目次
1. 炊飯器の早炊きと普通炊きはどう違う?

炊飯器の早炊きは、文字通りお米を早く炊く機能だ。「高速」「急速」などメーカーや炊飯器によって呼び方は異なる。普通炊きとの違いを見ていこう。
普通炊きと早炊きの違い
- 水の温度を上げながら浸水させる
- 水の温度を上げて沸騰させる
- 沸騰させたまま炊きあげる
- 蒸らす
これは、一般的な炊飯器の普通炊きの工程である。基本的には早炊きも同じ工程をたどるが、一つひとつにかかる時間が短いか「浸水」と「蒸らし」の工程を省いて高温で一気に炊きあげるのが早炊きだ。大幅な時短が可能になることから、共働きのご家庭などではとくに、炊飯器の早炊き機能があると重宝するのではないだろうか。
早炊きするメリットとは?
朝寝坊したときにも短時間で炊ける点、忙しいご家庭では調理時間の短縮が望める点、すぐにご飯を食べたいときに便利な点などは早炊きのメリットだろう。とにかく炊飯や食事そのものにかける時間を短くできるのが利点だ。
2. 炊飯器の早炊きは何分くらいかかる?

メーカーや炊飯器の性能などによって差はあるものの、実際のところどれくらいの「早炊き」が可能なのだろうか?
早炊きは何分くらいで炊ける?
炊くお米の量や炊飯器の性能などによって異なるが、早炊きした場合おおよそ20〜30分程度が目安となる。普通炊きが40分〜1時間程度と考えると、早炊きはその半分程度の時間でできてしまうというわけだ。なお最後におすすめ商品を紹介しているが、最速を謳う炊飯器に至ってはわずか15分程度で炊けてしまうものもある。まさに早炊きという言葉にふさわしい炊飯器だ。
3. 炊飯器の早炊き機能を使うと味は落ちる?

お米にゆっくり水を吸収させ、少しずつ温度を上げてじっくり炊いていく方が美味しいのでは?と思う方もいるだろう。せっかく炊飯器の早炊き機能を利用しても、味が悪ければ確かに残念だ。実際のところどうなのだろうか?
早炊きすると味が落ちる?
炊飯器の早炊き機能を使うと、普通炊きと比べて水を浸透させる時間が短くなる。一般的に、お米にはしっかり水を吸収させたほうが粘りや弾力、甘みが増すとされている。そのため早炊きしたご飯は若干「硬め」に炊きあがることが多く、かつ蒸らす時間も短いため「水っぽく」感じる方もいるだろう。だが心配は無用だ。近年の炊飯器はその性能が大きく向上している。早炊きしたご飯も普通炊きしたご飯も、味に差はほとんどないといわれている。
4. 炊飯器で早炊きをした場合の電気代は?

早炊きは短時間で炊きあげるため、その分電気代も安くなるのでは?と思う方もいるかもしれない。だが実際のところ、さほど大きな差はないようだ。
早炊きの電気代はどれくらい?
5.5合炊きで電気料金を27円/kWhとした場合、一般的な炊飯器で普通炊きしたときの電気代は4円程度だ。早炊きで浸水や蒸らしを省略する炊飯器だった場合、工程が少ない分だけ電気料金が安くなる気もする。だが実際は、浸水や蒸らしはそこまで電気を使わないためさほど変わらないという。炊飯器の性能にもよるが、早炊きでは一気に高温まで持っていくためむしろ大きなエネルギーを必要とする場合がある。とはいえ省エネタイプの炊飯器も多く、差が出たとしても1回1円程度だろう。
5. 炊飯器の早炊き機能で美味しく炊くコツは?

炊飯器の早炊き機能を使ってお米を美味しく炊きあげるためのコツを紹介する。
お米は優しく研ぐ
美味しく早炊きするには、炊飯器をセットするまでの準備が大切だ。まずはお米を研ぐわけだが、このとき力強く研いでお米が割れてしまわないように注意しよう。3〜4回水を換えながら優しく研ぐことを心がけてほしい。
吸水させておく
すでにお伝えしたように、炊飯器の早炊き機能を使うと浸水時間が短い(または省略される)ため、ご飯が若干硬めに炊きあがる傾向にある。それを防ぐには、事前にお米を水に浸してしっかり吸水させておくことだ。時間としては15分程度が目安になる。この時間も「炊飯」に含めると結局大幅な時短にはならないかもしれないが、美味しく炊きあげたいときはぜひ実践してほしい。ただし長時間浸水すると型崩れの原因になるので注意しよう。
6. 最速15分!早炊き機能付きのおすすめ炊飯器

最後に早炊き機能付きのおすすめ炊飯器を3選紹介しよう。中には最速15分というかなりの時短が可能な商品もあるので、ぜひチェックしてみてほしい。
タイガー「JPE-A100」
早炊き機能に加え、1合わずか15分という速さで炊きあがる少量早炊き機能も搭載されている。鍋底約130℃の高加熱・剛火IHで炊きあげる。内釜が土鍋コーティングされており、土鍋ごはんのような香ばしさ、美味しさを感じられる炊飯器だ。
象印「圧力IHタイプ NW-KB型」
白米特急メニューが搭載されている。こちらも1合わずか15分という早炊きが可能な炊飯器。しかも、前回食べたごはんの硬さ、粘り気などの感想を入力すると、次回それを参考に炊き方を変えて味を調整してくれるという優れた炊飯器でもある。
東芝「真空圧力IH RC-10VSP」
早炊きの「そくうま」コースは24分と、タイガーや象印に比べるとやや長めだが、それでも十分短い。特筆すべきは「ねらい炊き」機能だ。30〜60分まで5分間隔で炊きあがり時間を設定できるうえ、硬さもしゃっきり〜おすすめ〜もちもちまで設定できる。
結論
炊飯器の進化により、早炊きでも普通炊きと変わらない味わいが得られるようになった。ただし若干だが硬めに炊きあがることもあるため、時間があれば浸水してほどよい炊きあがりにしよう。炊飯器の早炊き機能をマスターして、ぜひ時短しながら美味しい食事を楽しんでほしい。