の蒸気で火傷をすることがないように、手が届かない場所に設置するのが原則だ。ひとつの目安として、シンクと同じ80〜95cmほどの高さであれば、子どもの手が届きにくく大人は作業しやすいだろう。
4. 蒸気レス炊飯器に買い替えるのも対策のひとつ

炊飯器の買い替え時期が迫っているというご家庭であれば、いっそ蒸気レス炊飯器にしてしまうというのも立派な対策のひとつである。
蒸気レス炊飯器とは?
炊飯中の蒸気がほとんど出ない、まったく出ない、従来製品よりも抑えられているといった炊飯器のことをいう。各メーカーから発売されているので、選ぶときに着目してみるとよいだろう。
蒸気レス炊飯器のおすすめ2選
日立「ふっくら御膳 RZ-AW3000M」
炊飯中の蒸気がほとんど出ないという炊飯器だ。日立独自の技術「圧力スチーム炊き」シリーズの最上位モデルで、1膳から美味しく炊き上げることができる。40時間ご飯をしっとり保てる「スチーム40時間保温」など、日立の最新機能が数多く搭載されている。
象印「炎舞炊き 圧力IHタイプ NW-FA型」
炊飯中の蒸気の発生を約80%カットした炊飯器。棚板などの結露を大幅に抑えることができる。蒸気口セットがなく、毎回洗うのは内釜と外せる内ふただけなので、お手入れの負担も少ない。121通りの炊き上がりから自分好みを探せる「わが家炊き」も注目だ。
5. 炊飯器の蒸気対策におすすめのアイテム3選

蒸気レス炊飯器もよいが、いかんせん価格が高めなのでできれば買い換えずに対策したいという方も多いだろう。コストを抑えて蒸気対策したい方におすすめのアイテムを紹介する。
loyouve「透明シール 汚れ防止シート キッチンシート」
約125度までの耐熱性を備えたシートだ。棚板の裏に貼り付けるだけで炊飯器の湿気対策ができる。透明なので見た目を損なわず、汚れるなどしたら剥がせばよいだけなので利便性も高い。
FRP素材屋さん本店「モイスNT 切り売り オーダー加工品」
本稿で紹介したモイス素材を切り売りしてくれる。既存の棚板の裏側などに貼り付けて使用することが可能だ。サイズなどの詳細はお店側に確認してほしい。
ニトリ「ごみ箱が入るキッチンラック」
スライド式のキッチンラックだ。下段のスペースが広く、ゴミ箱を収納できる。その分上背はあるが、省スペースのキッチンで炊飯器の蒸気対策をしたいという方にもおすすめできる。
結論
炊飯器から出る高温の蒸気は、火傷や素材へのダメージなどさまざまな影響が懸念される。本稿で紹介した蒸気対策を参考に、ぜひお使いの炊飯器にも何かしらの対策を講じておこう。スライド棚板式のラックに収納するといった方法もおすすめだ。