目次
- 1. 炊飯器の寿命は何年なのか?
- 2. 炊飯器の寿命を疑うべき6つのサインとは?
- 3. 炊飯器を買い替えるか修理するかの判断基準
- 4. 寿命を迎えた炊飯器の処分方法
- 5. 炊飯器を少しでも長く使うためのコツ
- 6. 炊飯器は完全に寿命を迎えてしまう前に買い替えよう
- 内釜でお米を研がない
- 内釜に熱湯を注がない
- 内釜に食器や包丁を入れない
- 内釜をきちんとお手入れする
- 内蓋なども毎回お手入れする
- 吸気口と排気口を掃除する
- 温度センサーを掃除する
- 1:環境省_廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!
https://www.env.go.jp/recycle/kaden/tv-recycle/qa.html
1. 炊飯器の寿命は何年なのか?

毎日のように出番がある炊飯器は、故障してしまうとご飯が美味しく炊けないなど日常生活への影響が大きい。寿命を迎えて故障する前に買い替えることが大切だ。まずは、ごく一般的にいわれている炊飯器の寿命について見ていこう。
商品や使い方によるが6年程度が目安
使用頻度や使っている環境、メーカーや機種などさまざまな要因に依存するが、ごく一般的には6年ほどが炊飯器の寿命といわれている。とはいえ中には3年で寿命を迎えるケースや、10年など長寿のケースもある。
内釜はとくに寿命が短いことが多い
炊飯器といえば一般的に本体(筐体)のほうが丈夫で、それこそ10年など長持ちすることが多い。一方の内釜は、コーティングが剥がれたり変形したりして使えなくなることがある。内釜のこうしたトラブルを炊飯器の寿命と捉えることもできるだろう。
だがメーカーや機種にもよるが、内釜が壊れたときは内釜のみを買い替えることも可能だ。それができればさらに数年、長く使い続けることができるだろう。
補修用性能部品の保有期間も関係する
公益財団法人・全国家庭電気製品公正取引協議会(家電公取協)では製造業表示規約を定めており、その中に「補修用性能部品の保有期間」というものがある。製品の製造を打ち切ったあとも、修理などのために部品を保有しておかなければならない年数を規定したものだ。
それによれば炊飯器の補修用性能部品の保有期間は6年である。すなわち製造終了から6年は修理できる可能性があるが、6年を超えてから故障した場合は直せない=寿命となる。
2. 炊飯器の寿命を疑うべき6つのサインとは?

炊飯器の寿命が近づくと、さまざまな症状・サインが現れる。たとえば次のような場合、炊飯器の寿命が近づいている、またはすでに寿命であると考えてよいだろう。
内釜のコーティングが剥がれた
炊飯器の内釜には焦げつき防止のコーティングが施されている。これが剥がれてしまうと美味しく炊けなくなるため内釜の寿命と捉えよう。
炊いたご飯から異臭がする
単純に、お手入れ不足で残ったご飯や汚れが腐敗しているだけということも考えられる。だがお手入れをしてもにおいが取れないときは、劣化や寿命が近づいていると捉えたほうがよい。
炊飯中に聞いたことがない異音がする
これまで聞いたことのない異音がするという場合、内部の部品が劣化しているおそれがある。故障または寿命が極めて近づいていると考えられるため、早めに買い替えるなどしよう。
温度に異常をきたすようになる
米と水の量は適切にも関わらずベチャッとしたり硬かったり、焦げたりするようになった場合、温度センサーなど内部の部品が劣化や故障しているおそれがある。寿命が近いと思っておこう。
分量は正しいのに美味しく炊けない
芯が残っていたり生炊きだったりするときは、内釜のコーティングが剥がれたことで温度をうまく感知できなくなっているか、そもそも炊飯器自体が寿命を迎えていることが考えられる。
電源が入らない(入りにくい)
プラグを抜き差ししても電源が入らない、あるいは入りにくくなったという場合、寿命を迎えたと考えてよいだろう。
3. 炊飯器を買い替えるか修理するかの判断基準

明らかに故障や寿命といった場合は即買い替えが必要だが、そうでないケースでは買い替えるか修理に出すか迷うこともある。そんなときの判断基準をまとめたので参考にしてほしい。
内釜だけの寿命であれば交換で済むなら修理がおすすめ
内釜に原因があることがはっきりしている場合、内釜の交換だけで済むこともある。これなら買い替えずに交換修理で済むだろう。まずはメーカーに点検を依頼しよう。
保証期間内または修理費用が安い場合は修理がおすすめ
保証期間内かつ無償修理の対象となる場合、あるいは、保証は切れているが購入から1〜2年など新しく修理費用も数千円程度で済む場合などは修理でもよい。ただし再発リスクはないか、買い替えるべきかなどは相談してみてもよいだろう。
6年程度使っている場合は買い替えがおすすめ
平均寿命6年を超えている場合、また製造終了から6年を超えている場合は買い替えがおすすめだ。
美味しく炊けなくなったら買い替えがおすすめ
温度センサーに不具合が生じていることなどが考えられる。メーカーの保証期間内で無償交換できるといった場合はそれでもよいが、それ以外の場合は初期不良などを除き、買い替えをおすすめする。
味やにおいがおかしいと感じるなら買い替えがおすすめ
分量に問題がないのにご飯が臭い、味がおかしいと感じる場合は部品の劣化などで正しく炊けなくなっているおそれがある。使用期間にもよるが、買い替えをおすすめしたい。
4. 寿命を迎えた炊飯器の処分方法

まだ使えるならフリマアプリやリサイクルショップで売却できる可能性があるが、寿命を迎えた炊飯器は処分するしかない。小型家電リサイクル法の対象品目ということもあり、正しい処分方法を知っておくことが大切だ。
自治体のルールに沿って不燃ごみや粗大ごみに出す
たとえば東京都品川区では、1辺が30cmを超えている炊飯器は粗大ごみ、超えていなければ陶器・ガラス・金属ごみといったように分けられている。お住まいの自治体のルールに沿って処分するのがもっとも確実で安心だ。
新しく買い替えるときに下取りしてもらう
新たに炊飯器を購入するお店で引き取ってもらえる可能性もある。もしくは近所に電気店などがあれば相談してみるのもよいだろう。
無許可の不用品回収業者に依頼するのは絶対にNG
一般家庭から排出されるゴミはすべて「一般廃棄物」である。「産業廃棄物収集運搬業」「産業廃棄物処理業」「古物商」といった許可や免許では回収できないため気をつけよう。環境省でも注意喚起しているので、詳しくはそちらをご確認いただきたい。(※1)
5. 炊飯器を少しでも長く使うためのコツ

炊飯器は使い方やお手入れ次第で長持ちさせられる可能性がある。とくに内釜は、ちょっとした心がけで劣化を防ぐことが可能だ。とくに
こうした点に気をつけよう。
内釜でお米を研がない
内釜でお米を研ぐご家庭は多いだろう。だが細かな傷がつくとそこからコーティングが剥がれたり、炊きムラができたりするおそれがある。面倒だがボウルやザルで洗うなど工夫しよう。
内釜に熱湯を注がない
こびりついたご飯などを落とすのに熱湯を注ぐという方は注意が必要だ。コーティングは熱に弱いため剥がれるおそれがある。変形するリスクもゼロではないため熱湯は控えよう。
内釜に食器や包丁を入れない
食器や包丁の刃でコーティングに傷がつくおそれがある。コーティング剥がれや炊きムラなどを招く要因となるため、内釜にとっての「異物」は入れないように心がけよう。
内釜をきちんとお手入れする
汚れた状態のまま長く放置せず、ご飯を炊き終えて冷めたら柔らかいスポンジで優しく洗うようにしよう。
内蓋なども毎回お手入れする
内蓋やパッキン、調圧カバーなど、細かなパーツにも使用するたびに水滴が付着する。放置すると汚れが溜まり、カビや劣化の要因となる。細かなパーツも毎回洗うように心がけよう。
吸気口と排気口を掃除する
空気を取り入れるための吸気口や、内部の熱を逃がすための排気口などにはホコリが溜まる。放置するとうまく排熱できずに故障につながるといったことも想定される。定期的にホコリを取り除くようにしよう。
温度センサーを掃除する
温度センサーは内釜と取った本体内側の底面、中央にあるのが一般的だ。ここが汚れていると正しく作動せず、ご飯が美味しく炊けなくなる場合がある。定期的にチェックして汚れを取り除いておこう。
6. 炊飯器は完全に寿命を迎えてしまう前に買い替えよう

いちばん困るのは、完全に寿命を迎えてしまいご飯が炊けなくなってしまうことだ。1〜2日なら出前でなんとかなるかもしれないが、やはり炊飯器で炊いたホクホクご飯に勝るものはない。
寿命が近い兆候が現れているときはもちろん、長く使っている炊飯器も、突然寿命を迎えて困ることのないよう早めに買い替えを検討し始めることが大切だ。
結論
炊飯器の寿命は6年が目安になる。突然使えなくなれば困ってしまうため、少しでも「いつもと違う」と感じたらそのままにせず調べてみよう。また内釜を丁寧に取り扱うこと、こまめに掃除やメンテナンスをすることなども心がけ、炊飯器の寿命を少しでも延ばしていこう。