1. おしゃれ着コースを利用しよう。洗濯機を使ったセーターの洗い方

昔のように洗濯板を使って衣類を手洗いする人は少ないだろう。現代では洗濯機に衣類を入れてスイッチを入れるだけで、放っておいても勝手に汚れがきれいになる。しかし洗濯機でセーターを洗うときには、洗い方に注意が必要だ。
洗濯機に入れる前に
汚れた衣類をなんでもかんでも洗濯機に放り込んでいては、汚れが十分に落ちなかったりセーターのようなデリケートな衣類を傷めたりしてしまうことがある。洗濯機にセーターを入れる前に洗濯表示を確認し、記載されている洗い方を守ることが大切だ。水をはった洗いおけにバツマークが付いている表示の場合は、水洗いや家庭での洗濯ができないためクリーニングに出そう。
洗剤の種類を確認
セーターを家で洗うときは、いつも洗濯に用いている洗剤のほかに、おしゃれ着用洗剤を用意しておこう。通常の衣類に用いる洗剤は弱アルカリ性のものや合成洗剤が多く、これらを使ってセーターを洗うと、セーターに使用されているウールが傷んで毛玉ができたり縮んだりしてしまうことがある。ウールは弱酸性でアルカリ性に弱いので、中性のおしゃれ着用洗剤で洗濯しよう。
洗濯ネットを使おう
セーターを洗濯機に入れる前に、たたんで1枚ずつ洗濯ネットに入れると型崩れを防ぐことができる。表面に大きなゴミが付いている場合は取り除き、汚れのたまりやすい袖口やえり、すそが表面に出るようにセーターをたたんで洗濯ネットに入れよう。
弱い水流で洗おう
洗濯機にはあらかじめいくつかの洗い方が設定されていることが多い。セーターを洗うときは、水流の弱い「おしゃれ着コース」を選ぼう。機種によっては「手洗いコース」など名称が異なることもあるので、気になる場合は取扱説明書で確認するとよい。
2. ごしごし手洗いは逆効果?セーターを傷めない洗い方

セーターを家で洗う場合、セーターの消耗を完全に防ぐことは難しいが、手洗いをすることでよりダメージを軽減することができる。
手洗いするときもネットは必要
手洗いと聞くと、セーターを直接水に入れて手でごしごしとこする洗い方を想像するかもしれない。しかし手洗いするときにもセーターをネットに入れることで摩擦を軽減し、毛玉や縮みを防ぐことができる。
そもそも縮みや毛玉はウール繊維の表面をおおうスケールという表皮が毛羽立ち、絡み合うことで発生する。洗濯ネットで摩擦を防ぎ、さらにごしごし洗いを避けてセーターを保護しながら洗うことが大切だ。
そもそも縮みや毛玉はウール繊維の表面をおおうスケールという表皮が毛羽立ち、絡み合うことで発生する。洗濯ネットで摩擦を防ぎ、さらにごしごし洗いを避けてセーターを保護しながら洗うことが大切だ。
ぬるま湯を使用
セーターの洗い方で気をつけたいのが水温である。洗浄力を高めるために熱湯を使う、という人がいるかもしれないが、セーターに対しては繊維が傷む原因になりかねないのでおすすめできない。セーターにも手にも優しい、30度以下のぬるま湯を使おう。
基本は押し洗い
洗濯ネットに入れたセーターをぬるま湯につけたら、少量のおしゃれ着用洗剤を加えて数分放置する。その後30回を目途に優しく押すように洗おう。押すたびにセーターを両手でつかんで持ち上げる動作を入れると汚れが落ちやすくなる。
すすいで洗剤を落とす
洗い桶にきれいな水かぬるま湯を入れ、セーターに残った洗剤をすすぐ。途中で水を入れ替えて2回ほどすすぎを行おう。柔軟剤を使ってふっくらさせたい場合は、2回目のすすぎの前に少量加えるとよい。
脱水は洗濯機でもOK
脱水するときはロールケーキのように丸めて両側から押すように水を切る。手で水分を落としきれない場合は、ネットに入れたまま洗濯機に入れ、30秒程度脱水するとよいだろう。
3. 洗い方だけでなく干し方も確認!セーターはハンガーよりも平干しで

セーターを洗ったあとの干し方を工夫することで、さらに型崩れを防止できるので紹介しよう。
直射日光を避ける
セーターを外に干す場合は、直射日光の当たらない日かげを選ぼう。ウール繊維は日光に当たると傷んでしまうことがあるためだ。
干す前にシワを伸ばす
脱水したときにできたセーターのシワを伸ばしておこう。ネットからセーターを取り出し、軽く四つ折りにしてパンパンとたたくとシワを取りやすい。
ハンガーは使わない
セーターをハンガーにかけると、吊り下げられている箇所が伸びたり、不自然な痕が付いたりするおそれがある。100円ショップなどで売られている平干し用ネットや小物を干すときのピンチハンガーを利用しよう。
広げて干す
干し方の基本は平干しだ。平干し用ネットや小物用ハンガーのうえにセーターを広げ、物干し竿に吊り下げる。ネットからはみ出してしまう場合はシワにならないようにたたんでおこう。平干し用ネットが手に入らないときは、セーターを胸の位置で半分になるように物干し竿にかけ、余った袖を竿に絡めてずり落ちないようにするとよい。
部屋干しする場合
天気が悪くて外にセーターを干すことができないときは、タオルを利用した干し方を試してみよう。ソファーやクッションなど、厚みがあってやわらかい素材でできたもののうえにタオルを敷き、そのうえにセーターを広げる。あとは室内の空気に触れさせれば、形を保ったまま乾かすことができる。
結論
セーターはぬるま湯で優しく洗い、干すときは平らに広げて乾かすと、縮んだり型崩れしたりすることが少なくなる。保管するときもハンガーを使わず、きれいにたたんでしまっておくと伸びを防ぐことができるだろう。普段使いするセーターも雑な洗い方をせず、ていねいに洗濯してきれいな状態を保ち、来シーズンも綺麗な状態で着れるようにしておきたい。
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